このレビューはネタバレを含みます
敗戦で経済が壊滅したイタリアの状況を生々しく描いたイタリア・ネオレアリズモの代表的な作品。
素人とは思えないリッチとブルーノ父子(本物の失業者とその辺にいた子供)
当時のイタリアに住んでいた本物の…
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もし貧困をこれほど上手く書いた作品が存在したとしても、同時にこれほど上手く親子の愛を描いた作品は存在しないだろう。
現実に即すという条件がありながらも、全体的な構成力を一切犠牲にせずに最後まで描き切…
夢中で見入ってしまった
いつ自転車が盗まれるのか、観てる側をソワソワさせるのが上手い。
主人公がとにかく目を離し過ぎる。
自転車だけでなく、子ども、証人のおっさんからも目を離し、その度にハラハラ…
なんとなくアントニオに感情移入できないところもポイントで、後半に出てくるあのコミュニティの絆などを主軸に置いて物語を組み立てれば、簡単にアントニオの方を悪役に配置できてしまいそう。
質屋の圧倒的な…
おもしろ! 病弱な青年を糾弾するシーンに息を飲む。ぞろぞろと群がってくる隣人たち、窓の奥で窓を閉ざす母子、息子が群衆の磁場から引き剥がされるときの父子の距離のゴムみたいな弾性。ブルーノが終始良い味出…
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あんなに嬉しそうに話して、希望いっぱいにずっと笑顔でいたのに、盗まれた後は、笑顔を見せたシーンはもう何もかも忘れようと言ってご飯のときだけだったんじゃないか。ずっと、暗くて硬った表情に徐々に乱暴さが…
>>続きを読むラストシーンの報われ無さとどうしようもなさには胸を締め付けられる
どこまでもリアルでしんどい映画だ
"貧困"という普遍的なテーマはいつの時代も薄れないし、そういった意味での凄みを感じる作品だなと
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