問題児ばかりが集まる教護施設「みかへりの塔」の
入学~卒業までを綴った感動作。
2時間弱という上映時間は、
清水宏監督にしては大作といえるだろう。
生意気な多美子が編入してくるが、
人の服を勝手に…
子どもがバーっと走る。伝達のための声が飛ぶ。造った川に水がドバーッと流れる。
建物の中に人物がどっしりといる画面もあれば、外を生き生きと動き回る画面もあります。例えば山の斜面で寝転ぶところに自然地…
戦中に制作された数少ない清水宏作品の一つだが、感化院を一つの国家の物語として見てみると、問題児たちを「立派な大人」=「兵士/良妻」へ育つことを正しい教育として、親は絶対だとする天皇制についての側面が…
>>続きを読む敗戦後早々に、戦災孤児を扱った「蜂の巣の子供たち」を製作した事を以てしても、清水宏監督の子供に対する中庸性は明白であり、社会で問題児とされた子供の更生施設に籠り縦横無尽のカメラワークで、信じられない…
>>続きを読む「おっかさんが来たぞー」などと掛け声が連鎖していく姿で泣きそうになる。お母さんがビンタするシーン、言い争いでのアップの切り返し→振り向きのアクションつなぎからロングショットでビンタ→アップという流れ…
>>続きを読む実際にあった感化院の話を、その場所でロケしているらしくて、戦前にしてはちょっと特殊な教育なんだろうな、と思いながらもみんなちゃんとしてるように見えちゃう。帝愛ばりの水を引く工事とか、今じゃ児童搾取と…
>>続きを読む子供の頃に悪さをすると「戸⚪︎ヨットスクールに入れちゃうよ」と脅され、子供心に何やら怖さがあった記憶がある。今作の感化院は流石に今の時代にそぐわないにせよ、自身の子供時代も含めて段々と教育(モラル的…
>>続きを読む個の問題から共同体の問題へ。共同体の問題解決によって個の問題もなんとなく良い方向へ運行される。目的と規則と連帯を学ぶ作業。外界との隔たりとアクセスとしての列車。「おっかさん来たぞー」や「◯◯が逃げた…
>>続きを読む親が匙を投げた問題児たちが集められ、擬似的な家族生活をさせられる更生施設「感化院」から何度も逃げ出そうとする子どもたちに、目が離せない。その企てもやはり失敗に終わっていくのだが。
集落の水不足を解消…
青春群像劇。様々なストーリーがラストの「蛍の光」の合唱→塔の鐘の音によって浄化されるような、最高にチルいカタルシスが待ってる。顔面のアップが強烈。笠智衆が三宅邦子を諭すシーン良すぎ。子供がわちゃわち…
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