前作『ベルリン、天使の詩』が徹底されたアート映画であり、直感的に物語を語るのに対し、本作はコメディー的に陰鬱な悲劇を語る。アート映画としての強度は落ちたが、本作も前作と同等に傑作である。
前作にも…
人の心は閉ざされ、暗い瞳は何も見ない
だが、ある時ふと勇気や前向きな気持ちが湧いたなら、それはきっと“あなたの”天使の声
だから、どうかその小さくも美しい叫びを愚かだと思わず、信じて歩み出せば良い
…
時の流れはあまりにも速く、おちた天使は絶望と孤独をしって堕ちてゆく。残酷な時の浸食に身をゆだねて "探し"ながら、ひとは過去と歴史を物語る。そしてそのいれものに唯一いれて運べるのは、愛なのだと天使は…
>>続きを読む美しいがやや「芸術」に阿る感のあった前作とはガラッと演出を変えており大変面白かった。「時」がはっきりと主題となり、人間の姿となったオットー・ザンダーが天使の頃に見てきた記憶として老運転士の歴史を語る…
>>続きを読む続編の方が好き!!もちろん前作ありきの続編だけれども
善い者でありたいのに、そうあろうとしているのに、そもそもが善の存在なのに、善悪の概念もまだよくわからないまま気づけば奈落へ落ちていく、というの…
空を舞うかのような巨大な天使像の頭に乗った天使から始まる冒頭の(物理的な)カメラの回し方は圧巻。とても大胆なトラヴェリングがいくつもあり見応えは十分。最後、川を進んでいく船を見守るのは天使の視点か。…
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