『スパイの妻』の元ネタという噂を聞き、鑑賞。
[あらすじ]
1930年代のフランス。
自身の仕事について、あまり語ろうとしない夫に疑念を抱く妻。
真実を追い求める彼女だったが、彼に翻弄されてし…
黒沢清『スパイの妻』はここから…!!夫婦ふたりの緊迫感のある会話劇に差しこまれるさりげない表情やしぐさからくる余白のポエジー。『海辺のポーリーヌ』『夏物語』のアマンダ・ラングレが大人になっていてとて…
>>続きを読む蓮實先生の書籍他でよく目にする映画なので鑑賞してみました。鑑賞眼の答え合わせみたいなものですかね。
エリック・ロメール監督の作品は何本か拝見していて軽めのウィットに富んだ会話劇のイメージが強かったの…
ロメール映画としては珍しく張り詰めた空気が常に漂う。
疑心暗鬼になりながらも夫を信じようと努める妻が、低速に着実に真綿で首を絞められていく様子が印象的。
このようなポリティカルサスペンスであるにも関…
第二次世界大戦前の諜報活動を描いた濃密なスパイミステリーでもあり、スパイを夫に持った妻の心情を描いた良質なドラマでもある傑作。
ほとんど室内における登場人物同士の会話によって進行する作品だが、会話を…
ロメールには珍しく会話で切り返しが繰り返される。表情の変化やオフスクリーン音声や視線の移動などさまざまな手を使って切り返しが繰り返される。単調な印象を与えないどころか緊張感が生み出されている。会話で…
>>続きを読む歴史物だけど室内での会話が始まった途端にロメール以外のなにものでもなくて嬉しくなる。戦時下の、それも諜報活動というきなくさい雰囲気が画面からかき消えて、あのいつもの現代のブルジョワのひたすらに無駄で…
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