尿道流れ者さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

尿道流れ者

尿道流れ者

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ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間(1992年製作の映画)

4.5

“あんたの好きだったガムがまた流行るよ”ということで、2016年にツインピークスの第三シーズンがやるらしい。もちろんクーパー捜査官はカイル・マクラクランでローラやオードリーなどもオリジナルキャストで復>>続きを読む

シェアハウス・ウィズ・ヴァンパイア(2014年製作の映画)

2.0

地雷臭は感じていたものの見事に踏んでお亡くなりにならさせていただいた映画。

ホラーコメディって最近はよく聞くが、とても難しいジャンルのものではないかな。僕の理想はホラー描写の中に笑ってしまうようなシ
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滝を見にいく(2014年製作の映画)

4.0

七人のババアが滝を見に行くツアーで遭難するだけの話。電波も届かず、喜びとしての都会や文明からの逃避も反対に恐ろしい事態の幕開けとなってしまう。ババアと森の調和はさしづめ異空間と言いたくなるほどの別世界>>続きを読む

激戦 ハート・オブ・ファイト(2013年製作の映画)

4.6

男達が闘うならば、やはり手段は拳や肉体であってほしい。そこには努力と勇気と燃える闘魂がある。それってやっぱり男には捨てられない素晴らしいものじゃないですか。

落ちぶれた2人の男。八百長でボクシング界
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薄氷の殺人(2014年製作の映画)

4.2

時は1999年、バラバラにされた死体が各地の工場で見つかるという猟奇的な事件が起こる。それから5年後、またしてもバラバラにされた死体が発見され、解決にいたらなかった事件がまた新たな動きをみせる。

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ゲルニカの木(1975年製作の映画)

4.4

スペインで起こるファシズム反乱軍の侵攻とそれに対抗する共和主義を掲げる小さな村。ゲルニカの空襲から一人逃れて村の戦いを先導した女、羽の生えたバイクで移動する男、そして村人の運命は!

ゲルニカの空襲で
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百円の恋(2014年製作の映画)

4.2

凄く良かった。序盤の奇妙なグルーブ感から、後半のスポーティーなノリまで楽しいこと尽くしだった。

顔も体も動きも冴えない中年女が爽やかな未来に少しづつ歩んでいく姿はとても良い。一生懸命頑張り、互いを称
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太秦ライムライト(2013年製作の映画)

3.5

衰退していく時代劇のかつての聖地・太秦を舞台に、時代劇で暗躍する斬られ役を主役として、盛者必衰の理を一人の男の背中を通して観るものの心に刻み込む、哀愁垂れ流しムービー。

僕は昭和レトロとか大正浪漫と
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ゴーン・ガール(2014年製作の映画)

3.6

正月に母親と観るにはとても不適切だったが、新たな悪女伝説を拝めて良かった。
ある夫婦の極端なケースが物語で、小さいながらもどの男女にもあるものだとかいうつまらない共感性をふっとばすようなファンタジー感
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加藤くんからのメッセージ(2012年製作の映画)

3.6

早稲田という素晴らしい大学を11年かけて卒業するも、就職は上手くいかず、手取り9万程度の日々に悩まされて生きる36歳の加藤くん。そんな彼の夢は妖怪になることというリアル妖怪ウォッチなドキュメンタリー作>>続きを読む

メビウス(2013年製作の映画)

3.0

珍道中。まさにその一言で、意味というよりも音に意味があり、チンという音が入る言葉なら何でも良いとも言えるけども。

父の不倫に悩む母が勢い余って息子の息子を切り落としたことから始まるおちんちんを巡る争
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ある優しき殺人者の記録(2014年製作の映画)

2.0

精神病院を抜け出した童貞大量殺人鬼が最後に起こす奇跡を幼馴染のジャーナリストと田代カメラマンに撮影してもらう話。

白石監督は本当に嫌な感じの廃墟と登場人物を作るのが上手い。コワすぎシリーズのテンショ
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おとぎ話みたい(2014年製作の映画)

