明りを灯す人の作品情報・感想・評価

「明りを灯す人」に投稿された感想・評価

kumi

kumiの感想・評価

2.4
キルギス共和国、通称キルギス
(1993年にキルギスタンより正式に国名変更)の
豊かな自然の中にある小さな村。

ここに住むミスター・ライトこと“明り屋さん” は
貧しくて代金を払えない人たちのメーターを細工して
誰もが明かりを使えるようにしている。

細々とだけれど幸せに暮らしていた日々に
中国の資本者がやってきたり、土地を開拓し
一儲けしようとするものが出てくる。

人のいい明かりやさんもうまいこと
利用され、とうとう最後には、、


普段の暮らしは素朴で、主に男性がメインで
物事を決める会議にでたり、大勢で馬に乗って
羊を放り投げて取り合いする遊びをする。

そしてわりと性的なシーンが多くて驚く。
息子が欲しいのにできないから友人に頼んで
嫁を抱いてくれ、とか中国人の接待に
ヌードの女性とそのまんま遊びの性奉仕させるとか。

まだまだ古い習慣が残っていて
それぞれの知性や技能で自立が叶いにくいから
どうしても持っているものでやり過ごさないと
いけない感がやりきれなかった。

ただ、カザフスタン、中国、タジキスタン、
ウズベキスタンなどに囲まれた中央アジアの
広大で美しい風景をみることが出来たのはよかった。
riekon

riekonの感想・評価

3.0
キルギスの映画は始めて観るかな?ラストの方辛いよ…。
貧しくてロシアに出稼ぎに出たり電気も高くてひけないなんてね…。
おじさんが考えた風力発電が早く皆んなの家につくといいね。
男の子が木の上から「山の向こうをみたくて」と言うシーンになんだかウルッときてしまいました。
おじさん達がよく被ってる帽子やパンみたいな食べ物なども気になりました。
資本主義とはなんと恐ろしいことなんだ。
このほっこりするポスターとは全く違うポリティカルな内容だった。
キルギス共和国は以前仕事で絡むことがあって色々話は聞いたけど、映画はかなり田舎の話なので私が聞いてる話とはかなり違った感じだった。
どちらもリアルなんだろうか。
確かにキルギス共和国といえば中央アジアのスイスと言われるだけあって景色がとても美しい映画です。
監督、脚本、主演をアクタン・アリム・クバト。
貧しい人々のために細工して電気を引いてあげる"明かりやさん"
とってもいい人なんだよねー。
それだけにすごいラストは衝撃的!
救われないじゃないのー。
と思っていたらまた力強く自転車をこぐ姿が。なかなか秀逸。
Natsumi

Natsumiの感想・評価

3.9
風に吹かれても、電柱に登り、木に登り、その風をエネルギーに変えて、明かりを追い求める主人公はすごいと思う。自分の足でこいで進む自転車が、主人公に一番合っている気がした。
キルギスという小国について、考えさせられる映画だった。
ひわ

ひわの感想・評価

3.0
パッケージからほっこりな映画を想像して借りてみたが…あ…後味が…っ!
雄大な大地に抱かれながら貧しく厳しい生活を送るキルギスの人々のお話。時代の流れが残酷に主人公のおじさんの周囲を締めていくのに、全くなんでもないようにそこにある穏やかな自然が残酷さを際立たせてる。現代の日本で生きていたら想像もつかない世界。
ひでG

ひでGの感想・評価

3.1
映画ってすごいなあ、
だってキリギスだよ、

僕は今までの人生の中で、キルギス人と話したことないし、キリギスの生活のことを考えたことなかった。

でも、この映画を観ている2時間弱は、キリギスの生活の中にいたし、村の人たちとともにあった。

途上国にとって、灯り=電気は、生活の糧、生活の目標点でもある。

この映画で見る限り、キリギスの現状がよくわかりました。
中国の影響がここでもあるのか!
こんな過疎の村でも、開発か伝統かって葛藤があるのか!

ラストはいろんな解釈ができるので、完全に納得や感動ではないけど、この映画を観れたこと、キリギスのこと、ちょっと知れたことはとても有意義だった。
abemathy

abemathyの感想・評価

3.5
主人公が電気工だってだけで、中央アジア、キルギスの生活風景がたくさん見られる映画でした。(リアルかどうかはわからないけれど)
2014.4.30
キルギスってもっと裕福な国だとおもってたけど、勘違いが過ぎるぐらい貧乏でびっくり!
中央アジア、キルギスの作品は「あの娘と自転車に乗って」(1998)に次いで、これで2作目。あっちは実に素朴で素敵な作品だったけど、こっちはキルギスの小さな村を舞台にした社会派ドラマ。私の全く知らなかった腐敗した大統領アカエフをひきずりおろしたチューリップ革命(2005)の頃の話(チューリップ革命という言葉も初めて知った)。

昔ながらのキルギスの村にも時代の波が押し寄せる。貧しさから抜け出すために、若いリーダーは新しいものに飛びつこうとするが、古いリーダー(村長)は土地を手放すことに抵抗を示す。

主人公は、明かり屋さん(電気工)の男。電気代さえ払えない村の貧しい人のために、不法に電気をつなぐ細工をしてやるという、優しい心の持ち主だ。村の政治にあまり関心はなく、新旧リーダーとも適当に付き合うだけ、関心はもっぱら家族や友人、村の人たちのこと。そして彼のひそかな夢は風の強い谷に風力発電をつくり、村人みんなに電気を供給すること…。

ある日、大切な客(中国人)を接待するために若いリーダーが催した宴に同席することになった彼は、村の娘を使った接待に憤りを感じ、宴を台無しにしてしまう。そのことで彼の身に災難がふりかかる…

日本ではお目にかかれない、キルギスの雄大な丘陵地帯の景色。キルギスの人々は日本人と顔かたちがそっくりです。
以前やっていたバンドで海外のフェスに誘われ演奏しに行ったとき、主催者が用意してくれた宿(というか観光では絶対に行かないような雑居ビルの一室)に寝泊まりしながら、現地のスタッフと一緒に飯を食い、少ないながらも交流を持つことで、今そこに生きる人々の生に触れた感触があった。

それ以来、私は自分の暮らしから遠く離れた国に住んでいる人々の生活風景を見ると、あの時の感触を思い起こすようでゾクゾクする。

この映画の前半は、途方もなく広大な草原と、そこに住む人々の静かな暮らしを描く。それをただ眺めるだけで、今ここではない違うどこかで確かに生きる人々の生に接続されたような感覚を得られ、高揚する。

その映像だけでも、私には充分だ。しかしそれだけに、後半の展開はショッキングだ。胸が裂かれるようで、見ていられない。見ていられない、と思うほど、結局私は夢中になって観た。
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