引き裂かれたカーテンのネタバレレビュー・内容・結末

「引き裂かれたカーテン」に投稿されたネタバレ・内容・結末

認識におけるボタンの掛け違い的な仕掛けが結局はサブストーリー的なメロドラマ性にしか機能していないだとか、機密情報を天才学者から引き出す為の手法が「相手を怒らせる」という驚きのチージー具合だとか、え?これマジ?な感じは正直スゲーあるワケでこのカーテンはまあ色々と引き裂かれてると思う。
だけど東ベルリン行きの機内におけるカメラワークにはやっぱりアガるものがあるし、静寂を要請される状況において家庭的な等身大のブリコラージュ感がマッチする室内のアクションシーンは好きだし、何と言ってもイチイチ盛り上がる臨時バスは最高じゃあないですか。なにあのバス。MOODYZとかSODのバスツアーの次に乗ってみたいヤツだと僕はそう思いました。
ポールとジュリーの見目麗しきカップルに釣られて観た。
スパイものサスペンスドラマだったがなんだか中途半端。それは主人公のスパイ活動に信念がないから。スパイ活動には信念などいらぬだろうが、なぜ彼がこれほどの危険を冒し犠牲を出してまでやらねばならないのかが分からない。
自覚に乏しく、他力本願で、レジスタンスたちが彼に協力する理由が見えない。
ラストで活躍するプリマドンナが象徴するように「東側はとにかく悪」みたいな前提がこのドラマを支えているようだが、今となってはそんな理由ありえないことを皆知っている。
晩年の作品だからか、全くリズムがなく全体がたるんでいた。やたらとヒロインのアップが多かったり、単調な印象だった。
ウェスアンダーソン監督がグランドブダペストホテルがそのままやったと言ってた美術館での逃走シーンが1番の見所。不自然なのに面白い。
冷戦時代のドイツ。東ベルリンへ亡命しようとする主人公。怪しんで追いかける婚約者。主人公の正体は途中まで分からないが、裏の裏をかいていくスタイル、まんまと騙される。
単なる亡命と思われた原子物理学者の主人公は、新しいミサイル設計に必要な東側の情報を盗み出す為に送り込まれたスパイだったのだ!
スパイとしては三流で、尾行に気付かず追っ手にばれて殺さざるを得なくなるとかもありつつ、情報を得た後に逃げ出すシーンはとてもスマートとはいえないが、そこが逆に緊迫感を持たせており良い。婚約者もその緊迫感を効果的に増幅している。
本物のバスに追い付かれた所で、おばあちゃん、早く!と思ってしまう事必至。
見どころも多めで、映画館で囲まれた時の火事だ!とかラストのバスケットのそこでも裏をかくのかっていうユーモラスさが良い。

歴史背景のある映画はどうしてもシリアスになりがちだが、シリアスから上手く脱却出来ていると思う。