戦後の日本、戦死した夫の世帯に残り仕事に家庭に奮闘する残された妻の生きる姿を描いた傑作。
今の時代に観てもとても面白い作品だと思いますし、特に後半の展開はさらに尻上がりに引き込まれていきました。
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「わからないでしょうね、きっと。あの頃のわたしたちが、どんな気持ちで毎日毎日生きてたか。そんなこと、歴史の本には書いてないものね」
若くして嫁ぎ、戦死した夫の実家に十数年間縛りつけられた未亡人、そ…
冒頭のスーパーの街頭宣伝や卵食い競争のグロテスクさの持続を期待すると肩透かしを食らうが、0~∞まで変化する男女の距離を軸にしたサスペンスとしては成瀬作品の中でも類のないレベルの完成度で、なんちゅうこ…
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初めての成瀬作品。スーパーのセールを知らせる車が走るシーンから始まるなど、時代背景や周辺の様子を見せるのが上手い!今の時代にも置き換えることができるストーリーも理解しやすく、メロドラマって最高じゃな…
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礼子は先だった夫の酒屋で働き、義弟の幸司が遊び呆けているのも見守る日々を送っていたが…
身も心も乱れるメロドラマの傑作。お人好しの礼子と能天気な幸司の関係性が非常に興味深くて良…
関係がどうであれ、お互いが男であり女であるということを意識させられた以上、今まで通りというのは困難。理性によって抑えられた感情はほどけることなく複雑化していく一方で、そんな中、複雑な感情を抱く相手の…
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ダイエイにつぶされる小売り商店時代のメロドラマくらいの記憶だったが、いや、これはスゴいね。戦後の女性の生き方をほぼおじさん不在のなか、女性らにまるめこまれるのが、小津映画とはちがった味わい…
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1964年東宝。「終」の文字が出た瞬間、えーって声が出た。wikipediaによると同時上映は「喜劇 駅前女将」、公開当時は本編終わって客席ザワザワ、入れ替え時間に草笛光子と白川由美の気分になってあ…
>>続きを読むまじか、面白かった。禁断の恋、やっぱ兄弟だから嗜好が似るのだろうか。加山雄三がイケメン過ぎてびっくりした、顔の造形綺麗過ぎる。親戚が遠回しに家追い出そうとしてるのリアルだったな〜。義理姉を好きになる…
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