TOMORROW 明日の作品情報・感想・評価

「TOMORROW 明日」に投稿された感想・評価

Jimmy

Jimmyの感想・評価

4.8
黒木和雄監督の傑作のうちの一本。

原爆投下直前の24時間を描いた作品で、「TOMORROW/明日には、この長崎の人々に原爆が落ちてくる」という事実を知らない庶民の姿を描いている。

この映画の大半が、そうした庶民の普通の生活を描いているからこそ、原爆投下が強烈なインパクトとして観客を飲み込む。

何度観ても、庶民の姿が痛々しく心に残る映画である。

平和を願う。
keiko

keikoの感想・評価

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このレビューはネタバレを含みます

かなり昔に観た記憶があります。
明日があると思って生きている人々。
でも我々はその明日原爆が落ちることを知っています。
観たあと、胸が苦しかった記憶が。
当たり前のごく普通の当然続くはずの暮らし。それが一瞬にして地獄と化す。
しかし、その地獄までは描いておらずそこ原爆が落ちた瞬間で終わったんだと思いますが、あとは観る方それぞれが想像する世界。せつないとか悲しいとかそんな言葉では言い表すことのできない感情を覚えました。
もう一度観てみたいです。
はじめに「1945年8月8日、長崎」とあり、これが長崎に原爆が投下された物語だと気づく。しかし結婚や出産や平和なゆったりした時間が流れ、いつ「その時」が来るのかと思いつつ、あまりに平和でまったりした日常生活の描写で、つい寝落ち…

で翌日リベンジ。13日出征ならこの人は戦地に行かないですんだのでは、とか、この日に生まれた子は生きながらえることは出来たのか、とか、やはり日本人として明確な知識があるのでそんなことを考えながら眠気と戦っていたら、いきなり「その時」が😱‼️
と思ったらエンドロールが😱😱‼️‼️

3部作の第1作との事。このあとつづきがあるのでしょう。
「その時」のフリが延々と流れ、終わってしまった感。
いい役者いっぱい出ているのに。すみません、久々にスイマーに負けた1作でした。
方眼

方眼の感想・評価

4.2
南果歩、仙道敦子良い。戦時下で青春を描く。戦争映画は非人道的状況に抗議する意味も受け取れるが、その特殊性が人間を描く際の輪郭を際立たせる。
mh

mhの感想・評価

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長崎への原爆投下24時間前から始まる群像劇。
観客はこれから起こることを知ってるからこそ成り立つ、ある種のシチュエーションドラマ。
樹液もない木に群がるカブトムシとか、ファーストカットからハードル高い。スタジオっぽい日の光とか、特撮の虹とかツッコミどころ多い。
戦時下の庶民の何でもない日常を切り取るというのが映画の肝だと思うんだけど、その割、演じてるのは日本映画界のオールスターの超セレブ軍団。
このあたりにも狙いがぶれてる印象を持つ。映画を撮るためには大御所のキャスティングは仕方ないのもわかるんだけどね。
身もふたもないラストは好みのわかれるところかと思う。
でもまあ、ああなっちゃうか。
たっち

たっちの感想・評価

3.8
何歳の頃だったか忘れたが当時映画公開されたときに母親に連れられて見に行った。細かい内容はほとんど覚えていないのだが、子供心に8月9日に長崎で発生した眩い閃光でとんでもない悲劇が起きたことを理解できた。
前日の8月8日の、戦争中ではあるものの普通の日常生活が描かれていたことを思い出す。この日に結婚したというエピソードや、新しく生まれた赤ん坊も。翌日に起きることを知らずに。
たしか学校の校庭にいた女子学生が閃光を見た後にスクリーンが真っ白になり、その後に投下後のきのこ雲が映ったと思う。
後になって中学校の授業で習った。更に年を重ねて高校の卒業旅行では広島に行き、原爆ドームや博物館を訪れ、被爆者の方の講演を聞いた。更に大学生の時は、専攻は経済学だったが、なぜ当時の日本が戦争を始めて国を亡ぼす寸前まで至ったのかを知りたくなって、憑りつかれたように図書館で昭和史などの本を読んだりした。
長くなったが原体験はこの映画だったのかもしれない。
「彼らがどうなるか」観客だけ知っている状態で、なんら普通の日常モノ映画と変わらない悲喜こもごもが辛い。
見終わった瞬間、黒木和雄が最も見せたかったものを知る。
QOne

