浜辺の女の作品情報・感想・評価

浜辺の女2006年製作の映画)

해변의 여인/WOMAN ON THE BEACH

製作国:

上映時間:129分

ジャンル:

3.8

「浜辺の女」に投稿された感想・評価

ささき

ささきの感想・評価

3.0
2時間は少し長いかなと感じてしまった。
それぞれの嫌な部分、弱い部分が垣間見られて、
それはそれでリアルだなと。
ズームから感じられる蚊帳の外感。
ズーム思い付いたとき楽しかったやろなあ。
そう言えば、海の日に観た。
実体から点をつないでイメージを抜き出す。

この作品でホン・サンスはズームを使い出したらしい。
しかし2時間は超えなくてよかった。
ホン・サンスがズームを演出に用いた初めての作品。(のはず)

タイトルの通り浜辺のシーンが多く、かつ奥行きが映えるものも沢山見られ、画面に味わいが齎されていた。

同じ場所で行われる違うドラマっていうのもホン・サンスらしい独特の趣があった。

2時間以上ってのは若干長い気もしたけど、その分浜辺の美しいシーンが多く眺められたのは良いことか。
netfilms

netfilmsの感想・評価

3.8
 ソウル市内にある呑み屋、映画監督のチュンネ(キム・スンウ)は、後輩の美術監督チャンウク(キム・テウ)を引き連れ、いつものように呑んだくれている。極度のスランプに陥り、新作の脚本が書けなくなったチュンネは後輩を西海岸のシンドゥリに誘うが、珍しく先約があると言って断る。1泊だけして帰れ、俺は残って書くと豪語する先輩に、後輩は渋々、恋人ムンスク(コ・ヒョンジョン)を連れて一緒に風光明媚なシンドゥリを目指す。監督を後部座席に乗せ、チャンウクが運転する車の助手席で、女は鼻歌を歌う。かつて自らが美術を担当した自主映画で、ムンスクと知り合ったチャンウクには奥さんがいるが、彼女との煮え切らない関係を断ち切れずにいた。やがて車は西海岸のシンドゥリに到着する。夏になる前のタイミングの平日の避暑地は閑散としているが、ペンション「白樺」のオーナーは法外な値段を吹っ掛けてくる。だが黄砂の飛んで来ないシンドゥリは心地良く、3人は刺身で酒を呑んだり、シーズン・オフのビーチで海を眺めたり、自由気ままに過ごしていた。そのうち突然、ムンスクが監督のファンだったことが明かされ、監督も満更でもない表情を浮かべるが、チャンウクは心穏やかではない。

 またしてもホン・サンス映画お得意の三角関係に彩られた2人の男と1人の女。本来、スランプを回避するためにシンドゥリの地にやって来たチュンネは、背の高い女の自由奔放な美しさにすっかり魅了され、『女は男の未来だ』のようにどのタイミングで後輩を出しぬこうか画策している。後輩を酔い潰し、夜の浜辺で偶然にも女と落ち合ったチュンネは突然、浜辺でキスをする。「奇跡について」という未完成の草稿は、主人公が3度体験した偶然の奇跡を描いているが、今作も散りばめられた事象が何度も反復を繰り返す。離婚し、見境のなくなった監督はやがて30代半ばだと思われる女を希望通りに抱くが、シナリオのアイデアは降りて来ず、この地に残る。映画は開巻から半分あたりを迎える頃、ムンスクによく似たチェ・ソンヒ(ソン・ソンミ)という女が現れ、監督の心はバラバラに引き裂かれる。だが『気まぐれな唇』のような2層構造の物語は、ムンスクがこの地に引き返したことが新味となる。3本の木を巡り、真にスピリチュアルな礼拝をした監督は、避暑地で若い女2人を抱き、突然雷に打たれたかのように貪欲な創作意欲が掻き立てられる。ドリちゃんという名の置き去りにされた白い犬、邪念をどこかに追いやる奇妙で滑稽な3角形の説明、右脚を挫いた男、泥酔した自分の上を誰かが跨いだことが気にいらない女、ベッドの下に置き忘れた財布、作品を出す度にあざとさが増す巧妙なズームの多用も見逃せない。
紫色部

紫色部の感想・評価

3.0
2018.5.21 DVD

現行スタイルへの過渡期的な趣がある。お家芸のズームを多用する感じはやや気になるが、密会の場となるモーテルの構造をいかしたドラマは楽しいし、妙なイラストで「実体とイメージ」について説明するくだりも最高にくだらなくて良い。
nagashing

nagashingの感想・評価

3.5
フレーム外の観察主体の存在を浮きぼりにするズームが炸裂。構造的な仕掛けがないことと、コ・ヒョンジョンがいまいちかわいくないことで、自分のなかではちょっと見劣りするが、そのぶん皮肉っぽい会話と喜劇的なシチュエーションの構築がより洗練されている(ような気がする)。というか、こんなにしょぼいバカンスとしょうもない痴話喧嘩で2時間超の長丁場をもたせてしまうのだから、それだけで恐れ入る。
浮気の有無から話をそらすためにぶちあげられる、実体とイメージにまつわるヘンテコな持論がマジで最高。謎の説得力にたいへん感銘を受ける。捨てられた犬とかオートバイでせまってくる男とかいったいなんだったのかという気はするし、ふっきれたように来た道を引き返していくラストもなにがなんだかわからないが、とにかくすべてが妙にエモい。
ホン・サンス作品の中でもとりわけロメールっぽい気がする。
監督が語る謎の哲学風理論が面白かった。
コメディとして観て楽しみました。
2018年4月鑑賞。
なんでこんなにモテるのだろう。ではなく、モテるとはなんだろう。と思う。
それは短いけれどいい脚本だ。
Hong sang soo?僕もそう思うよ。

最後の砂浜の風通しの良さ、彼女が元々の進方向とは反対方向に車を進めたこと。
なすび

なすびの感想・評価

5.0
ホンサンス11作目!!!

これはホンサンス史上最も爽やかだったな〜良い意味でも悪い意味でも変な癖があまりない!

めっちゃ最高なシーン2つ紹介!
一つ目は、いきなり浜辺のヒトデがズームされて女が「ヒトデだわ」と言って触ろうとするけど「もう死んでるわ」と離れるシーン
二つ目は、夜の浜辺を男と女が歩いていたらいきなりバイクに乗った男が目の前を通りすぎて、男は弱気に逃げようとするが、女が「このチクショウめ、危ないだろうが私を殺すつもりか!?!?」とバイクの男に怒鳴り散らしてバイクを蹴るシーン!!
ヒューヒュー!!!

映像特典にメイキングが入ってるんだけどまじで最高笑笑 映画の中で男が叫び散らすシーンがあってそれをホンサンスや俳優たちスタッフがみんなで確認するとき笑いながら見てて「あ〜やっぱりホンサンス映画は笑いながら見て良いんだな、監督も楽しそうに作ってるな〜」と腑に落ちた!

ホンサンスお得意の「知識人ぶった男が語る謎の論理」がめちゃくちゃ面白いのでそれだけでもみんなに見てほしい、ディテールがあまりにも愛おしい…
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