絶望の日 デジタル・リマスター版の作品情報・感想・評価(ネタバレなし)

『絶望の日 デジタル・リマスター版』に投稿された感想・評価

Nyayoi
3.6

オリヴィエラ監督特集5本目。

9世紀ポルトガル文学を代表する小説家カミーロ・カステロ・ブランコ。
作家とその妻を男女の俳優が演じつつも、説明を加えて解説するという変わった構成。

その生家を舞台に…

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家具やカーテンしか映っていないのに、どこか彼の気配がするという恐ろしいショットの連続 揺蕩う煙と揺れる椅子

作家の人生と死に至る過程を、男女の俳優が自身として語り、かと思えば作家とその妻を衣装や鬘で演じ、しかし時に俳優自身の服装で彼らを演じたりするのが、混淆した形で進んでいく。しかもその様子はフィルムで複…

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社長
-

発狂した息子の窓辺でのカットが印象に残っている。
何本もの蝋燭、床に落ちた煙草の煙、肉体が塵になった後に残る肖像画、それが役者であることを強調するスクリーン上の表象、他界した人物の存在の痕跡をおぼろ…

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3.6
思ってたより実験的な撮り方で驚いた
家で過去と現在が交わる感じがよかった
九十
-

最初、これは寝ずに済むのではと思ったのも束の間やはり寝ていました
なんで眠くなるのか考えたのですが、『訪問、あるいは記憶、そして告白』と同様、人物の語りというか説明に誘発されている気がします
それに…

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延々映される車輪がとても美しい。
本のページを手繰るように(向こうは横書きだから)左から右へ車輪は回り続ける。カストロの死後、初めて車輪は動きを止め、そこから少しずつ右から左へ、現在から過去へ遡って…

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オリヴェイラ特集、思いがけず完走。だけど最後のこれは観なくてよかったかな。絶対どこかでボケてくると信じてたのに。

4.3『アブラハム渓谷』
4.0『夜顔』
3.6『訪問、あるいは記憶、そして告白』…

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「パルジファル」の前奏曲から始まる本作。ワグネリアンの私にとってそれだけで心躍るものだが、オリヴェイラはスコアから分解して音楽を映画の中に組み立てている。「パルジファル」も「トリスタンとイゾルデ」の…

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フィルムの美しさ、そして映画の持つ力を改めて思い出させてくれた。

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