実在した作家カミーロの、手紙や調書から忠実に再現された物語なので、かなり波瀾万丈な人生を送った人ということなのだろう。
それに加えて、とても繊細でペシミスティックな人だったのだということも分かる。…
拳銃自殺に至るまでの一連で、往診医がリビングを出て玄関に向かい、家の者も自然にその場を離れ、ほんの一瞬不吉な間があってから銃声が鋭く響くが、思い返せば引きで撮られた部屋全体の固定ショットや作家の椅子…
>>続きを読む最初、これは寝ずに済むのではと思ったのも束の間やはり寝ていました
なんで眠くなるのか考えたのですが、『訪問、あるいは記憶、そして告白』と同様、人物の語りというか説明に誘発されている気がします
それに…
延々映される車輪がとても美しい。
本のページを手繰るように(向こうは横書きだから)左から右へ車輪は回り続ける。カストロの死後、初めて車輪は動きを止め、そこから少しずつ右から左へ、現在から過去へ遡って…
オリヴェイラ特集、思いがけず完走。だけど最後のこれは観なくてよかったかな。絶対どこかでボケてくると信じてたのに。
4.3『アブラハム渓谷』
4.0『夜顔』
3.6『訪問、あるいは記憶、そして告白』…
「パルジファル」の前奏曲から始まる本作。ワグネリアンの私にとってそれだけで心躍るものだが、オリヴェイラはスコアから分解して音楽を映画の中に組み立てている。「パルジファル」も「トリスタンとイゾルデ」の…
>>続きを読む© Madragoa Films, Gemini Films