ヘンリーの作品情報・感想・評価

「ヘンリー」に投稿された感想・評価

yoeco

yoecoの感想・評価

3.1
I love you.
I guess I love you.

マイケルルーカーが、息をするように殺すしゃがれ声のシリアルキラーを演じている。特別に盛り上げる音楽も何の説明も無しに淡々と映される事後。日常。
彼の殺しには脈絡もなにもないので、さりげないシーンでも、出てきた人物が殺されるかもしれない緊張を勝手にはらむ。
誰も、例外なし。

監督はこのヴィデオをスコセッシに送ったのが元で「恋におちたら…」も監督したっていい話。
青山

青山の感想・評価

3.0

360人を殺したという実在の連続殺人鬼ヘンリー・リー・ルーカスを描いた映画です。

母親殺しで刑務所にいたヘンリーは、塀の中で出会った友人のオーティスと共同生活をしていた。ある日、オーティスは家出した妹のベッキーを部屋に連れてくる。ともにつらい境遇で育ったヘンリーとベッキーはやがて恋に落ちるが、ヘンリーはオーティスと共に殺人を繰り返して......。


実話が元ではありますが、あくまで物語として作られています。そのため、調べてみるとどうやら実話との変更点も多々あるようで、ドキュメンタリー的な興味で見ると肩透かしかもしれません。

なんせ、話の主軸はヘンリーの恋にあるわけですから、殺人鬼の実録物を見たい人からすればどうでもいいですよねそこは。またキャラクターもかなりデフォルメされてそうな気がするし、なにより殺人シーンが全く映されないのでそういう興味で見ると、物足りないですよね。


一方、お話として見ると、今度は主要人物3人のやりとりだけで、結局最後どうなるかもだいたい予想がつくので、実話が元という縛りによって単調になってしまっている気がします。
それでも特に美男でも美女でもないキャラクターたちと特に味も素っ気もない映像が逆にリアルといえばリアルで、なんだかんだ切ない気持ちにはなりましたけどね。けどね〜〜〜〜。
Haruki

Harukiの感想・評価

3.8
随所に死体のカットが挟まれる演出は不条理であり、狂気的。

「Portrait」の名にふさわしく、殺人鬼のダークな面だけを描かず、ポップに日常に寄り添っている。

ラストは恐怖とともに虚無感を感じる。
ヒルコ

ヒルコの感想・評価

1.9
私みたいな犯罪好きでなくとも名前は知ってる人も多い悪名高きヘンリー・リー・ルーカス。彼がこれほど有名じゃなかったら、もしくはサイコや羊達の沈黙みたいに犯罪者の一部だけを切り取って誇張するなら話は別だけど・・・事実映画とすれば、母親やベッキーや相棒との関係性の表現は不満だし、事実を元にしたフィクションと考えると、作りの粗さが目立つし・・・犯罪はそれ自体が人を惹きつけるような猟奇さを孕むほど実写化は難しいんだなと思いました。ヘンリーがベッキーを愛してたって表現をカットしたのがよくわかんなかった。
観た。
M・ルーカーのいかつい顔が妙にハマってた事は覚えてる。
non

nonの感想・評価

3.8
300人以上の女性を殺害し、アメリカ犯罪史に大きな傷跡を残した実在の殺人鬼ヘンリールーカスを描いた作品
殺人シーンがなく、音声つきの現場だけ映るのがかえってこわかった。

レビューで日常と非日常と書かれてる方が多いですが、私にとって一番身近に感じたのは、ヘンリーのような男にひかれてしまう女です。危機管理能力がバグっている。
自分や友人に起きないとも言えない、通り魔的に被害に遭うよりも想像しやすくてこわかった(›´ω`‹ )

日本人だから?魚をさばくシーンは見慣れすぎてぐろさがピンとこなかった笑
horahuki

horahukiの感想・評価

3.8
呼吸をするように人を殺す。
300人を殺したと言われる実在の殺人鬼ヘンリーリールーカスをヨンドゥでおなじみマイケルルーカーが演じた実話系スラッシャーホラー。

あらすじ…
主人公ヘンリーは麻薬の売人をしている友人と2人暮らし。そこへ友人の妹がDV夫から逃げてきたから3人で暮らすことに。今までヘンリーは誰にも言わずに人を殺していたが、ある日友人のいる場で殺人を犯す。それからは友人と一緒に人を殺してはビデオを撮り一緒に干渉する日々が続いていたが…。

