「階段通りの人々」に投稿された感想・評価

こんなにも高低差のある空間を魅力的に撮れる人は他にいないんじゃないかと思う。
ファーストショットからキマリまくってるけど教授がギター弾くところとか唐突なバレエとかも好き。
蔑んで貶め合って地獄みたいな階段通り。
誰の心もわからずただただ哀れみが訪れる。
沁みるなあ、オリヴェイラ。

盲目で生まれた男を幸運と呼ぶ階段通りの住人たち。箱を置いときゃ金稼げるんだもんなって、すごい考え方だなおい。でもなんかみんな楽しそうで。派手じゃない1日をただ生きる人間らしい人間たちよ。そうすりゃ突然の死もなんだか達観できるもんなのか。外の世界から来た色の強い娼婦やらアメリカ人も小気味良い。そして、美しきアヴェマリアと突然の芸術。

"人生はクローズアップで見れば悲劇、ロングで見れば喜劇" ってチャップリンが言ってたな。
幕開けがすんばらしい。
こりゃたまらん。
はじまりがこんなにワクワクするなんて!
明け方の階段通りを酔どれの警備員が千鳥足で歩いて帰ってきたかと思ったら、清々しく立ちションするおばちゃんが出てきたり。剣の舞での通勤ラッシュ!

みんな、盲目のおじいちゃんの賽銭箱が気になって気になって仕方ないのよ。あっと言う間に事件が起きたり、、突然階段通りでバレエが始まったり、、。くるくると目まぐるしいお話のなか、ギターが奏でるアヴェ・マリアが最高すぎる。

とりあえず、絵描きの描いてた絵がどんなだったのか、気になってしょうがない。
こいつは一体なんなのか…悲劇なのか喜劇なのか…。文字通り階段通りの悲喜こもごもな訳だけど、なんとも意地の悪い=大好き。とりあえず路上で立ちションするババア、朝一発目にしては量が少なすぎる。不幸話は飯が食える、上がりは下がり、下がっては上がるが人生ならば、下がりきったが先は上がるしか無いと。上を見ればキリが無く、下を見たってキリが無く、真ん中で踊るのが人生なのだと。人生は「ふりだしに戻る」が無いすごろくみたいなもんで、ゴールまで1を出し続けて刻んでいく奴もいれば、6の連発でさっさと駆け抜ける奴もいる。もっと分かりやすく言えば桃鉄みたいなもんで、銀河鉄道カードで一発で目的地に辿り着くやつもいれば、キングボンビーに取り憑かれる奴もいると、出雲のそば屋は独占したいし、長崎のびわゼリーも欲しいけど、マイナス収益の佐渡の金山が大当たりする事もあれば、せっかく集めた農林水産物件が天災でおじゃんになる事もあると、ちなみに俺は静岡のおもちゃ工場から始めるタイプです。人生いろいろ、男もいろいろ、女だっていろいろ咲き乱れるが勝ち、生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党に入りたい。この作品観た人は、きっと毎朝の通勤ラッシュの際に頭の中に「剣の舞」が流れる事でしょう…やられたぜ…。豆→栗への微かなレベルアップ。
高低差と奥行きを兼ね備えた映画的な装置である階段と色彩豊かな壁、石畳によって単純なワンカット、会話の切り返しが途方もなく美しく、輝いている
カット割が音楽のようにメロディアスだった
階段通り舞台に繰り広げられる、人間の欲望の話。誰もが心の奥底に持っている醜い羨望の感情を鮮やかにあぶりだした作品。
舞台をあえて制限(階段通りのみしか映さない)することで、人間関係の濃密さが引き立っていた。唐突に挿入されるバレエのシーンが美しい。
ずっと箱、箱としか言ってないような気がするが、それでも彼らの醜さなりの潔さが身に染みたのですごい。これだけのスペースで語りきっちゃうのがすごい。
狭い舞台がこんなに面白くなるかあ。

初アテネフランセ。素敵だった。
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