紙屋悦子の青春の作品情報・感想・評価

紙屋悦子の青春2006年製作の映画)

上映日:2015年08月01日

製作国:

上映時間:111分

ジャンル:

3.5

あらすじ

「紙屋悦子の青春」に投稿された感想・評価

Baad

Baadの感想・評価

3.5
映画は秋、病院の屋上での老夫婦の会話から始まります。秋であることは1本のすすきの穂から分かるのですが、そこで語られる出来事は春の初めのサクラのつぼみがほころび始めてから散るまでの数週間の出来事です。

戦時下の田舎の生活もそれなりに大変そうですが、老夫婦の語る息子の生活も忙しくて大変そうです。人は多くは死ななくなりましたが、それでもそれなりに大変な<平和な>生活があの春からずっと続いていました。その平和な生活もいつまで続くのでしょうか。

映画ではすっぽり抜け落ちている昭和20年夏から今までの物語がまるで暑い夏の夢の様に感じられます。

戦争三部作を一度ずつ見た後この映画を観ると、この映画ではすでに黒木監督はあちら側の世界からこちら側の世界を静かに眺めているかのような境地に達してしまっているような気がしてきます。

原田さんははまり役でしたが、このキャスティングが成功しているかどうかは微妙だと思いました。屋上での二人(特に原田さん)の演技が今ひとつだった為に<現在>と<過去>のつながりがぼやけてしまっていることが少し残念でした。

永瀬さん、小林さん、本上まなみさんの演技は見事でした。

(長い長い夏 2008/8/22記)
「ここで待っちょいますから…きっと迎えに来て下さい」戦争末期、無事を祈って待つことしかできない女の精一杯の言葉。想いの人は特攻隊で出撃し帰らぬ人に、その想い人から紹介された真摯な縁談相手も転地することに…。この時代、悦子のような若い女の青春は小さなコップの中で只々運命に翻弄されながら待つことしかできない悲しい心情を静かに紡ぐドラマ。従って舞台も兄夫婦と暮らす鹿児島の家にほぼ限定。客間から覗く庭先の草花や玄関先から去って行く人たちが登る堤防道に通じる階段を悦子目線で追う。原田知世がしんみり泣かせる切なくて強い女を好演。
eigajikou

eigajikouの感想・評価

4.2
1回目2006年11月16日
静岡シネ・ギャラリーへ浜松から遠征して見た。
黒木和雄監督の遺作となった本作は浜松で関わっていた自主上映会でも上映したかったけど(ブログに書くなら大人の事情でとかボヤかすけど、ここに書いても多分読む人は殆どいないから書いてしまうが配給が自主上映会には貸してくれないところなのでそこが配給の黒木和雄監督作品は上映できなかった。『美しい夏キリシマ』は配給パンドラさんだから上映出来た)できなかったから静岡まで見に行った。
1回目見た時は原田知世さんが他のキャストに比べて少し弱いかな?と思ったけど、2015年に岩波ホールで2回目見た時には全体的な調和から醸し出される庶民の悲しみが心に沁みた。原田さんの儚さ感じさせる存在感は、当時同じような境遇に置かれた女性たちの悲しみを強調しないで静かに表現していると思えた。
年老いた原田知世と永瀬正敏の2人のシーンでは永瀬正敏が体の動きまでも老人になり切っていて流石です。(原田さんはおばあさんになっていません😅)

黒木和雄監督にはもっと映画を撮って欲しかった。
81

81の感想・評価

4.5
本上まなみさんの
『赤飯』のくだりで涙腺崩壊𓍯⋆꙳⠜
『日常』の『有難さ』を
噛み締めた映画でした。

原田知世さんと
永瀬正敏さんの
老人役には『早過ぎた』感が
漂います𖠌⸝⋆
Jimmy

Jimmyの感想・評価

4.0
岩波ホールで鑑賞。(前売券1500円 ⇒ 岩波ホールの前売券はいつも若干高めだが已む無し)

