アンゲロプロスらしい時間と空間の演出が極まっている。
この映画は、物語ではなく「旅」である。
ギリシャから、アルバニア、マケドニア、ルーマニア、ブルガリア、セルビア、ボスニア、戦火にさらされたバルカ…
私の家は君の家 いつもいつも終わりが始まりだ/別れた日の君の姿があの日の夜の中からそのまま よみがえる わたしは出発する ここはどこ あそこ あの山の向こうに 聞かせたい話がある 怯えたトカゲが墓石…
>>続きを読むテオ監督作品。今作もすごかった。
歴史的知識が不足していたため、背景の理解が不十分であることが残念だが、それでもどっぷり見応えのある3時間。ワンカット内で過去と現在を行き来する演出技法が冴え渡る。あ…
アメリカの映画監督A(ハーヴェイ・カイテル)はバルカン半島初の映画作家マナキス兄弟の記録映画を作るため彼らが遺した未現像の幻のフィルムを探す旅に出る
黒い傘の群衆から衝突までのカット、並走する列車…
初アンゲロプロス。素晴らしかった。もっと難解なんだろうなと敬遠していたがそうでもなかった。「ふたつの眼差しを出会わせ歴史と映画が交わるようにしたかった」という監督の言葉どおり、個人史と映画史とバルカ…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
年月をまたぐ舞踏会のシークエンス
出発した列車と並走する女性
黒い傘の群衆
川を渡る巨大なレーニン像
霧の中のオーケストラと発砲音
何も映っていなかった幻のフィルム
「これは“見えないこと”の見る…
未現像のまま行方知れずになっている、ギリシャで最初に撮られた映画を探す映画監督の旅を描いた一大叙情詩。
テオ・アンゲロプロス監督の長編第10作目となるバルカン半島ロードムービー
サラエボで始まりサラ…
バルカンの悲しい歴史。カンヌでパルムドールに輝いたのは「アンダーグラウンド」だったが、グランプリのこの作品も素晴らしい。おそらくアンゲロプロスのこの作品に対する思い入れは強かったのではないか。霧の中…
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