確かに黒沢清が言うように、人がある地点から地点に移動するだけで映画になるのは不思議だ。とはいえ、それって演出なき演出というか、リュミエールの工場の出口から普遍的に変わりない原理主義なのか。村を水没さ…
>>続きを読む人生の治らない名前 天使にだけ語りかけられない現実で、だれとだれが握手しているのか分からない、だからせめて、その天使が喃語でしか語り出せない意識の流れを映像と呼ぼう
悲しみはだれかが、悲しみではな…
「叙事詩」のような語り口だが、登場するのは一度も「英雄」ではない。
アンゲロプロスはこの作品で、歴史に名前を残さなかった者たちを主役に据える。
戦争、内戦、ファシズム、亡命、再統合……
ギリシャが通…
寓意でありまたひたすらに現実でもある
近現代ギリシャは大戦後に内戦もあってソ連からの支援を受けた反乱軍と政府軍が戦って〜といった話を聞き齧ってはいたので、北の方のテッサロニキじゃそうした対立が一段…