天城越えに投稿された感想・評価（★4.1 - 5.0）

　我々は「ハナ」を通じて、「少年」を通じて、嫉妬の恐ろしさを深く知らなければならない。

　14歳の少年、建造は家出をしようと下田から天城峠を越えて伊豆まで向かおうとするが断念。帰路につく道中である…

ただでさえ堪らん絶頂期の田中裕子で、渡瀬恒彦の手荒な尋問に失禁、雨に打たれながらの罪人ファッションまでこなす超がつく程の演技派っぷりで凄い。出てきた瞬間に空気が変わる具合。思春期心をビンビンに刺激す…

遊女が、少年の好意に気づきながらも子供扱いするのがたまらん。あの憎悪の念をひきこむ元凶になるが。
大人は汚い、大人が嫌い、大人だけどお姐さんが好き、でも大人は汚いんだ…！

風来坊って良いよなぁ。田…

清張初期の短編の映画化。脚本は加藤泰と監督の三村晴彦。三村の初監督作品であり、最高作となった。といっても「彩り河」「愛の陽炎」の3本しか劇場作品はないのだが（後にはTVで活躍）。加藤泰は三村が泰の助…

天城峠を舞台にした少年時代の甘くて辛い殺人事件の思い出を描いた青春ミステリーヒューマンドラマ。　
原作は松本清張の短編小説。　
伊藤洋一が主演、田中裕子が綺麗なお姉さんを演じ、渡瀬恒彦、平幹二朗、坂…

• #港印刷製本株式会の社長
• #昔の事件記録”天城山の土工殺し事件”の刑事参考資料300部の印刷依頼
• #印刷工の兄
• #草履
• #天城峠のトンネル
• #旅回りの菓子屋
• #旅回りの呉服屋
• #流れ者の土工
• #湯ヶ島の峠の茶屋
• #下宿の叔父と母親の情事
• #赤鉛筆で”この人よろしく”と記載した1円札
• #湯ケ野の旅館に払った1円札
• #氷倉の9文半の素足の跡
• #料理店から足抜けしようと逃げてきた23歳のハナ
• #下田⇔大島行の船
• #手錠をかけられたハナ
• #凶器の刃物
• #お守りのマッチ箱

松本清張原作の短編を映画化。

当時の少年と30数年後の「元」少年視点での淡々と綴られたスクリプトに娼婦が少年を気にかける素振りや、土工へ少年の思いの丈を切り出し刀によって執拗に土工に突き刺すといっ…

霧のように煙のように妖しく立ち昇って現れたハナに五感を奪われてもしかたがない…最後は雨にうたれて跡形もなく消えてゆく姿が…
うんと最初のほうに少年とハナのやり取りがあると思っていたら、ほとんどラスト…