「人間は一本の葦にすぎない。自然の中で最も弱いものだ。これを押しつぶすのに全宇宙が武装する必要はない。ひと吹きの蒸気、一滴の水で充分である。」
小舟がゆく。
一家の源である水を求めて。
櫂は右へ…
このレビューはネタバレを含みます
台詞を排することの映画的必然性はわかるけど、子どもが釣った魚を売るための交渉をする場面で、言葉を介したやり取りを近くでうつさないためにカメラが遠くで様子を見守る子どもの位置まで下がるのは少し強引さを…
>>続きを読む溝口健二として
大いなる偏見を持って、この100歳の映画人、伝説の脚本家新藤兼人を見るのだが、
“魂(ショット)の飛散”がない。これに尽きる。wikiの大層な人間の20世紀の生き様に誰もが感服するし…
新藤兼人監督作品はドキュメンタリーを含めて3本目。作品とは直接関係ないが、新藤監督の作品を観始めて思ったことがある。
灯台もと暗しもひどいもので、自分はこの偉大な日本の監督のことすら知らなかったの…
衝撃だった。セリフの無い、白黒の映像。風景がとても美しい。
瀬戸内海の小さな島に、夫婦と息子2人。厳しくも淡々と日々が営まれる。
生きるのに必須な水さえ、手漕ぎの小舟で隣島から運んでこなくちゃいけ…