3.5

小林大吾を思わせるポエトリーリーディングから始まるおとぎ話のような55分。

身体性という言葉が強調され、とても印象的に登場する。身体性や肉体性を象徴するのはバレエを踊る少女。対して理性や知性を象徴す
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雄呂血(1925年製作の映画)

3.5

アンチヒーローの系譜はどこまで遡ることができるのか。1925年のこの作品でもその姿をみることができる。ここでアンチヒーローとして君臨する阪東妻三郎は正しさを持ちながらも不器用で不運なため、社会から真っ>>続きを読む

ザ・レイド GOKUDO(2013年製作の映画)

4.6

3部作の2作目ということで今作だけでは消化しきれていない餌もあり、次作への前フリのため色々な人物にスポットを当てているために一つ一つのエピソードが掘り切れていなく冗長なだけと感じてしまう部分もあった。>>続きを読む

チョコレート・ファイター(2008年製作の映画)

2.3

知的障害の女の子がその障害ゆえに発達した身体能力と脅威の反射神経をもとに闘っていくお話。母の治療費を返すために母から金を借りてた男達と闘っていくが、徐々に自らの出生に関わるマフィアとの闘いに発展する。>>続きを読む

真夜中のカーボーイ(1969年製作の映画)

3.8

カウボーイの格好をしたフリーターのジョー君は一発当てるためにニューヨークへと旅に出る。時代錯誤のカウボーイルックでアルバイトの仕事もろくに出来ず、さらには風呂にも入らず洗濯もしないジョー君がどうやって>>続きを読む

ザ・レイド(2011年製作の映画)

4.8

良いですよ、これは。ストーリーなんてあってないようなもので、そこにあるサスペンス感やドラマはただの飾りでしかなく、観せたいのはただ一つ、ゴリゴリのカンフー。

冒頭で麻薬王が人質達を次々と処刑していく
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河内山宗俊(1936年製作の映画)

5.0

なんともまぁ粋な映画だろうか。笑いも憂いも優しさも感情の機微がとても美しい形で映画内に収められている。人情をここまで丁寧に描いた作品を僕は他には知らない。

不良な弟に日々悩む甘酒屋の娘・お浪。その想
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ブレードランナー ファイナル・カット(2007年製作の映画)

3.5

「アンドロイドは電気羊の夢をみるか」というこれ以上ないほどカッコ良く、若干めんどくさいタイトルの小説を映画化した作品。原作を読んだのは高校生の頃、授業そっちのけで読んでいた。近未来の社会や造形を想像し>>続きを読む

インターステラー(2014年製作の映画)

4.9

最高だった。3時間の上映時間も1時間程度にしか感じなかった。相対性理論的に。

序盤からすでに素晴らしく、どこまでも拡がるコーン畑と近未来的テクノロジーとの調和が熱い。いつの時代の話なのかが分からない
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プッシャー3(2005年製作の映画)

4.2

1、2で暗躍してきたミロが主人公となる今作。料理人でありながらもコペンハーゲンの麻薬密売ではかなりデカイ顔をしてきたミロ。しかし、彼も歳を取り、麻薬をやめてクリーンな人間になろうとセミナーにも通い、努>>続きを読む

プッシャー2(2004年製作の映画)

4.2

前作で主人公にバットでボッコボコにされたトニーことマッツ・ミケルセンが主人公。このシリーズは同じ土地、同じ世界観で主人公が入れ替わる、地続き加減が心地いい。
このシリーズ史上最もゴミに近い男・トニーを
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麻薬密売人 プッシャー(1997年製作の映画)

3.5

デンマークはコペンハーゲンで起こる麻薬密売人の一喜一憂。男は友達と娼婦と麻薬とじゃれ合う。何にもならない日々、しかしそこに訪れる危機。いつものようにかわせると思ったものが、バランスの崩れでどうしようも>>続きを読む

狂った野獣(1976年製作の映画)

