アントニオーニがスペインやアフリカなどをロケ地として撮りあげた異色作。
60年代までは人工的で美しくも冷たい印象を与える映像が特徴的だったアントニオーニですが、今作では息づかいまで伝わってくるような…
カメラが饒舌すぎるのに、言葉は空虚すぎるから、
砂漠、ヨーロッパの街並み、建築物、木々、海、ほこり、オープンカーで感じる風。
綺麗なシーンがありすぎる。
そして、その全てを跳ね除けうるラスト。
サス…
漠然とした蟠りは、風のように輪郭もなく、身に纏えるほどの重さもない。それ故にそこで語られる言葉は何も彼の耳には届かない。
この不確実な世界のどこかへと何かを求めたさすらいの果て(或いはこの映像の終わ…
自らの人生への不満と、他人の人生への羨望は、北アフリカからバルセロナへの行程の中で、いつしか現実と非現実の境界に達し、幻惑的クライマックスに到る。
砂漠でひとりになったときの描写が素晴らしい
ア…