必死の逃亡者の作品情報・感想・評価

「必死の逃亡者」に投稿された感想・評価

犬

犬の感想・評価

3.5


平和な一家に押し入った3人の脱獄犯
家族を守るため、そんな彼らと対峙する父親の奮闘を描く

ハラハラ
ラストまでどうなるか

攻防
恐ろしいですね

白黒
雰囲気ありました
★ 自転車が倒れていたばかりに生まれた悲劇

さすが、アカデミー監督賞最多受賞者。
と唸りたくなるほどにウィリアム・ワイラー監督の手腕が光る物語でした。

何しろ、1955年の作品ですからね。
現代の視点で観れば生ぬるい…なんて先入観を覆すほどにピリピリとした空気。最後の最後まで気が抜けない展開なのです。

物語としては「脱獄囚が民家に立てこもる」というサスペンス。脱獄囚にハンフリー・ボガード、一家の主人にフレドリック・マーチを据え、圧倒的な存在感で盛り上げます。

しかも、脱獄囚である彼は冷静沈着。
一手先を読む慎重さを見せるため、不用意に動くことは出来ません。それでいて、奥底には復讐に拘る“黒い炎”も見えるため、暴発する恐怖も残ります。

また、彼と一緒に脱獄した男が“考えるよりも先に手が出るタイプ”であるのも緊張感を高めます。理屈で動かないから先が読めないのですね。冷静なタイプと感情優先のタイプ。この組み合わせは厄介です。

唯一の救いは一家の主人も落ち着いていること。取り乱す家族たちを横目に「どうしたら最善になるのか…」を想定した言動ゆえに無駄がなく、緊張感は弛みません。もうね。彼らの間に流れる“大気が歪むほどの熱量”は圧倒的。

また、脱獄囚を捜す警察側も同じ。
囚人確保だけではなく民間人のことを思う警部や、面子しか考えない保安官など、血が通った人物造形のため、シナリオの都合で動いている感がないのです。

だから、基本的には誰もが自分勝手。
それが物語の方向性を容易に予測させず、また「おまえ、余計なことをするなよ」と思わず口にするほどに焦燥感を煽り、一挙手一投足が見逃せなくなるのです。最高ですな。

まあ、そんなわけで。
1990年にリメイクされるほどの傑作。
無理も無駄もない筋肉質な作風に言葉もなく。
それでいて格別の余韻を残してくれる物語でした。

今のところ、ウィリアム・ワイラー監督にハズレ無し。うしし。次は何を観よう。
ss

ssの感想・評価

-
やっとここ最近でクラシックな映画にも手を出す様になる。
で、自然と手が伸びるのがウィリアム・ワイラーの作品。
何だろう、観る前の印象も観た後も重すぎず軽すぎずとてもいい塩梅。

ハンフリー・ボガートの無骨な感じがたまんねぇ!
こういう映画は悪い奴にいかに感情移入できるかが個人的にポイント。

2018/9/2
けい

けいの感想・評価

4.0
その昔 NHKの世界名画劇場で観ました、ヒッチコックやビリー・ワイルダーの柔らかさとは違い、カチカチに固いイメージのウィリアム・ワイラーの手に汗物なサスペンスです、あとボギーはやっぱり悪役が似合います 。
ウイリアム・ワイラー監督によるサスペンス映画の傑作。

平凡に暮らす4人家族の家に、3人の脱獄者がやって来て、家族は突然人質となってしまう。脱獄者のボス役のハンフリー・ボガートが、なかなかの悪役ぶりである。

両者の「必死の」かけひきがハラハラさせてくれる。

映画タイトルの「逃亡者」が、単純に脱獄者のことを指すのか、脱獄者から逃げたい気持ちの家族を指すのか、考えさせられた。
郊外に暮らすサラリーマンの家庭に、銃を持った脱獄囚たちが押し入ります。仲間から逃走資金が届くまで彼らは家族を人質に、その家に留まることを強要。一つ屋根の下で繰り広げられる、脱獄囚と家族の静かな攻防を描くサスペンスで、3人の脱獄囚のうちリーダー格の男をハンフリー・ボガートが、サラリーマン家庭の父親をフレドリック・マーチが演じています。

映画は、主にこの二人の心理戦を軸に展開しますが、いわばこの二者の対決はアメリカ社会の、ブルーカラー(労働者)とホワイトカラー(サラリーマン)の対立の構図とも言えます。それは二人の出会いのシーンにおいて、ボガートの「お前のその、白いハンカチと白い靴が気に入らないんだ」とのセリフにも表れています。大金持ちというわけではありませんが、父親は秘書を持つ企業の管理職で、二階建ての広い家に自家用車が二台。(保険のCMに出てきそうという意味での)理想的なアメリカの家庭です。

フレドリック・マーチが常にスーツ姿である一方で脱獄囚達は汚れたワークシャツや作業用のツナギ。そして脱獄囚の一人はボガートの弟であることからも、そもそもがボガート兄弟の生まれが、決して恵まれたものでは無かったことを暗示させます。

本作の邦題は『必死の逃亡者』ですが、原題は『The Desperate Hours』。 ”Desperate”には、〈自暴自棄の、捨てばちの、死に物狂いの〉と言った意味の他に、、〈(…が)ほしくてたまらなくて、たまらなくて、(よくなる)見込みがない、絶望的な〉という意味もあるようです。

もちろん息詰まる攻防の時間を、”Desperate”としているのでしょうが、しかし、この映画をブルーカラーとホワイトカラーの対立だと考えた場合に、恒常的に”Desperate”な状況に追い込まれているのは、圧倒的に前者です。Desperate な生活の果てのDesperateな犯罪、そこからのDesperateな脱獄に、Desperateな逃亡。すべてが絶望的な状況の綱渡りなわけです。

その綱渡りの先に、彼らが目指したものは何なのかと言えば、まさに、この押し入った家庭の中で彼らが目のあたりにする、豊かなアメリカン・ライフだったのではないでしょうか。

ボガートの弟は、籠城中でありながら、キッチンでは無邪気にラジオを聴き、また、この家族の美しい娘に仄かな恋心をいだきます。もっともその両方が、彼には手の届かないものであるわけです。弟よりも年嵩のボガートは、それをよく理解しています。(逆に、未だ諦めきれない弟は、その希望故に、やがて命を落とすことになります。)

劇中でもっとも映画的に美しいショットは、脱獄囚たちが追い詰められた後半、床に叩きつけたラジオを蹴り飛ばすボガートの足をクローズアップです。その一瞬のシーンに、この映画の核が表れているように思われます。
郊外の平凡な家庭に、突然3人の脱獄囚が押し入ってきた。
仲間の情婦が金を届けるまで家族を人質にする脱獄犯たち。
極限状態に置かれた犯人と家族の息詰まるサスペンス。
USK

USKの感想・評価

4.3
欲を言えば、ハンフリーボガートの脱獄を観てみたかった。がそれは一つのシャリに二枚大トロを重ねるに匹敵する贅沢w

ひたすら犯人と被害者家族の駆け引きを魅せられるのだが脚本面がしっかりしており、次の展開を期待させられる。

隠れた名作。
なお

なおの感想・評価

3.0
サスペンスとしてはハラハラ感が物足りないかな。
家族を命がけで守るお父さんが素敵でした。
Santa

Santaの感想・評価

5.0
とても味わい深く楽しめました🎉🌟🌟🌟🌟演技もストーリーも完璧サスペンス☝️
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