4.0

京都駅行きのバスに銀行強盗に失敗した二人の男が乗り込み、バスジャックをする。止まることなく走り続けるバス、恐怖に打ち震える乗客に誰もが息を飲む展開になると思いきや、映画館には笑いが溢れた。

乗り合わ
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鉄砲玉の美学(1973年製作の映画)

4.0

暴力団の末端の末端にいる渡瀬恒彦演じる主人公はウサギの露天商で生計を立てていたが売れるはずもなく、トルコ風呂で働く女のヒモとなって生きていた。生活は酷く、昼飯は八百屋の前に落ちているキャベツの葉をもら>>続きを読む

(秘)女郎市場(1972年製作の映画)

4.0

ロマンポルノとは名ばかりの素晴らしいコメディ映画。悲劇的な設定から喜劇を重ね、最終的には切ない終わりを迎えるところはチャップリンを思わせる展開。ポルノ全盛期にはただエロいだけでは終わらない多様性がある>>続きを読む

唐獅子警察(1974年製作の映画)

3.8

中島貞夫映画祭の助走としてみたこの映画。なんて因果な関係なんだろうかっ!兄である小林旭と弟の渡瀬恒彦の避けられない運命的な闘い。
この兄弟は腹違いで、無職でアル中の親父から産まれた。そんな出生のせいで
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ザ・ゲスト(2014年製作の映画)

2.0

あのレフンが絶賛という殺し文句にすっかりやられ意気揚々と観に行ったが、結果として今年のワーストとも言いたくなる代物だった。
まさにB級映画という展開の連続でストーリーに関してはゴミに近い。深みも新鮮味
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ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー(1981年製作の映画)

3.8

夜な夜な宝石専門の金庫破りを嗜む中古車ディーラーのフランク。足を洗ってカタギになろうとするフランクが女との生活のため、世話になった男を刑務所から出すため、マフィアからの危険な仕事に手を出したのが運の尽>>続きを読む

ザ・ドライバー(1978年製作の映画)

4.2

硬派な逃がし屋を警察があらゆる手で追い詰めていくハードボイルド物。
真っ暗な夜道をエンジンを唸らせ走るアメ車!美女にも一切手を出さない硬派な主人公!そして突然抜かれる拳銃!あぁ、ハードボイルド!

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ファーザーズ・デイ/野獣のはらわた(2011年製作の映画)

3.2

バカ対変態という史上稀に見る消化試合、嫌いじゃない。
タランティーノのグラインドハウスを安い酒で薄めたようなまずさと悪酔い感、嫌いじゃない。
外人特有の偽乳、嫌いじゃない。

B級として作られた映画で
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けんかえれじい(1966年製作の映画)

3.8

下宿先の娘に恋心をよせる真性、いや神聖童貞のキロク君。なんやかんやで漢を磨くためにスッポン師匠に弟子入りし、早速奥儀を伝授されるなどハイスピードで漢を磨いていく。中学生のキロク君は校内の秘密組織岡山セ>>続きを読む

消えた画 クメール・ルージュの真実(2013年製作の映画)

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エンターテイメントとしての映画ではなく、記録としての映画。カンボジアにおける最大の悲劇の被害者の生き残りが当時を語り、残していく。当時の映像はほとんど残っておらず、記憶をもとに泥人形を使い映像化してい>>続きを読む

不良姐御伝 猪の鹿お蝶(1973年製作の映画)

4.0

殺陣には様々な種類があるが、雪の降る中全裸でおっぱいを揺らしながら刀を振り回すなんてものはこの映画だけだろう。返り血で染まるおっぱい!刀の軌道よりも乳首の軌道を追いかけてしまうが、ポルノなのでそれはそ>>続きを読む

堕靡泥の星 美少女狩り(1979年製作の映画)

3.8

SMロマンポルノの名作。夫の目の前で強盗犯にレイプされ、妊娠した母から産まれた主人公。小さい頃から父には煙たがれており、頼みの母も父に折檻を受け、尊厳を奪われて身も体もボロボロになっていた。母が自殺し>>続きを読む