成瀬6本目。これは凄いわ、救いようがなくて辛すぎる。ラストシーンの畳みかけ良かった。てかまた子供轢かれるんだ、成瀬がそういう経験したのか?
母子家庭で女給をしながら息子を育てる。ある日自分を見捨て…
このレビューはネタバレを含みます
最後に栗島すみ子が絞りだす「意気地なし!」という声=字幕は、斎藤達雄への恨みでも憎しみでも愛でも無念でもなくて、ただ生きることの苦しみが噴出した、という感じ。悲劇をつるべ打ちするような単調な物語から…
>>続きを読む一連のチャップリンや小津の「東京の宿」や「生まれてはみたけれど」サイレン映画には小さな子どもと失業した父親という組み合わせがよく見られる。ズームアップや短いショットの繋ぎが多用され、成瀬の若々しさを…
>>続きを読む・『自転車泥棒』のような手触り。成瀬映画はやはりネオレアリスモにアメリカ映画的な観やすさが補強されたような映画。
・りんごと野球ボールのモンタージュ良き
・父と母それぞれの尊厳についての映画
・後期…
後の作品には欠かせない脆弱な男性像と、終始どうしようもない展開にやられる。お馴染みのドリーインもシチュエーション毎に距離/速度で微妙な差異が生まれていて、それが感情を相対化していると思う。まぁ同じ見…
>>続きを読む再見。やはりトラックアップやドリーに強度がないのはソ連や表現主義映画のような「顔」の強度が日本的な顔立ちや骨格だと弱まるからじゃないか。
同じ手法を使おうと強度を再現することにならないのが映像表現の…
大味の脚本ではあったけど予想よりも落ちていきビックリ。カメラの動きとか、車を横切らすところとかに丁寧な布石を感じる。言われてみればタイトルカードのテンポとか考えたことなかったな。男尊女卑が強い割に古…
>>続きを読む◎ サイレント 深田監督が中日新聞のコラムで激賞していたので気になり鑑賞。
久しぶりに帰ってきた夫がにっちもさっちもいかなくなり、強盗の末、妻と坊やを残して逝ってしまう。
多用される急発進ズームや引…
1933年製作公開。脚本池田忠雄。原作監督成瀬巳喜男。栗島すみ子/おみつ。
酒場のおみつが、旅から帰ってきやがったぜ、
着崩した着物姿で、ふらふらと船乗り場に現れる。居合わせたふたりの男が物欲し…