とある家族の肖像。ヴァージニアウルフやジョイスのような意識の流れ系小説を思わせる不思議な空気感。
90分弱の短い映画だが、いくつもの断片的で印象的な回想が効果的に配置され、大衆歌を織り交ぜながら、悲…
嘘を言ってはいけない。本作をご覧になって感動できる日本人なんているのだろうか。私が思うに、劇中登場人物たちがカメラ目線で突如歌い出す、40~50年代の映画音楽や英国の古いヒットソングを知らないと、ジ…
>>続きを読む監督の眼差しに、タルコフスキーが「鏡」について言っていた言葉を思い出した。
「身近な人の愛に、つまり身近な人々が自分に与えてくれたものにたいして、なにによっても報いることができないと考えている人の苦…
久しぶりに大層感想の書きにくい作品。あらすじはあらすじに書いてある事が全て、粗暴な父、気弱な母、3人の子供達、それぞれの結婚と家庭。自伝的ファミリードラマと言うことでその通りなのだろうけど、これは一…
>>続きを読む傑作としてよく名前を目にしたので気になっていた作品。
半年か1年くらいの連続ドラマ並みの物語を、たった90分弱に濃縮して見せてくれた。そんな印象。
良い思い出も悪い思い出も、その人が去っても残された…
ゴダールをして「80年代イギリス映画唯一の収穫」と言わしめたりで国際的に高く評価されながらも長らくソフト化されず、カルト的な人気作だったというのを聞きつけ鑑賞。
1940〜50年代。リバプールの…
このレビューはネタバレを含みます
舞台があって、そこに世界が広がっていて、でも誰もいなくて、そこにポツンと佇んでいる。「見る」よりも「いる」ことが何よりも保障されたカメラの存在を、戸惑いながらも見る。「存在」に存在感はなく「不在」に…
>>続きを読む知る人ぞ知るカルトな傑作映画
ということで、、
ある家族の歴史
家族のドラマでこのシュールさ、みたことない
回想を挟む、というか時系列はランダム
演出に技あり
斬新なカメラワークに突如歌い出す登…
退屈な作品だが、父から子どもに向けられる虐待的なふるまいをあくまでもノスタルジックな淡い画面のなかで描こうとしている辺りに、テレンス・デイヴィスの複雑な主観がありありと感じられた。前半「遠い声」に比…
>>続きを読む'23 9/19日本版ジャケ写に変更していただきました。
幻のカルト人気作、㊗︎初ソフト化(6/7発売)記念レヴュー。
イギリスの名匠テレンス・デイヴィス監督が'88年に発表した長編第1作で、自…