太陽の王子 ホルスの大冒険の作品情報・感想・評価 - 5ページ目

「太陽の王子 ホルスの大冒険」に投稿された感想・評価

nagashing

nagashingの感想・評価

3.0
高畑勲追悼のノリで観たが宮崎駿のダイナミックなレイアウトに度肝を抜かれる。あらゆるアクションが3Dすぎてやばい。とくにドラーゴがヒルダに共謀を持ちかけるシーンがすごすぎる。なんであんなどうでもいいシーンで高度に複雑な空間を構築してしまうのかさっぱりわからない。大カマスの出現や水没した街の全景をとらえるカメラの異次元な動きにもびっくり。『エヴァ』が参照したのかもしれない「迷いの森」の心理表現も先進的。もちろん、まだまだアニメ黎明期ゆえのちぐはぐさはいなめず、演出のレベルに比して脚本がずさんだとか、作画リソースの配分があきらかにおかしいとか、例によって左翼っぽいとか、気になるところは山ほどあったのだが、1968年でこの出来は驚愕に値する。感服いたしました。ヒルダがけっこう萌え〜。宮崎駿が描く強力殺菌された無印良品みたいなヒロインよりはるかにいいです。むしろ富野的?
高畑勲さん追悼で。ジブリの原点ですものね。凄くいいです。間延びしたところが全然ない。そしてディテールも素晴らしい。そして間宮さんの音楽!いい休日になりました。
さとう

さとうの感想・評価

3.5
このヒロインの在り方はいまのアニメには無い。まっすぐな主人公、父と子の関係性など『未来少年コナン』に通ずるものがある。思わず口ずさみたくなる音楽がいいね。
aoi

aoiの感想・評価

3.8
高畑勲が亡くなった。追悼する気持ちで、高畑さんの初長編アニメーション監督作品を鑑賞。公開当時はヒットしなかったものの、後から評価された作品。(特に後半ヒルダが空を見上げるシーンが有名)メッセージがかなり大人向けなので子供に受けなかったのは仕方ない気もする。自分にとって『おもひでぽろぽろ 』、『かぐや姫の物語』、『アルプスの少女ハイジ』に出会えたことはすごく大きくて、もう今後彼の新しい作品を観れないと思うと、鑑賞中泣けてきた。日本に『ベルヴィル・ランデヴー』を紹介してくれたのも彼。ベルヴィルを観てなかったら、シルヴァン・ショメのファンにもなってなかった。常に人の心の核心をつく作品を世に送り続けてくれたなぁ。誤解を恐れず言えば、宮崎駿の後を継ぐ人は現れても高畑勲の後はいないと思う、そんな人。
個人的高畑勲まつり第一弾。
彼の功績は凄まじいよな、と改めて思う。

ヒルダの歌が頭から離れない

このレビューはネタバレを含みます

 太陽の剣を持った少年が旅に出てとある村に行って、そこで悪魔と戦う話。

 冒頭の狼とのバトルから躍動感いっぱいのアニメーションでよかったです。一気につかまれるスタートでした。

 序盤は大きな魚とかを退治したりして、主人公の少年の活劇的要素が多いですが。映画のほとんどはヒロインのヒルダというキャラクターの葛藤や憂鬱がメインで、しかもそれの心象的シーンが続いたりするのがこの時代のアニメとしてはかなり先進的だったのではないのだろうかと感じる部分でした。悪魔の妹としての悪魔側につくのか人間側につくのかを延々と悩んでいました。

 ただ中盤の狼襲撃シーンとかがいきなり静止画になるのとか戸惑いましたし、爽快感に欠ける展開でどんよりした展開が多いのは個人的な好みではなかったです。それに見た時代が悪かったのか、公開当時に見ていれば面白かったと思いますが、現代の目で見てしまうとどのキャラクターも紋切型に見えて面白みがなかったです。そのぶん、そういうキャラクターの原型を作ったという凄さも感じる映画でした。

 とはいえ、80分の短さでテーマもぎゅっと詰め込んであってアニメの勉強としても楽しめる作品でした。
冬りす

冬りすの感想・評価

4.2
ヒルダの善と悪を、りすとふくろうで表しているところがさすがだと思う。りすちゃんの模様が服みたいなのがかわいい。ふくろうがどうなったのか気になる。
高畑勲追悼・第一弾。とにかくべらぼうに面白い。演出が凄すぎて、80分強の映画が120分に感じる程の充実感。そして「ホルスはとても強いんだ!」というキャッチコピーがうすら寒く見える、多くの要素が詰め込まれた大傑作。神話的モチーフ、街の暮らしの描写、ヒルダという何とも魅力的な映画的キャラクター、そして激熱ラストバトル。これぞ映画だ。50年前に作られたこの大傑作から、今多くのアニメ映画は何も学んでいない。
gdbsdta

gdbsdtaの感想・評価

3.5
今朝のニュースが悲しい。
小中学生の記憶で、好きというか印象強い映画の1つが火垂るの墓だった。 今も見るのをためらうくらい。
その監督の作品がみたくなった。
1968年公開。 なかなか古い。
わかりやすく王道な話だが、サイケな映像が多く時代を感じる。
全体的にセンスがいいが、火や光、などが特にカッコよかった。
高畑勲を偲んで。

日本アニメを一歩前進させたとも言えるエポックメイキングな作品。

日本初のアニメ映画である白蛇伝や初代TVアニメの鉄腕アトムと比べて、キャラの動きやカメラワークが70年代のハイジや未来少年コナンの原型とも言えるくらい洗練されていて、これは高畑勲が監督というだけでなく宮崎駿が場面設計に携わっているからでもあるだろうけど後のジブリ作品的な演出もいくつか見られて感嘆する。

高畑勲と宮崎駿の両人が初めてメインスタッフとして名を連ねた、この日本アニメの真の夜明けとも呼べる作品、高畑勲が亡くなった今だからこそ改めて評価すべき作品のように思える。