本作の面白いところは主人公が殺人をすることになんの理由もないところ。さっきまで愛想よく話していたかと思ったら急にシーンが切り替わる。そこにヘンリーの姿はなく、先ほど話していた人の死体がただ転がっているだけ。そしてヘンリーは何事もなかったかのように日常に戻っていく。というよりヘンリーにとっては殺人自体が日常となっているわけで、毎日のルーティンを機械的にこなすのと同じように特に何の感慨も抱かず人を殺していく。

作中で沢山の人が死ぬわけですが、他のスラッシャーやスプラッターのように大袈裟で劇的な殺害シーンは本作には存在しません。そしてヘンリーは普段は常識人であり、頭がおかしい友人との対比で良識的な良い人のように思えてくる。そういった抑えた演出やヘンリーの人柄が、殺人という私たちの日常からかけ離れた行為を一気に身近なものへと落とし込む。そういったところに本作の怖さがあると思います。

一応、ヘンリーがこうなってしまった原因(と思われること)が語られるのですが、それもはっきりと明確な理由としては描かれてはいない。つまりヘンリーが殺人マシーンになってしまった理由は不明なわけです。人が殺人鬼になってしまうことに理由はない。そしてその殺人鬼に襲われ殺されてしまうことにも理由なんてない。

そして秀逸なのがラスト。殺人鬼の底知れぬ狂気を感じさせるだけでなく、常人の理解の及ばない領域まで観客を突き放して幕切れとなり、それが二度と忘れないほどの強烈なインパクトを残す。淡々として起伏のない作品ではありますが、評判通りの良作でした♫

あと本作とは全く関係ないんですが、巨匠マリオバーヴァの大傑作『バンパイアの惑星』のDVDが発売されるようです!!あの『エイリアン』の元ネタとも言われるSFホラーで後世に多大な影響を与えた作品なのに今までVHSしか出てなかったんですよね〜これは買いです♫でもできればBlu-rayで出て欲しかった…(T . T)あの色彩マジックを高画質で堪能したかったです。
BIGPINK

BIGPINKの感想・評価

2.5
昔映画館で観て、DVDも買いもう一度観直した。日常の生活の中で人を殺していく300人以上、凄いね。
No.824[日常の非日常、非日常の日常] 80点

アメリカは世界最大の殺人鬼排出国だ。ジョン・ウェイン・ゲイシー=殺人ピエロ、ジェフリー・ダーマー=ミルウォーキーの食人鬼、テッド・バンディ、デヴィッド・バーコウィッツ=サムの息子、セオドア・カジンスキー=ユナボマーなど列挙に暇がない。だが、そんなアメリカ史上でも最悪と言われるのがヘンリー・リー・ルーカスだ。360人近くを殺害しており、先程あげた殺人鬼よりも桁が一つ多くなっている。

どうしてヘンリーの犯罪が露呈しなかったのか、事実は本作品でも描かれている。①動機がなく②面識もなく③ある程度殺人を犯したら移動するからだ。まるで殺人工場のような男だ。そんな彼だが、人殺しでイキッているわけではなく、殺しちゃった…という感じでもない。文字通り呼吸をするように淡々と人を殺す。狙われたら最後、こんな奴に出会わないことを願うばかりだ。

そんな殺人鬼を演じるのは、GoGでヨンドゥを演じていたマイケル・ルーカー。彼の掠れた声や生気のない目はヘンリーの心の病巣をあぶり出す素晴らしい演技に一役買っている。また、彼のルームメイトでどうしようもない小悪党オーティスを演じるトム・トウルズもチンピラあがりのバカな犯罪者を演じるにはピッタリだし、彼の気の毒な妹ベッキーを演じるトレイシー・アーノルドの薄幸そうな美しさは目を見張るものがある。後に共犯となり徐々に精神のリミッターが外れていくオーティスも無条件にヘンリーを愛するベッキーも結果的にはヘンリーの闇に飲まれてしまうというラストシーンは永遠に忘れ得ない。

追記
全体的な空気はカラカラに乾いていて高評価なのだが、殺人シーンになると流れる曲がチープすぎて笑ってしまった。
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