幸福の作品情報・感想・評価

「幸福」に投稿された感想・評価

古書店での銃乱射殺人事件の犯人を追う刑事3人(水谷豊・永島敏行・谷啓)が殺された客3人(中原理恵他)との因果関係を洗うサスペンス仕立てで展開するがテーマは題名が示す“何気ない日常での幸福”。刑事永島の恋人でもあったセラピストを目指す大学生中原が何故巻き込まれてしまったのか?水谷の妻は子供2人を残して何故出て行ってしまったのか? 忙しさにかまけて日常の当たり前の幸福を失ってしまった2人、相手の気持ちにもう少し寄り添うことが出来ていたら失いはしなかっただろうとの悔悟の苦さ。当たり前過ぎるとありがたみを感じなくなる人間の弱さ愚かさ、これを観て自戒を込め“日々平穏、是感謝”です。犯人との逮捕格闘シーンは黒澤『野良犬』タッチを思い起こしました。
Asano

Asanoの感想・評価

3.4
個人的には、水谷豊は相棒の次にこの作品が素晴らしいと感じています。昭和なくすんだ映像と心刹那くなる物語。今の綺麗な映像では出せない素晴らしさ。
方眼

方眼の感想・評価

3.9
1981年。カラーだけど銀色かかっている映像が渋い。内容は暗い。エド・マクベイン原作を翻案した刑事ドラマ。
BlouOut

BlouOutの感想・評価

4.0
初見は十九歳だったので、
みんな不幸じゃないか。
何で、幸福?

数十年ぶりに、渋谷のTSUTAYAの市川崑コーナーで発見し鑑賞。銀残し懐かしい。wikiで、監督はモノクロで撮影したかったがプロデューサーは承認せず、折衷的な渋いカラーになった、との事。東宝とフォーライフの製作なので、ラストが甘いバラードだったり、当時の水谷豊人気の、仕上がり狙いだったんでしょうね。でも、市川監督は、地味な、時代を切り取ったような映画を撮りたかったんでしょうね。いい映画でした。沁みました。

モノクロ観たかった。もちろん天国と地獄や砂の器や飢餓海峡のような大作では無いのですが、小さな事件ですが、映画としては同じ匂い、モノクロだったら、さらに痺れたかも。

出てくる人達みんな、色々あって儚くて、幸せになって欲しい。と願わずにはいられないストーリー。特に子役の2人良かったなあ。関係ないけど、緒形拳の鬼畜での子供とのやりとりがオーバーラップしてしまって、泣けました。

昔は、子供を残して出て行った母親ひどいなあ、と一方的な見方でしたが、見返して、びっくり。
当時と今では、フェミニズム視点が全く違うので、ああ、こーゆー物語だったか、母親の気持ちも透けて見えてきて、この時代に、この視点、凄くない!?市川崑、やっぱり凄い!となりました。
もちろん、絵作り、編集、市川崑の魅力たっぷり!

いつかまた観るでしょう。
R

Rの感想・評価

2.8
市川崑監督作品だが、エド・マクベイン原作なので面白かった。

全体的にシルバー・カラーでの映像。
最初は新鮮な感じもするが、全編通して観ると、「やっぱり普通のカラーで、この時代を観たかった」と思う。

このシルバー・カラーは、冒頭に次の説明文が表記された。
「この作品は東京国立近代美術館フィルムセンターが平成21年度に制作した35ミリプチント シルバー・カラー復元版をデジタルHDマスター化したものです。」

映画の物語は、面白さが持続する。オチが……。
え

えの感想・評価

3.4
演技のせいかキャラクターのせいか、終始入り込めなかった

幸福 はまだまだわかりません
気付いていないだけかも、
緑雨

緑雨の感想・評価

3.5
黒澤『野良犬』の正統なる系譜。終戦直後の東京の夏は、高度成長が止まった昭和晩年のそれに舞台を変えたが、ネットもケータイも無い世界の刑事たちは自らの足で歩き、聞き、格闘する。これぞ職業映画。

そして、走る!やはり正統なる刑事ドラマは走らなければならない。ラスト、逃げ足掻く犯人を追い詰めるべく、上る、走る、組み伏せる!

永島敏行の亡き恋人の謎を巡るミステリと、メイン殺人事件の真相は最後まで交わらない。そこがいい。水谷豊の妻は最後まで姿を現さない。そこが潔い。

この時代の東京下町は、自分の印象ではもう少しモダンになっていたはずだが、次第に消えゆく昭和の佇まいを銀残しで刻んだフィルムは貴重とも云える。
DVD特典のシルバーカラープリントについての映像も興味深かった。水谷豊と市原悦子といえば青春の殺人者が思い浮かぶが、この作品でも市原悦子のインパクトはすごかった。子役かわいい。
最後、犯人がわかるところが急過ぎて違和感を感じたが、家族愛に泣きそうになり、また水谷豊の演技がよかった。
りっく

りっくの感想・評価

4.0
銀残しという手法を用い、グレーがかった世界観を構築。現代劇でありながらも、どこか異世界に引きづり込まれるような面白さがある。

本筋はミステリー推理ものではあるが、仕事を言い訳に家庭を顧みなかったため妻に逃げられた水谷豊と、恋人が射殺された事件を担当する永島敏行のキャラクターから、現代における幸福の姿を突き詰めた家庭劇でもある。

推理ものとしてはミスリードがあってからの真相発覚が淡泊なのがやや難ありだが、父親とは何かという普遍的なテーマに落とし込んでいる点に好感が持てる。
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