このレビューはネタバレを含みます
待つことの反復。夢二は彦乃を、巴代は脇屋を、脇屋は夢二を。美しい女性たちと雅で贅沢な世界観のなかで美とエロティシズムに接触したとき、恐ろしく、激しい、グロテスクなものが浮かび上がる。牛の血・骨、死骸…
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〽︎待てど暮らせど来ぬ人を
宵待草のやるせなさ
今宵は月も出ぬそうな
ラストまで観て、本作は竹久夢二の詩「宵待草」や代表作「立田姫」、そして数多くの美人画から着想を得たフィクションなのだろうと感じ…
竹久夢二と逢瀬を重ねた彦乃、モデルのお葉は登場するもののベースはオリジナル。軽妙洒脱な夢二役に沢田研二。物語に絡む人妻役の毬谷友子が此の映画全体を芳醇な香りで満たし、女性陣が同じお着物を取り替えっこ…
>>続きを読むオリジナル脚本ってことで夢二の伝記的事実がどれほど下敷きになっているかは謎だが、ここでそのことはあまり関係ないと思われる。例え踏まえていても、本作では韻を踏む具合に使われている。
夢二が行く先々で風…
沢田研二がかなり浮いている印象で、なんか可愛い。あと、この浪漫三部作で一番女が沢山出てくるところが好きです。露骨にエロい。そして「夫のある身ですよ、覚悟を決めてください」に「アーカクゴネ!ウンウン」…
>>続きを読む陽炎座のキザな松田優作、夢二ではひょうきんでエンターテイナーな沢田研二を観た。
奇怪な夢のような恐ろしさ、狂気、可笑しさを映像でこれでもかと表現し尽くしているのが凄い。時間を感じさせないどころか映画…