QOneの感想・評価

4.0
今日は2020年8月9日。
75年前に長崎に原爆が投下された。

当時の長崎市の人口24万人(推定)のうち約7万4千人が死亡し、建物は約36%が全焼または全半壊したと言われている。

この作品は1945年8月9日の長崎原爆投下まで、市井に暮す人々の24時間を描いた作品だ。

監督は、黒木和雄監督。

脚本を書いた井上正子さんは私が昔、長編シナリオを描いていた時の指導講師の先生でした。

先々月末に井上先生が亡くなられたことを娘さんから聴いた。

私は当時サラリーマンを辞めて映画の専門学校に通っていてその卒業制作脚本を指導してくれたのが井上先生でした。

映画人はとかく批評、批判を軸に否定から指導に入る方が多く感じられたが井上先生は驚くほどに優しかった。

それでいて的確に弱点を指摘してくれ、脚本直しの度に自信が湧いてくるという初めての感覚を抱き、新宿のプリンスホテルのラウンジカフェで先生の助言を聴くのが楽しみだった。

一生徒に過ぎない私に目をかけてくれて、卒業式の直前に次男が生まれた時に、可愛らしい小さなファーストシューズをプレゼントしてくれた。そんな先生は後にも先にも井上先生だけだった。

靴を頂いた次男は今年中学3年生になり、靴のサイズも私が26.5センチ、彼が27センチと追い越された。

気づくと15年の月日があっという間に過ぎてしまった。

卒業後に映画プロデューサーとしてせわしなく過ごしていた時期も、その後もいつかいつかと思いつつもご恩返しもできねまま、先生の訃報をお聴きし本当に自身の不義理に悔いが残ると共に、何よりあの優しげな笑顔を拝見できないのは本当に寂しく感じます。

この作品は長崎に原爆が落ちる前日の24時間の話だけど、翌日に原爆が落ち、霧のように命が消えていってしまうことを知らず、つつがなく淡々と日常生活を送っている姿を描いていて、より心の深層にまで切なさと哀しみが沁みてくる。

ある者は結婚をし、ある者は子供を生み、
ある者は初恋を奏で、ある者は未来を語る。

もちろん僕たちは、翌日に何が起こったのかを知っている。だからこそ、その日常を懸命に生きている人々の姿に見入ってしまう。

実はこうして生きている何気ない日常生活にこそ普段は気づきづらい幸せがひそんでいるのではないか、と。

淡々と日常のエピソードが均等に並んでいる為、もっと一人の主眼から描いた方がドラマティックになるのではとも思う方もいるかもしれないが、それでこそ全編に渡り余韻深く忘れ得ぬ名作となったと思う。

太陽に照らされはためく洗濯物。

木に登ってカブトムシをとる子供達。

結婚式で写真をとって得意げな親戚の叔父さん。

原爆投下の前日を淡々と描ききった何気ない日常のスケッチがその後にくる悲劇の残酷さを強調して物語る。

黒木監督は「美しい夏キリシマ」と共に、戦時中の日常を描くことを大切にしている監督だった。

戦時下での日常の生活活写が胸に沁みるのは、ささやかな幸せがいかに得がたく貴重で素晴らしい瞬間なのかを改めて深く感じさせてくれるから。

コロナ禍で先が見えない現在、そのささやかな幸せの有り難みがより一層際立って見えるのではないだろうか。

今思い返して、そんなあの日の日常を優しく見つめた映画の眼差しを感じると、いつも笑っていた井上先生の優しい笑みが心に広がっていく。

井上先生、その節は本当にありがとうございました。

でも。こんな稚拙な文章を書いていたらそれこそ笑みを浮かべながら、もう少し頑張らないとダメねと言われてしまいそうだが、この作品に込められた想いを忘れずに映画と向き合い、書き続けていきます。

長崎そして広島の原爆被害で亡くなられた方のご冥福を改めてお祈り申し上げます。


出典:シネマエッセイ
映画「TOMORROW 明日」と明日を迎えられなかった想い。

https://note.com/qone0205/n/n56eca3d424ea
かえで

かえでの感想・評価

3.0
映画は8月8日の日めくりカレンダーをめくるところから始まる
しあわせである結婚式、出産、友人と恋人との日々
全ては明日の悲劇に続く
こういう観せ方は上手いね、辛いね、残酷だね。登場している長崎の市井の人たちは誰一人明日がないことを知らない、観ている私たちは明日訪れる過酷な運命を知っている。だから画面に写る猫や草花にも明日の運命を思いながら愛おしく見てしまう。結婚したばかりの2人、産まれたばかりの赤ん坊を抱く女、届けた時の皆んなの笑顔を思いながら写真を現像する男…。
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