春のめざめの作品情報・感想・評価 - 4ページ目

春のめざめ2006年製作の映画)

MY LOVE

製作国:

上映時間:27分

ジャンル:

3.8

「春のめざめ」に投稿された感想・評価

【油絵具】指で奏でる物語。【on硝子】

ドレスのヒダ、白鳥の毛並み、ネックレスの石、海の荒波、ほとばしる炎の粒…
どれも繊細で柔らかく動き、
まるで絵画のスライドショーを見ているよう.·˖*✩⡱☪₍ ᵒ̴̶̷͈́▿ᵒ̴̶̷̤̀ ₎

その贅沢な絵本のような雰囲気に、ストーリーはやや大人向け。思春期の少年の心、憧れと葛藤を描く。映画『マレーナ』を思い出した…

2015.09.07DVDレンタル
ぐにょんぐにょんに変化していく油絵。
エイゼンシュテインのいうところの<原形質性>。
ガラスに指で書いた油絵によるアニメーション。
思春期の少年の性への興味と初恋を描く。

16歳の春、アントンはツルゲーネフの初恋を読み、理想の女性を思い描いて夢想にふける。
家で働いている年頃の娘パーシャと相思相愛であることを薄々感じながらも、隣家に越してきた年上の女性に惹かれ始めていた。

この年頃だとちょっと年上のお姉さんに憧れたりするんだよね。似た感じの話だとトルナトーレ監督のマレーナとか。
ストーリーもいいけど、最大の特徴は油絵のストップモーションであること。この時点で観る価値がある。
このペトロフ監督は同じ手法で撮った「老人と海」でアカデミー賞を取っているが、レンタルで見つけられないのでこちらから鑑賞。
人物の動きのなめらかさ、野を駆けるシーン、火や水の表現の迫力。
いい。すごくいい。
海だとより活かされるんだろうなと思うと期待が高まる。
おすすめ。
Yl

Ylの感想・評価

-
ほとんどが手描きでつくられたアニメーションのなんと美しいことでしょう、、、

油絵の具と指で ガラスに描く
油絵アニメーション!!
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色鉛筆で描かれた何万枚ものスケッチによる
フレデリック・バック監督の
『木を植えた男』

然り!

筆で手描きしたような絵が動きだす 高畑勲監督の『かぐや姫の物語』

然り!

手作業 手描き といった

職人さんが
何年も時間と労力をかけた作品は

普通の映画なら短いと思われる
”30分”でも 充分すぎるほどに

うっとりと
暖かさが落ちてきます。
【「ツルゲーネフ/初恋」に初恋】


恋は実像無く無限に増殖する[夢幻]だろうか。

「ツルゲーネフ/初恋」をモチーフに同時代風潮への模倣と憧憬が 恋愛初心者の少年に[心の覚醒]を喚起する。 高まる性衝動を嫌悪し 潔癖に抑制する事で恋はよりPlatonic(精神)化し詩的で崇高化するが、実像/現実と掛け離れ夢幻化する…。 現実を目にし その落差に自己思考内恋愛の正体を知る ~ それは「初恋」への初恋ではなかったか…。

女性崇拝 / 恋は歓喜と悪夢が同居する熱病 / 二人の女性による虚実の圧倒的皮肉 / 恋を知る以前には二度と戻れぬ人生の変容~等、ツルゲーネフの精神を完璧美術・究極技術で体現。
時を越えた文学と絵画の幸福な邂逅である。




《生涯最高峰級認定/DVD観賞》
romio

romioの感想・評価

4.5
映画に感謝することは多いけどこの作品にも感謝しかない。
30分という時間が特別な時間に変わる。
映画を見るというよりも、ただただその絵画の美しさに釘付けになり字幕も目に入らない。うわっマジか。とビビるほど。
ところどころ0.何秒か止まりアニメが絵になる瞬間がまたたまらない。
俺は夜のシーンと街中で人がザワザワしてるシーンがとくに好き。
OASIS

OASISの感想・評価

4.5
ロシアの小さな町に住む16才の少年が、年齢の異なる二人の女性に恋をしてしまうという話。

話としては思春期の男の子の淡い初恋を描いているのだが、驚くべきはその表現方法。
油絵がそのまま息を吹き込まれ動き出したかの様な今まで見たことも無い映像に終始鳥肌が止まらなかった。
1カット1カット写真におさめて額に飾りたくなる程美しい映像の連続に、アニメーション表現の極致を見た。

少年の家に住み込みで働く少女パーシャと、隣に住む年上の令嬢セラフィーマ。
貧乏だが献身的で可憐なパーシャと、掴み所が無いが妖艶な魅力を放つセラフィーマの間で揺れる少年の想像の世界を、アニメでしか表せない突飛で自由自在なカメラワークで描き出す。
想像が現実を呑み込み、想像から現実が吐き出される瞬間の移り変わりも素晴らしく、陸・海・空を超えて冒険を繰り広げる妄想ワールドの色鮮やかさにも溜息が出る。
パーシャとのキスシーンは正に夢見心地の美麗さで少年と同じく翼が生えそうになる。

少年はパーシャとの関係に真実の愛の片鱗を見出すも見切りをつけてセラフィーマとの秘密の逢瀬に勤しむが、その間に町では現実的な恐怖が次々と溢れ出してくる。
牧夫の家で起きる殺人事件や火事、人を襲う暴れ牛など、その恐ろしさすらも絵画的な表現によって優しく包み込みます。

綺麗な物ばかり映し出す映像とは裏腹に、お話の方は純粋で美しい物語ではなくて。
目の前にある性に盲目な少年が、現実の生の脅威を目の当たりにした時にやがて見える本当の恋に胸が苦しくなりました。

30分に満たない映画ですが、冒頭からラストまで一気に引き込まれ、その時間が文字通りあっという間に過ぎてしまう映像美には目が釘付けになりました。
とっても観やすいです。
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