偽りの晩餐の作品情報・感想・評価

偽りの晩餐1987年製作の映画)

LUNGA VITA ALLA SIGNORA!

製作国:

上映時間:107分

ジャンル:

3.9

「偽りの晩餐」に投稿された感想・評価

エルマンノ・オルミ監督作品。
ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞授賞作品。
ある古城で老婦人の誕生日を祝う晩餐会が開催され、そこに政財界の大物らしき人物が集まる。6人の少年少女達は支配人の指示を受けて準備に取りかかるが・・・という話。

映画のほとんどが晩餐会の準備とその開催が占めている。台詞は少なく、そしてたんたんとしており、カットを挟んで人物の視線で表現しようとしている。晩餐会は幾分皮肉が入っているような描かれ方だけど、強調した感じでは描かれていない。

説明が少ないため、細かい要素に注意して見る必要がありそう。そして考察も人によって様々になりそうな作品。

主役リベンツォの何とも言えない顔つきは好感を持てた。そして彼の心情に興味を持ちながら鑑賞できた。
菩薩

菩薩の感想・評価

4.2
「この映画はすべてがフィクションでは無い」とのことであり、おそらく「彼」が見てしまった真実の部分と、彼が見てしまった虚構の部分、むしろ彼が見たくなかった真実と虚構の部分とが様々に組み合わさっている映画なのだろう。彼の視線はこの作品を観る者の視線と同化し、我々を「なんだかよく分からないがきっとここにいたらヤバいことになる」場所へと連れ出してしまう。逆船場吉兆かよ!とツッコミを入れたくなる囁きババアを頂点とした謎のヒエラルキー、おそらくその場で発生しているであろうなんらかの利権に縋る哀れな者達、一切の喜びが排除された偽りの晩餐会、天使は欲望に汚され、欲望に迫られた彼は遂にその場からの逃亡を図る。逃亡であるのか、はたまた解放であるのかもまた紙一重、だが彼を噛み殺す予定だった猛犬も最後にはその任を解かれる事となる。曽我部恵一風に言えば「おとなになんかならないで ぼくのBaby〜」なのかもしれないが、裏を返せば彼は自身で大人になる事を放棄したとも受け取れる。彼の記憶にこびり付く在りし日の光景と、我々の記憶に刷り込まれる余りにもグロテスクなこの世の物とは思えない巨大魚。曖昧でありながら挑戦的、かつ皮肉的にも受け取れる作品。唯一確かなのはこの世の幸福は誰かの犠牲の上にこそ成立するという事だろう。
誰が何を見ているのか切り返しによってパスが受け渡されていく視線劇というものに全然興味が湧かず晩餐シーンでノレなかったのだが、ラストの犬がしっかりと吠えることなく寄り添う名演に奇跡を見た。
飯はクソでけーカエル
mira

miraの感想・評価

5.0
『婚約者たち』か『ポー川のひかり』がベストだと思っていたけど、これまたやばすぎオルミ。
マ

マの感想・評価

-
肝心の晩餐パートに全然ハマれなかったけどラストの森、脱走が神々しくて良かった
正直眠いが印象的なシーンは多め
じわじわくるコメディ
終わりの開放感がすごい
超絶大傑作。
金持ち、権力者の晩餐を少年給仕の視点で見る。最強権力者の死にかけババァとグロテスクな煮魚の切り返しのショットは爆笑可能。
サイレント映画的な処理で、視線の応酬に加え、ペキンパーや神代ばりのサブリミナルな編集が効きまくり。

あとは、不味そうなカエル料理のシーンで中国人のババァが1人だけ貪り食ってるとことかブラックで大好き。
脱走シーンでの開放感も最高。
寂々兵

寂々兵の感想・評価

4.0
6人の新米給仕たちが配属されたのは、デフォルメされたブルジョワジー達によるカオスで不穏な晩餐会だった。ということだが果たして本当にそうだったのか?っていうかラストの犬ってどういうこと?面白かったが意味不明だわ!という方はぜひともallcinemaに寄せられているStingr@y氏のコメントを読まれたし。ある意味では期せずしてミステリの極北に到達してしまった映画なのかもしれない。感嘆の一言。
オルミが観たくて。
決して奇抜ではないのだけれど、淡々としているにもかかわらず、風変わりなストーリー展開だった。タイトル通りといった雰囲気。
ラストの犬のくだりは何だったのだろう…。
古城のようなホテルに配属された給仕の少年が主役ながらも、細かい説明は一切ないので、なんとも不思議で独特な雰囲気がありました。何か起こりそうで起こらない緊張感。意味不明のラストには笑いました。
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