アキレスと亀の作品情報・感想・評価

「アキレスと亀」に投稿された感想・評価

昨年末からそれまで避けていた北野武監督作を順を追って観て来たけれど作を追う毎に自分には合わず、もう無理に観るのはやめようと思いながら観た今作を「3-4X10月」以来にちょっといいなと思ったのはなんて事ない、柳ユーレイが出てるからだね。
わずや

わずやの感想・評価

3.3
自分がない主人公。高く飛べると思っている鶏みたいなもの。
そして、小さなエピソード集合体は、たけしっぽい
セイ

セイの感想・評価

4.5
何回も観ているのですが北野映画の中では、上位にくる作品です。たった一人自分の芸術を理解してくれる人がいればそれでいい。そして、アキレスは亀に追いついた。
自身の映画が世界で評価され、日本の大衆に今一つ人気の出なかった武が作ったからこそ説得力があった映画と思う。
芸術に関する自己実現と客観的評価の乖離、その苦悩を描いている。
画商にあれこれ言われて色々試してみた結果、自分でも何がしたいのかよくわからなくなってしまうという構図は、音楽やら映画やら芸能事全般に通ずるものがあると思う。
導入にアニメーションを使用する等新しい試みもあり、引き込まれるように2時間集中して鑑賞。
ラストは想像してたより大分ハートフルでやや困惑したが、それも含めて良質な大衆娯楽作として楽しめた。
何が「アキレス」で何が「亀」かの解釈も人それぞれあって良し。
ちなみに「アキレス」=今現在の自分(の作品)、「亀」=芸術家としての(漠然とした)到達点として見てました。
芸術事を趣味にされている方にぜひとも鑑賞いただきたい。
たけし映画において、「女」は男の最後の人間性を象徴する存在だ。
『その男、狂暴につき』は、大切にしていた妹を奪われたことで抑えてきた狂気性が留め金を失って暴走する。
『HANA-BI』は、妻の命が弱々しくただ消え去っていくのを見ているしかない悲劇を描いた。
『みんな~やってるか!』は、主人公が寝ても覚めても恋い焦がれる魔性として男を狂わせる。
そして、果てしない暴力の連鎖を描く『アウトレイジ』のように徹底的に娯楽性に振り切れば、女は不要と切り捨てられるのだ。
女が消えれば、男は非情に無慈悲になっていくというのが、たけし映画世界である。

本作は、バイオレンスを打ち出した映画ではないためか、北野作品のなかでは心温まる夫婦愛の物語かのようなパッケージングをされている。だが、第一作目から監督が常に描いてきた「死」のイメージが、かなり強く全面に出た作品である。
芸術家として大成することを夢見る主人公のマチスは、アートのためにあれもこれもどれも犠牲にするが、実は自分に才能がないことなんてとうに気付いているし、自分が夢見ていた芸術なんてものは無価値だということにも気が付いてしまっている。そして、妻に愛想を尽かされたところで、この『地獄変』は留め金を失うのだ。
アウトサイダーアートの面白いところと脆弱なところは、どれも同じゴミみたいにみえるところ。ブリキのオモチャをブッ叩いて壊して芸術ですってのが間違いだし、尾崎放哉だってよく考えりゃ「咳をしても一人」なんて意味わかんねえうがいして寝ろで片付いてしまう。
そもそも写実主義だろうが印象派だろうがシュルレアリズムだろうが、100年も200年も前のオッサンが「Oh!自然はなんてBeautifulなのデース!」と言いながら描いたもんが偉いワケないと思うんだよな。ミレーだろうがルノワールだろうがピカソだろうが、所詮は絵が上手かっただけだろう。それを言っちゃあ、おしまいだが…。
芸術は価値を値踏みし始めると廃れていくという矛盾に立ち向かう者たちへ、答えは出さないまでも暖かいエールを贈っていたように思う。
嫌いじゃない、割と賛否両論ありますが
そんなに悪いもんでもないでしょ。
って思ってしまうのはたけし演じる倉持
と自分を重ねてしまうからかもしれない。
芸術を愛し愛され時に溺れ時に狂わされた
芸術家の数奇な一生といてばよく聞こえるがこの世界は闇も深く泥沼で墓標がいくつもある世界だ。
とても、生半可な気持ちで取り組めない。
一生懸命努力してどうこうという世界じゃない。
序盤で語られる天才だけじゃなく
その天才の良き理解者、評価する者
そして金を払う者がいて始めて
成り立つ文化かも知れない。
そう言った意味では取り扱いがめんどくさく、評価され認められないと良し悪しすら
曖昧なのはとても恐ろしい世界だと言える。
たぶん、たけし自身のアート感に
耐えかねたファンたちやスポンサーをみて
今作を自身の投影して制作に及んだのでは
ないでしょうかね。
エンタメ性もお気持ち程度にはあるのが
なんか、なんかこう正直邪魔に見えてしまう。
笑えるシュールな画が多いから余計に
雑音に感じてしまう。
それでもラストは少し泣きそうになったし
自分の人生もこうなるかと思うと少し
後ろめたくなる。
そんな映画
微妙に肩透かし感が有る。
芸術はおまけで、重要なのは奥さんの存在である。
現代アートが雰囲気はやバイブスでは決して無いものであることは当たり前だけど、誠実に描写しているのは良い。
ポロックとか初期現代アートのパロディはウケた。
ごじ子

ごじ子の感想・評価

2.0
劇中のマチス作の絵画が少しでも才能を感じさせるものであれば、かなり印象の異なるものになっていたと思われるが…実際は何も響いてこない下手ウマ風作品で、かつ全く成長しない。故に才能が決定的にない人が思い込みで人生を無駄にしている様を見せられている苦痛。そういう人を応援しているのか突き放しているのか分かりづらい。タイトルと主題とエンディングの関係性も未解決。ただ、北野監督がめちゃめちゃ映画を勉強していることは分かった。
mink

minkの感想・評価

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好きなことを貫いて生きるということをキラキラした未来としてしか語られない高校生の時分にこれを観た。貫くってきれいなだけじゃないよなあ、とぼんやり思った
芸術のためなら死んでもいいをじでいった作品 芸術運動をしてる学生たちはまるでどこかの革命家のようだ いかに過激なことをするかで競いやがて人死にするし自信なくして自死するもの出るし主人公の学生役にヤナギユウレイ うまい役者だなぁ
成長した主人公を武が演じる
ここからテンポががらりと変わり喜劇調に
それと同時に狂気は加速して行く お笑いと芸術の違いはあれどたけしの自伝的作品 自身も人死起こす寸前まで笑いを追求してきた狂気を描いたとても怖い映画
果たしてアキレスは亀に追いつけたのか
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