トランス/愛の晩餐の作品情報・感想・評価

「トランス/愛の晩餐」に投稿された感想・評価

taka

takaの感想・評価

4.0
西ドイツ産カニバリスティック・ラブストーリー


盲目的で破滅思考の17歳の少女シモーヌ(めちゃキュートでお洒落、ウォークマンもイカす)

ポップスターの"R"に夢中で授業も上の空
歌番組見たさの家族とのチャンネル駆け引きは昔ならではの風景笑
郵便屋さんを困らせる様もコメディ(郵便屋さん優しいw)
彼女に想いを寄せる男前の若者も居るが意に介さず
それだけ熱狂的なのにサインの列に加わらない奥ゆかしさも


題材的に阿部定事件を思い浮かべるが、そこから行く!?という意外性も
ラスト30分、目が離せません・・

ある意味、真のファンの姿でありました👩‍🦲


音楽はブリブリシンセポップがクセになる
Rの曲と歌が正直ダサいのだけど、劇中結構な頻度でかかるのでこびり付いて離れないw
ジャーマンニューウェーブが占める中、センチメンタルな曲が一層際立つ
妄想時のディレイ加工もイイ!


崇拝対象=ヒトラーと準えたであろうSSマークとナチカラー垂れ幕、集会写真の差し込みも意味深

それにしても当初の夢オチじゃなくて良かった
ぺ

ぺの感想・評価

3.8
これもひとつの愛の形。
思春期の青春映画。

この子は隠蔽しようなんかこれっぽっちも考えてないだろうけど、殺して全部食っちゃうってのは完全犯罪のひとつの方向としてはありなのかもしれない🤔
えす

えすの感想・評価

3.7
とても真っ当な青春映画だった。同体化という倒錯的な愛の形。目元のクローズアップから思春期の脆さと不安定さみたいなものが漂う女優で良いね。
ニューウェーブロックスター『R 』に、ファンレターを出しては返事を待って待って待って待つのも限界になり「返事が来ないなら、私が彼の元へ行く!」で、さくっと家出したシモーネ。
TV局前で出待ちしていたらついに『R』が……。

スターにガチ恋した16歳の少女の行動力を愛でる作品でした。
ファンの異常心理(エロトマニア-妄想性障害、自分は相手から愛されていると妄想的確信を抱いている心の状態)
シモーネの相手に対する執着や妄想や行動の危うさよ……。
イマジナリー『R』とデートしてキスの妄想のシーン、自分の黒歴史を掘り返して血反吐が出るかと思った 笑

シモーネは『R』の目に止まって、収録やスタジオ入りやら同行させてもらえたうえに別荘へ招待され、そこで夢にまでみた愛の合体。

『R』にとってはワンナイト。
しかしシモーネにとっては……。

シモーネの一度手にした独占欲が妄想にブーストをかけて、衝動的に『R』殺害→解体に。
血は殆ど流れないし、人体損壊もマネキンの分解の如くきれいな演出。
その後のお食事風景もきれい。
少女の想像する同化願望をきれいにフィルターかけた感じ、グロさは皆無。

全裸でイトノコ?電動肉切包丁の刃についた血をねろんと舐めるシーンは倒錯的。

最後は骨を骨粉にして散骨までするのと、シモーネのラストの髪型に一番びっくり。
何故頭を丸めたwwww

監督が説明するには当時の若者の空気感を出したかったという話です。

時代が変われど、基本的に人間の行動は変わらないなあ……と。
当時にスマホが普及していたら炎上ネタになっていただろうことは間違いなさそう💧
ジーナ

ジーナの感想・評価

4.5
美しい少女が憧れのロックスターを好き過ぎて離れたくなくて食べちゃうゾ👧🍴🍖
そんな映画です。

設定からして最高ですね!!
元々西ドイツ映画の雰囲気やフィルムの質感が好きなので、そこに魅力的なストーリーや癖になる電子音楽も合わさって、個人的に傑作です!!!

このロックシンガー・Rが物凄いイケメンかというと微妙な顔であり、TV番組に出て歌うシーンのクソダサい演出といい、女の子にキャーキャー言われる程のシンガーか?と妙に面白い。

そして、そんなRに恋焦がれるシモーヌちゃんが、まぁなんと可愛いこと🤗
何度も何度も手紙を送っては返事が来ない事に「きっと忙しいんだわ」とか、「郵便局員が捨ててるんだわ」とか発想がヤンデレw

自分ももしイケメンに生まれてたら、こんな風に食べてくれるような女の子と仲良くなれたのかなぁ。
羨ましい。
Jimmy

Jimmyの感想・評価

1.0
日本初公開時(1984年12月1日)、歌舞伎町シネマ2で鑑賞。

ある少女が、憧れのスター男性を独占したくて、殺して食べてしまうという、非常に気持ち悪い映画であった。

思い出すだけで、忌まわしい映画。

しかも、大きなスクリーンで観てしまって……😱
ねくろ

ねくろの感想・評価

3.5
Rという人気歌手に恋する物語
カニバリズム映画でもあるけれど純愛まっしぐらな少女の暴走物語だと思った
DVDを購入して初めてみました。

ホラー、サイコスリラー要素をちょっぴり含んだラブストーリーでした。

ある俳優のファンである女性が手紙をたくさん書いて送っても返事がこない。そこで、彼女は行き過ぎた行動をし始め、ついには彼のところへ直接会いに行くというのがストーリー。