黒木和雄監督が亡くなった直後に公開された作品。

第二次世界大戦の敗戦色濃い時代、紙屋悦子(原田知世)は密かに想いを抱く少尉がいたが、別の男性=整備担当少尉(永瀬正敏)と見合いすることになった。見合いは緊張のあまりギコチない雰囲気が面白かった。少尉と整備担当少尉は親友だったのだが、少尉も悦子が好きだったのだが、その最愛の女性を親友に託そうとしたのだった。少尉は特攻隊に志願し、悦子は号泣する。青春の終焉かと思える場面だが、整備担当少尉との残された者どうしの青春が待っていた。
というように、黒木和雄監督の晩年作品に多い敗戦直前の日常家庭を描いている。
これらの作品群に共通する「反戦を全面的に主張する映画ではない」が、「熱狂的に戦争に参加する庶民を描いた映画でもない」あたりは、黒木監督、一貫している。
戦時の庶民の姿を観て、戦争について考えさせられる映画である。

黒木監督は、戦時における庶民の生活を淡々と描いて、映画を観てどう考えるかは観客に委ねるという作品群を遺してくれた。
最初から嫌な予感がした。

原田知世がおばあさんなのに声が若いし喋り方もおばあさんじゃない。
セットがセット然としてて演劇のよう。
戦時中なのにキレイで落ち着いている。

登場人物が5人?2~3人でずっと喋ってる場面が多い。この時の間のとり方もテンポが一定すぎてリアリティがない。

なんだったんだろう。何が言いたいのか。はぁ…

あのころの人ってそんな感じで縁談決めてたんだと思うと、見た目が大きいんだろうなぁ。辛い…

静岡のお茶が大変褒められていて嬉しいです🍵おはぎも美味しそう😋
【もっと】3部作くらいあっても観たい空気感【くれ】
冒頭、病院の屋上にあるベンチに老夫婦。
導入に13分もかけるとは丁寧だなぁ。
そして話は昭和20年@鹿児島へ
兄夫婦演じる小林薫と本庄まなみ(登場時の方言にずっこけたけど最終的にそれが癖になったというw)のコントみたいな掛け合いが面白い。そこも丁寧に描く。
続いて悦子の見合いの場面へ。
ここも凄い丁寧。だけどめちゃくちゃ面白い。弁当箱の件やばいw

で、てっきり悲喜交々一生分やると思ってたから
( ᐤᗄᐤ)ᐤᐝ「このペースで大丈夫⁈まさか2部作か3部作じゃないよね⁈」って要らん心配をした訳で…
したら。サクッと終わったーーー!
そっか、タイトルに青春ってあるもんね!
このまま一生分観たかった(というか観れると思っていたw)けど!!
いや〜、でも良かった。
戦争を描きながらも、そこにある人の楽しかった日常にスポットライトが当たってるの好きだなぁ。
『この世界の片隅に』を観て以来、ほんとにそう思うようになった。
当たり前な日常こそ幸せなんだ。

2020/04/27GYAO無料配信
mh

mhの感想・評価

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黒木和雄監督の遺作。
永瀬正敏とか原田知世とか映画でしかみない面子がキャスティングされた会話劇。
原作である演劇の方で練られたであろうセリフや掛け合い、人の出入りは絶妙。ただしそれらはあくまで演劇の文法で、リアリティはないし映画らしさもない。監督の前作「父と暮らせば」と同じく演劇の匂いが強すぎる構成。弁当箱でとる笑いのセンスは完全に演劇のそれ。
そもそものストーリーが演劇だと成立するけど、映画だと企画段階でぽしゃりそうな地味な内容になっている。
五人しかいないキャラ造形は見事のひとこと。ただしこのあたりは、演劇の丸コピだと思われる。長回しが多かったので役者さん大変そうだけど、でもまあ完成された舞台というお手本があるからねぇ。
当時評判だった演劇をこうして映画にして残してくれるのありがたいいっぽうで、これだったら演劇のほうで見たいわというのも事実。
作中のセリフ「(験担ぎではなく)赤飯は赤飯らしく、ラッキョウはラッキョウらしく食べたい」が、この映画と原作のこと差しているのだとしたら、逆にすごい。
aya

ayaの感想・評価

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KINENOTEより/評点: 評価しない /鑑賞日時: 2000年代 /鑑賞方法: 選択しない /鑑賞費: 0 円
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