キングダム・オブ・ヘブンの作品情報・感想・評価

「キングダム・オブ・ヘブン」に投稿された感想・評価

pororonge

pororongeの感想・評価

3.6
エルサレムの価値は?に対するサラディンの答え「Nothing but Everything」が名言すぎる。いまの宗教戦争を物語る。
kujira

kujiraの感想・評価

3.6
聖地への想いは十字軍だけではない。
敵とした描かれたサラディン軍にも特別な想いがある。

歴史の結末は知っているが、宗教的要素が強いのもその時代に合わせた作品だから
spring

springの感想・評価

4.0
聖地エルサレムを巡る十字軍とイスラム帝国の戦争を描いた格調高い歴史スペクタクル。キリスト教徒とイスラム教徒の束の間の平和が狂信者によって崩される呆気なさに脱力感を感じてならない。一番の見所は籠城戦とエルサレム軍とサラセン軍の大軍が対峙するシーン。迫力があって痺れる。どちらが善か悪かと決めるのではなく戦争の愚かさを訴えているんだと思う。演者も豪華で特にエヴァ様が美しすぎた。
ろっち

ろっちの感想・評価

4.0
聖地エルサレムの話。フランスのある村に十字軍への志願者を募る一団が来る。一団の長イベリンの領主ゴッドフリーは、鍛冶屋の青年バリアンに声を掛ける。色々あって(笑)落ち込むバリアンにゴッドフリーは十字軍へと誘う。実はバリアンは、ゴッドフリーと平民の女性の間にできた隠し子で、息子を後継者として迎えるために来たのだった。って始まり。
伝記に、バリアンをプラスした形の史劇で上映時間も長いので太いストーリー展開です。ちょっとエルサレムの歴史を調べておくともっとわかりやすい。大好きなリーアムニーソンさんが出てるので、何でもOKですが、190分超えでとにかく長い。それでも圧巻のアクションと、俳優陣の演技で引き込まれてしまいました。
ディレクターカット版での鑑賞でした!
まぁ多くは語るまい(笑)
ちょっと語ったかな?(笑)
ディレクターズカット、予想以上に良かった。

作品を観る前は、おそらくはキリスト教視点のやや独善的なストーリーだろうと思っていたら、宗教戦争的な部分についてはイスラム側の立場も予想外に公平に描いている。

ストーリーは、当時の辺境の地・フランスの片田舎で鍛冶仕事をしていたバリアンという男の、自殺した妻の埋葬シーンから始まる。

バリアンはエルサレムのイベリン領収だった人物と血縁があったことから、あのボードワン4世が統治していたエルサレム王国に赴く。
第一回十字軍以降、いくつか創られた十字軍国家のうち宗教面では最も重要な王国だ。

ボードワン4世は幼い頃、ライ病罹患が発覚するが、頭脳明晰で人望も厚く、16歳の時、圧倒的な兵力を持つサラディンの軍勢に600騎で突撃し勝利を収めた人物。
しかしこの作品で描かれているのは死の前後の姿。

その妹シビーユと、主人公バリアンの許されぬロマンスが描かれるのだが、彼女は形ばかりではあっても、その後エルサレム王になったギー・ド・ルジャニンの妻なのだ。

圧巻は壮大なエルサレムの攻防シーンの後。
両軍の死体の山を背景にしたバリアンと、サラディンの会見。
「争いのもととなるエルサレムを焼き払う」
「良い考えかも知れないな」
……たぶん史実も、イスラム側の考えはこうだったと思う。
一方的に戦闘を仕掛けるのは史実でも、この作品でも十字軍側なのだ。

サラディンについては信頼の置ける多数の歴史書で、殺戮を避け、最大限他の宗教を尊重する人望のある王だったことが記されている。
結局この時期の十字軍国家というのは、この地に居付いた人たちの意見、西ヨーロッパから来た十字軍の意見の葛藤のなかでドタバタしていた。

そしてこの作品、キリスト教徒(と思われる)リドリー・スコット監督がメガホンを採ったわけだが、予想外にウィーアーザワールト的な視点で創られているのが凄いと思った。
なんだかんだ言って、欧米の人たちの道徳観、捨てたものではない。