ストーリーを聞くだけで、ストーカーじみた彼女が怖い映画だという風に聞こえますね。

実際にみてみたら、女性が美しすぎるのとグロ描写をあまり写していないという理由からそこまで怖くはありませんでした。

ただ、ズシンと重みがある内容でしたね。
ラブストーリーであって、青春映画だと捉えることもできますね。

2002年公開の「MAY」と似ていて、女性が好きな人を愛し過ぎて、思うようにいかない時には殺して独占する部分はとても似ていると感じました。

純粋すぎる愛は1歩間違えば恐ろしい事件に繋がっちゃいますねえ〜。
💝💀🗡💋
Rというニューウェーブロックスターにゾッコンの16歳少女のシモーヌは、彼へのファンレターの返信が来ないため、テレビ出演する彼に会いに行くが・・・という話。

追っかけがスターを殺して食べてしまうという部分が有名の本作だけど、その部分は後半20分ぐらいで、その前までは自己完結した少女の愛がナレーションと共に描かれる。終盤までホラー要素は薄く、たんたんとしている。最後まで少女の愛は自己完結している。

殺人のシーンがかなり稚拙で笑った。そして足の調理シーンも笑った。バラバラになる肢体の特殊メイクはけっこうリアル。
最後の少女の髪型は急展開でびっくりした。
horahuki

horahukiの感想・評価

4.4
商業主義はナチス!

ガチ恋したアイドル歌手に「私のための歌だ」とか「2人はもう結ばれてる」とかヤバい妄想して、手紙を送っては郵便局で毎日返事を待ってる女子高生が「何で返事ないん?きっと郵便局員が隠してるんだ!」ってことに気づいてついに「最終手段」に出る食人ホラー。

冒頭からメンヘラ具合を全力で見せつけてくる徹底した「痛々しさ」の演出に、共感性羞恥的な見てらんねぇ感が溢れ出しててたまんない。主人公シモーヌの美人だけど幸薄そうなビジュアルが絶妙に心の脆さを感じさせ、その「脆さ」が、子に無関心な両親や価値を見出せない日常の中で対比的に光り輝くテレビの中の圧倒的なスーパースターを宗教的な信仰の対象にまで祭り上げてしまう偏執的な依存を作り出す。

期待と不安がない混ぜになった目の接写と高鳴る鼓動の音がスーパースターであるRからの返事の有無への期待に向けられていたのがわかるファーストカットからティーン特有の幼さが滲みでていて、何も言わずとも主人公に「来てないよ」と告げる郵便局員の対応からも映画の中では触れられない「これまで」を的確に炙り出すからこそ、幼さだけではない偏執さが彼女の奥行きとして加わる。そこから外界の音をシャットアウトするようにヘッドフォンをつけ、恐らくRの曲を聞いているのだろう彼女を追うことで、自らの意思で世間から断絶しようとする彼女の危うさだけでなく、映画ごと周囲の騒音の届かない彼と彼女の閉じられた世界へと入り込んでいく決意表明を果たす。これビックリするくらい上手くない?

その後にRの曲という彼の分身を伴って擬似デートしつつ、高い場所から見える2つ並んだ塔(結ばれた2人の暗示やろね)にウットリする閉じた世界(主観)の絶頂を迎えている彼女とそれを見るジジババ観光客(客観)の「うわぁ〜イテテテテ」な冷めた表情に観客まで同調させて笑いにするセンスよ。主観的世界を際立たせる光の当て方含めてサイコーかよ!しかも「もしRから返事して来なかったら自殺する」とか急に言い始める躁鬱感のダメ押しも「ただでは自殺しない。Rの手紙を持ったまま自殺する。そうすればRに自分を認識させられる」的なこと言うことで、ヤバさが激増し!

思春期女子の食人と言えば『RAW』だけど、彼方が閉じられつつも自分のアイデンティティを開放していく清々しさに溢れていたのに対し、本作では病的な気持ち悪さしか存在しない。自分の外側に向かって何かをこじ開けていく物語ではなく、より内側に向かい、開けてはならないパンドラの箱の更に奥へと深化し閉じこもる究極的で完全無血な自己完結を見せつける。

Blu-ray付属のブックレットによれば、本作の至る所で見られるナイスドイツの面影(ハイルヒトラーの写真、Rのルーン文字感、黒赤白のカーテン、SSのロゴマーク、Rが着るナチス親衛隊を思わせる衣装等々)は、資本主義や大手メディア、商業的スターを嫌っていた反商業主義なシュミット監督による、それらをナチスと同化させることで批判する「挑発」らしい。そう考えると非常にわかりやすく、ナチスであるRに惹かれ、「同化」し次世代へとそれを継承させようとする主人公は、ナチス時代を知らない若者たちがそちらの思想へと傾倒し、未来へと種を植えていくことを憂いた作品だと捉えることができるように思う。それこそが主人公がこじ開けたパンドラの箱なのであり、若者たちを考えているようで無視し続ける社会そのものへの批判。そう考えるとめちゃくちゃ『ミッドサマー』っぽい。

だから本作は、シモーヌがナチスに触れてどうリアクションを取るかってことに重きを置いており、解体シーンにおいても対象そのものよりもひとつずつゆっくりと作業をこなしていくシモーヌのリアクションを繊細に捉え続けているのがわかる。涙を流しながら切断し漏れ出した血をすすり恍惚の表情を浮かべる。行為の残虐さと表情の美しさの対比もさることながら、逆レイプ的でありつつも最大限の愛情を持って文字通り自身の血肉に変え、ナチスへの同化を決定づける絶頂を迎えるのが凄すぎて感動した!

最近高スコアつけ過ぎてる気がしてるのだけど、これはつけざるを得ないわ。超好き!『コロンバス』ちょっとだけ下げようかな😂
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