紙屋悦子の青春の作品情報・感想・評価

紙屋悦子の青春2006年製作の映画)

上映日:2015年08月01日

製作国:

上映時間:111分

ジャンル:

3.5

あらすじ

「紙屋悦子の青春」に投稿された感想・評価

chiyo

chiyoの感想・評価

4.0
2015/8/24
冒頭の何ということのない老夫婦の会話を始め、ほぼ全編を通して人と人との会話を重んじる作り。そして、決して映像としては描かれないものの、その会話の中に戦争の影が見え隠れする。東京大空襲で亡くなった両親、迷信とも言えるおまじない、特攻を志願する青年とその死。が、大半の会話はほのぼのとしていて、中でも、原田知世演じる悦子の兄夫婦の会話、悦子と永瀬正敏演じる長与の会話に思わず笑ってしまう。とにかく長与は、不器用さの何もかもが面白い。対する悦子も、あまり感情を表に出さないけれど、明石を想っての号泣が彼女の全て。ただ、長与の朴訥さにも好感は持っていて、それは寄せては返す波の音で表現される。きっとあの波の音は、長与が悦子の心に入ってきた証。それはそうと、冒頭の原田知世、永瀬正敏の老けメイクに、皺が少なすぎたのがちょっと残念。それでも、原田知世が可愛かったから許す!
Millenotte

Millenotteの感想・評価

4.0
永瀬正敏と原田知世。どちらも好きな俳優。どことなく『この世界の片隅に』も思い出す。

たくさん感想はあった。このサイトをまだ知らなくて、一生懸命書いたけど目に触れぬまま消えたのかもしれない。他のいくつかの映画もそう。

おはぎかぼた餅が出てきた。
歳とって労り合う二人の姿が良かった。
nobiiita

nobiiitaの感想・評価

3.8
(2007.3.9)
病院の屋上と紙屋家、出演する役者は(ほぼ)5人だけ。驚いた。
とても好きな映画だった。温かみのあるユーモアが台詞の中にちりばめられていて、戦時中の厳しい現実が描かれている映画のはずなのに、ほっこりとさせられてしまった。

強い、と思った。人間の心の強さとは、ああいうことなんだろうと思う。

最前線ではないけれど、強烈に浮かび上がる死。
そして後年の二人のシーンは、あの時代のあの戦争を生きた人の重みだと思った。
珠玉の『美しい夏キリシマ』『父と暮らせば』とこれ残して去った黒木和雄。なんて見事な生の〆だろう。この遺作は渾身というよりも淡々と撮られた感じ。そしてこの淡々さは祈りのよう。戦禍の下で悲しみも苦しみもつましく押し殺して祈るしかできない人々の淡々さなんだろうな。役者全員がその暮らしの中に没入したみたいな長回しの会話劇には何度もクスクス笑わされ、やがては画面が滲んで見えなくなっていく。監督はそうやってこのつましい暮らしに観客も引きずり込み、銃声一つ使わずにその時代の只中に突き落としてしまう。トボけた人柄と方言の響きも相まってキャスト全員がまるで実写のすずさん。人への想い、愛というものをここまで真っ直ぐに撮ってみせる映画もそうはない。それを体現する原田知世と永瀬正敏の素晴らしさ。ついでながら昔はピンともこなかった本上まなみがいきなりジェニファーローレンスを蹴落し、我が女神の座につくという番狂わせもあった。

このレビューはネタバレを含みます

ものすごい長回しで全編通して10シーンいってないんじゃないかと思う。

永瀬正敏いいなぁ。
610yoko

610yokoの感想・評価

3.6
特に戦争を全面に出す訳でもないのに戦争のことがポツポツと語られる、しかも美しい鹿児島弁で。ここには普通の人々の日常があった。

原田知世が可愛かったかい、
惚れてしもうたとよ。
どげんかせんといかん。
<戦時下の、残された者どうしの青春を描く>

原作は松田正隆の戯曲で、脚本は黒木と山田英樹が書き、映画は黒木の遺作となった。
原作が戯曲と知らずに観始め、会話劇風であり、長回しの静けさが何となく小津映画の雰囲気に似ていると感じていた。
添い遂げて老いた夫婦の不自然なメイクや、冗長としか思えない会話、映画的にはマイナスでしかないのだが、演劇的には理解できる。
若くして戦時下に出会った二人が、平凡につつましく、やや退屈な人生を送ってきたと思えば、変わり映えしない容貌も退屈な会話も、二人の歴史なんだというメッセージに受け取った。
静かな反戦映画で、戦争の映像は全くなく、むしろ食糧危機の市井の暮らしにほほえましい笑いがあったことが救いである。
そして「秘めたる思い」という死語になりつつあるものが、ストレートに感動を誘うというのも久しい。
戯曲の映画化の印象はぬぐえないが、俳優5人の演技が素晴らしく、映画としても秀作である。
※映画のあらすじはブログ『偏愛的映画案内』をご覧ください。
2006年8月29日 岩波ホール
2015年8月7日 岩波ホール
buccimane

buccimaneの感想・評価

4.0
服もセットも小綺麗過ぎるし会話もまんま演劇ぽいけど余計に手を加えないほうが伝わるという判断か。
永瀬さんのちゃんとヘッセって言ったぞっていうの笑った。
松岡さんはボウズだったから松岡さんだと分からなかった。
ほんじょさん好きだし九州でありながらして小林さんにばんばん言い返すのも良かった。