人生の治らない名前 天使にだけ語りかけられない現実で、だれとだれが握手しているのか分からない、だからせめて、その天使が喃語でしか語り出せない意識の流れを映像と呼ぼう
悲しみはだれかが、悲しみではな…
「叙事詩」のような語り口だが、登場するのは一度も「英雄」ではない。
アンゲロプロスはこの作品で、歴史に名前を残さなかった者たちを主役に据える。
戦争、内戦、ファシズム、亡命、再統合……
ギリシャが通…
アンゲロプロス・スペクタクルなショットの釣瓶打ちにうっとりする。ギリシャ史を描きつつも、程よく意味が浮遊してる中盤まではただただ見惚れる。物語然としてしまった後半は少々トーンダウンするけどしかしそれ…
>>続きを読む水面に映る顔のない影
「お前は何者だ?どこから来た?」
どこにいても優しい女性の唄声が響いている いつも、そばに音楽がある
昔の酒場での労働者たちのダンスシーン、懐かしさで胸が満たされて泣き出し…
ショットは言うまでもなく凄まじいけど、霧の中の風景を先に見てるから驚きのようなものは減ってしまっていた。水没した村のシーンとか凄過ぎるけど、別にそこまでしなくても凄いのはわかってるっていうか。
物語…
211.
比較的分かりやすいテオ・アンゲロプロスの作品。
救い一切無しエンド。
構図とかアングルも好きなんやけど、アンゲロプロスの作品は傘に凄く目が行く。なんでこんなに傘が魅力的に見えるんやろう。…
バラック集落の線路の向こうにある〈白布の丘〉の光景の素晴らしさ。水辺のそばの文字通り白い布の群。そのはためきの向こうから楽隊のメンバーがめいめい楽器を奏でながら一人ひとり現れ、ついに布を抜けると水面…
>>続きを読む1919年、ロシア革命により逆難民として祖国に戻ったギリシャ人たちが海岸に現れて見えない誰かと会話するところから始まるとても惹き込まれるファーストカット
大戦後に起きた内戦が終結するまでのギリシャ…