カフカ原作「アメリカ」を、ストローブ=ユイレが映画化。自由の女神が見えてくる。船上のカール・ロスマンと火夫との対話、船長室に。下船し、宿へ。両親の写真をみつめるカール。エレベーターボーイの職を得るが…
>>続きを読む画面の切り取り方が独特で、長回しの映像の入り方もいい。
小説を読んでから見るとより入り込めるように感じた。
みるみるうちに階級が落ちていくロビンソンだが、淡々とした映像によって少し笑えてくる。そうし…
学生の時以来
正直、教養があるわけではなくないし、カフカ原著読んでいないのでどういった意図から作品作ったかという経緯は他に任せるにして、中心になる会話劇というのがとても古典的なモンタージュで行われ…
ストローブ=ユイレによるカフカ。
☆タイトル
本作は『階級関係 - カフカ「アメリカより」』というタイトルだが、『階級関係』という小説はカフカにはない。「アメリカ」というのも通称であって、カフカ…
何度も見てるが、やはりストローブ=ユイレの市民階級と闘争という主題は前作『アン・ラシャシャン』から物語の説話性と密接にかかわり、今作で見事に到達した感覚を抱かせる。そしてそれは晩年に至るまで続くが、…
>>続きを読むカール・ロスマンの見た目がフランツ・カフカ自身に似ていると思った。そして両親の写真はカフカの実の両親のカフカ亡き後の写真らしい。
原作で一番好きなベランダで学生としゃべるシーンがカットされていなくて…
予想とは違いカフカの作風を忠実に再現していたけれど、相変わらずカメラワークは冴えていたし随所に出てくるシーンとシーンの間にある余白やモノクロームな映像が不条理な世界に迷い混んでいるような感覚を一層観…
>>続きを読む発声の方法だけではなくそのタイミングすら厳密に設定される、ありきたりな内容の会話シーンにおいても常にフレーミングと編集により「物語」は映画の抵抗を受け、観客を安住させることはない
一般的な劇映画のス…
台詞含めて割と原作のまんまだけど、そのカフカのテキスト自体をそのまま映像イメージ化したような徹底的にエモーションを排した演出によって本質にある何かを浮かび上がらせようとする批評の映画。
一番印象的な…