この監督さんの作品はいつも重い。
重い上に濃い。しかも深い。
今回も前二作と同様、ほとんど説明なしで、映像はドキュメンタリー風、かつ台詞が小声で聞きづらい。
なのに、心をわしづかみにしてくる何かが…
2007年カンヌ映画祭グランプリ作品。
30数年前に妻を亡くした認知症と、
息子を亡くした介護福祉士の話。
圧倒的に豊かで美しく、厳しい自然を舞台に、
生のエネルギー、魂の咆哮、むき出された感情…
不自然なほど真緑な田んぼ、山の斜面に沿った茶畑、極めてドキュメンタリー的な撮影方法、顔をクローズアップすることで情報を制限し主観的に切り取られた被写体。
介護施設を舞台に、家族を失った2人を描いた映…
このレビューはネタバレを含みます
(25)“殯“か...凄く美しい儀礼。彼は認知症でも亡くなった家族のことを何処かの隅で偲ぶって生きていたんだね....自然に還るなんて考えてたりもきっとしてたし主人公(女性)との“死”の露点見てだい…
>>続きを読む大切な人を想い続けて偲ぶこと
歳をとること
忘れていくこと忘れないこと
一生の後悔があること
意思を汲み取ること
それでもずっと偲びつづけること
こうせなあかんってことないから
尾野真千子い…
過去録
ラスト、まさしく魂が全部脱ぎ捨てて裸になって曝け出すというシーンで、大自然と、人間と、裸と、魂の叫びというシーンで
理屈ではなく、ただただ涙がとめどなく流れました。
映画を観ているので…
殯の映画でした。大切な人の死とそれに対する向き合い方。しげきは毎日何かを書き綴り、真千子は目の前の人の手を決して離さない。
尾野真千子a.k.aいい女
緑の発色の豊さ
第三者のような、観察者のような…
殯:貴人の遺体を棺に納めてしばらく仮に置いておくこと。また、その所。(日国)
ほか各種辞典では、
非常に高貴な身分層で行われていた風習で庶民間では禁止さえされたもよう。
となると最後に「呪怨。ほに…