このレビューはネタバレを含みます

歴史的背景は凄い複雑なんだと思う(適当)
肝心の映画の内容は紙芝居を見てるような単純な内容。

ただのウィルターナーが家出した途端に有能になって、何故か盟主様になったり、籠城戦のプロになったり、王に城の建造案を提案してたり、まじでお前誰だよ。。

聖書的なアレンジの臭う展開がいくつかありそうだけど、聖書は全く読んだ事も内容も知らない日本人なので、ストーリー性が薄くてただ映像を見てるだけの気分だった。
y

yの感想・評価

5.0
ディレクターズカット版の項がないのでここに書きますが、ディレクターズカット版は最高。個人的にはリドスコ最高傑作。

ブラックホークダウン以降の、冷徹な…というか、冷たさすらない、温度がないドライさ(※)で描かれる"物理的な現実"…というリドリーの規定トーンと、それ以前のロマンティックで絵画主義的な画面のアマルガム。
ある距離感をもって、しかし極端に美麗に描かれる中世の戦。元CMディレクターならでは(今更言うか感もあるが今でもたまに撮ってますからね)の、象徴的な語りもキレッキレ。
まだ巨大セットを建てロケで撮ってた時代ならではの説得力ある美術、それを見事に拡張してみせるVFXづかいも見事。同時期に乱発されてた合戦もの史劇の中にあって、画面でやろうとしていることのレベルが頭ひとつどころでなくズバ抜けている。超望遠でとらえられた大軍勢、うごめく人と旗の群れがシネスコ画面を埋め尽くす画は、この手の映画の歴史に残る名ショットだと思う。

攻城戦、防衛戦モノとしての面白さとか、
史劇としての面白さ、題材選択の妙、それを成立させるためのフィクションの使い方とか、書きたいこといっぱいあるのでまた追記します

いま僕が勝手にリドリーフワフワと呼んでいる、空中を漂う軽い雪の特殊効果を初めてみたのもこの映画だった。
日本ではあまりない感じの、乾いてピリッと冷えた空気を伝えてくるような雪。
10年後くらいに映像制作会社に入ってから、暇な時に調べ、撮影用特殊効果のスノービジネス社が出している雪の特殊効果グッズ、スノーキャンドルによるモノだと知った。意外と高くて、まだ自分の仕事では使えたことがないけれど、憧れの雪です。


エルサレムと十字軍のことさえ知ってれば筋は分かるのでご安心を。知らずに見て話の意味すらわからんかったという人には残念でしたねとしか言いようがない

※そういえば「悪の法則」で、Truth has no temperature. というそのまんまのセリフがありましたね
Harupooh

Harupoohの感想・評価

4.0
印象的だった言葉。
「あなたの良心はまだ見ぬ敵の耳にも届く」
「善人かどうかは日々の行いが決めます」
自分の言動、考えに後悔のないよう生きたい。

歴史や背景を知っていたら、もっと楽しめたと思った。

このレビューはネタバレを含みます

≪ざっくり評価≫
希少なエルサレム王国ネタ。王様と攻城戦の表現は一見の価値あり。
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総合評価 (/7) ☆ 3.6
シナリオ 4
総合演出 4
独創性 4
完成度 4
心理効果 3
相性(*2) 3
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【ネタバレ】
主人公のイケメン鍛冶屋がその出自からエルサレム貴族の息子として大抜擢。しかも主人公のヘマで小競り合いが起こってパパ死んだのでそのまま後継いで領主に。クリスチャンとムスリムの共存を望む病弱なエルサレム国王に気に入られるが、十字軍タカ派が勢力を持ち国内はきな臭い状態。サラッディーン率いるイスラム軍も同様。主人公はイケメンで有能で人望もあるので王様の妹にも気に入られて、瀕死の王様からも結婚してエルサレム国を統治するように依頼されるが、わけのわからない事言って辞退。その直後、タカ派に実権が移った十字軍はイスラムに戦争しかけて全滅。エルサレムに攻めいるイスラム軍を、民兵を率いて主人公が迎え撃ち、結構良い勝負したおかげで捕虜の安全が保証されたので開城。ギリハッピーエンド。その後死亡フラグ抱えたリチャード一世がオマケで登場。

≪突っ込んだ感想≫
リドリー監督の作品は陰鬱でグロくてあまり好きになれないが、この作品は、その特性が中世の陰鬱さといい感じに調和していた。実在のエルサレム王ボードゥアン4世の造形と人柄の表現が素晴らしい。これ以上想像できないぐらいのセンスを発揮している。主人公以上の存在感を放っていて、リドリー監督が最も描きたかったのはこの人物なのではないかと勘ぐってしまう。ただ、仮面外すシーンまで映す悪趣味はやはりこの監督、といったところか…。個人的には避けて欲しかった。

攻城戦も総じて理に適っていて、更に金もかかっているので、監督の特性上イマイチ華は無いのだけど、そのへんの戦闘描写にこだわりもつ人なら見応えは保証できると思う。ただ、主人公のオーランド・ブルームの大根っぷりは酷かった。敗戦必死の状態で兵卒を鼓舞するシーンで全く心が揺さぶられなかったのは初めてかも。心に響かないセリフを棒読みしていた。プロットにも問題があるのかもしれないが、この俳優だとどんな優秀なプロットでも難しかったと思う。

いずれにせよ、十字軍のエルサレム王国陥落をかなり史実に基づいて描いた希少な映画で、当時存在した二人の偉大な指導者を知ることができる点で、存在意義のある映画だと思う。
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自分用記録
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