雲丸山の頂上を目指して登山をするコナン、光彦、元太、歩美、哀、阿笠博士は宿泊する山小屋にやってくる。そこでは池口栄子、芦塚徳則、林田太郎、山倉岳美が揉めていた。芦塚がいつも皆に迷惑かけていると岳美を非難すると、岳美は3年前の元木が亡くなった時も自分の責任だと開き直って逆ギレする。この後、岳美は崖下のキャンプ場でテントを張る。コナンは3年前の事を林田たちに訊ねる。4人は登山サークルの仲間で、3年前、仲間の元木は勝手に離れた岳美を追いかけ、崖から転落死したという。
この後、気象観測所員の林田は観測用の気球を上げる。林田は気球に灯油を塗って強度を増していた。夜中3時、コナンは山小屋を出る栄子、芦塚、林田に気付く。この日は元木の命日。栄子はテントにいる岳美を電話で起こし、岳美は自分も黙祷すると伝える。元木はこの時刻に亡くなったのだ。電話を切った栄子は芦塚、林田と共に元木の墓標に祈りを捧げる。コナンは芦塚、栄子と山小屋に戻るが、林田は近くの山にデータを取りに行く。栄子は物音で起きた歩美を横に呼び、手を繋いで一緒に眠る。
翌日の午前5時5分、元太は崖下を見て、テントの横で倒れた岳美を発見。コナンたちは5時45分に崖下の現場に到着するが、岳美は胸から血を流して息絶え、近くにはコンパスが落ちていた。この後、目暮警部たちが捜査を開始し、現場から3キロ離れた林で岳美のリュックを見つける。中には凶器のナイフと空の財布が入っていた。事件後に山から出た人物はおらず、目暮は芦塚、林田、栄子の中の誰かが外部犯に見せかけて犯行に及んだと睨む。岳美が殺害されたのは午前3時から5時までの間だった。
山小屋から現場までは4、50分で、3キロ離れた林にリュックを置いてきたらプラス3、40分。帰りの登りは60分以上かかり、合わせて2時間オーバーになるため、芦塚と栄子の犯行は不可能だった。元太は犯人が観測用の気球で空を飛び、現場や林に行ったと推理する。だが、1つの気球で飛ばせるのは5、6キロ。林田が持ってきた気球の残りは9個で、全部を使っても人を飛ばすのは難しかった。
コナンは山小屋の板が緩んでいる事、プレハブ横のボンベの下に泥が付着している事に気付く。プレハブ奥の泥地にボンベを置いた跡があり、近くの木の枝にはヒモを巻き付けた跡が残っていた。この後、警察のドローンがリュックがあった林の先で気球を発見。芦塚は林田が気球でリュックを林まで運んだと推理。それなら2時間以内の犯行は可能だった。栄子は現場にあったコンパスが元木の形見だと思い出す。それをもらったのは林田だった。林田の荷物から血が付着した気球のリモコンも見つかり、目暮たちも林田を犯人と疑う。だが、コナンは気になる事があり、ドローンを飛ばしてほしいと高木刑事に頼む。コナンはドローンが映した崖の側面の映像を見て、犯人とアリバイトリックを見破る。
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