鏡の女たちの作品情報・感想・評価

「鏡の女たち」に投稿された感想・評価

ゼミの先生の勧めで。フランス人ってこう言うの好きなんだっけ?
よく言えば感の悪い人でも楽しめる作品。悪く言うと全部セリフが説明って感じ。

ゼミの先生があんなにも推すもんだからゼミと卒論の日仏広告比較の邦画広告に取り上げるんだけど「鏡の女たち」ってタイトルなのに日本は3人の女性、フランス版は一人の女性しか写ってないっていうのはやっぱり見る人(の国民性?)によって感じ方が違うからなのかな?

全体的に音楽だけがホラー
あくまで「女たち」の映画である。
傷や過去に縛られながらも、今を生きる女たち。それぞれの、ヒビを持ちながら生きている。それは、彼女たちだけでなく日本人にも言えることでもある。
恐怖映画であるこの映画は、最後に本当の恐怖を感じて終わる。全く事実はどうでもよく、我々の過去は付きまといながら、歩んでいく。常に不気味に響く、現代音楽も素晴らしい。
絶妙な空間と画作り、3人の距離感と向かう方向が、非常に良かった。
吉田監督敬遠してたんだが、これを期に名作と言われる過去作にも手を出したい。
シネフィルの人からオススメされたので観たけど、あまりにも説明的なセリフばかりだし、岡田茉莉子は目を見開き過ぎで楳図かずおの漫画みたいになっているし、つまんな過ぎて前半は拷問のようだった。

岡田茉莉子と孫の一色紗英が二人の食事で何故向かい合わずに並んで食べるのかをセリフで説明したり(←見りゃ想像できるのに)、娘がヒスを起こして割った鏡を家族の心の傷として残しているなんてことをわざわざセリフで言ったり、観客にも少しは考えさせてよ!と言いたくなるほど。

そんな中、一色紗英演じる超面倒くさい女のキャラだけが良かった。
育ての親である祖母を心配して住んでいるアメリカから一時帰国してるんだけど、元カレに自分から帰国のメールをして思わせぶりな態度をとってカレが復縁の話を始めると「もう終わったでしょ」と一言で袖にする。
なのにしょっちゅう元カレの職場にやってきては「親に捨てられた私が人間を信じることなんて出来ると思うの?」とか、知らんがな話をしていくから最高。
アメリカに残した彼(不倫らしい)にメール1本で別れを告げ、元カレの職場のパソコンのディスプレイ上に「わたし、悪い女かしら?」みたいな置き手紙…。ここまですれば素敵かも。

岡田茉莉子と失踪した娘と思われる田中好子。DNA鑑定すれば1発で関係がはっきりするし劇中でもそう言っているのに意地でも(←そう見えないのもミソ)DNA鑑定をしようとしない岡田茉莉子に始めはイライラするけど不思議と慣れる。吉田喜重マジックかな。

そんなホンモノかも知れない擬似親子関係が始まり広島旅行で家族の秘密が暴露されるあたりから吉田喜重の良さがやっと出てきて少し面白くなる。

原爆ドーム向かいのベンチで娘(かも知れない女)と孫に「原爆の後に女ひとりで生きていくなんて…」とか「あの人に抱かれて…私も女だったのよ…」とかいつもの重い感じがバッチリと愛の不毛。

で、分かるように後半からは嫌いじゃないけど作品としてはシネフィル向けですな。

あと岡田茉莉子の世話を焼く室田日出男が、大女優にコキ使われる大部屋出身の脇役俳優という感じがして微笑ましかった。

広島の病室の窓から三人が外を眺めるショットは『インテリア』のパクり?
藤原聡

藤原聡の感想・評価

4.0
これ以降吉田は撮っていない。新作期待! 恵比寿の東京都写真美術館映像ホールで初見、吉田監督と岡田茉莉子を間近でみた。
FukiIkeda

FukiIkedaの感想・評価

3.5
独特。24年前に子供を産み残し、失踪した娘をさがしている未亡人。
娘が見つかったかと思えば、その女は過去の記憶がなく、名前も変わっている。失踪した娘の母子手帳をその女が持っていたことで、娘の可能性があるというだけであった。しかし、肝心な本人には全く記憶がない。母が見つかったという知らせを受け、アメリカから呼び戻された孫娘。
広島の病院での記憶のみが急に蘇った娘らしき女の言葉で、未亡人は娘だと確信する。たまたま同じタイミングで現れたテレビ局の女との出逢いなど、いろいろ重なり、広島の原爆がもたらした出会いと別れと真実を描いていく。被爆二世であることの世間体などが隠れたテーマ。