名作を撮った名監督という意味を超えて、完璧なショットとは、どういうものであるのかを教えてくれる映画監督のうちの1人として、『雨月物語』(1953年)を通過したのち、溝口健二は胸に刻まれることになった…
>>続きを読む地獄はたしかにそこにある。あった。
完璧なショットの数々はもはや言うまでもない。驚いたのは精緻な作劇性だ。
いかにこの平安時代が狂気の時代であったか。
それでも父は人間の平等を謳い続けた。
しかし…
他のを先に何作か見て、そこから雨月→近松→山椒と見てきた中で、ここで一つの到達点に近づいたのではないかと思う美的センス・日本的幽玄さに、ただただ平伏す。
展開も多く、家族という普遍的に思えるものを…
ビクトル・エリセが人生を凌駕する映画だと位置づけており、ずっと観たかった作品。
これ以上にないくらいの映像美
「人は慈悲の心を失っては人ではない」
「己を責めても人には情けをかけよ」
世の中の…
2025年 113本目
小津、黒澤に並ぶ日本三大巨匠の1人である溝口健二監督作品。
私自身、彼の作品は初鑑賞だったのですが、まぁ驚いた。素晴らしかった。
女性の描き方が唯一無二というか、儚げに…
映像の美しさはもちろんの事、物語自体も美しく悲しいお話でした
モノクロでもわかるほど質の良い美しいお着物を着て女、子どもだけで旅をしている冒頭、案の定目をつけられて騙された母子は別々の所へ売られて…
哀れでどうしようもない物語なのに、読後感をひとことで云うと、近いうちにまた見返したいという気持ちだ。関白の家来たちの扮装や所作もずっと見ていて飽きないし、ひとつひとつの場面が宝物のようだ。あー、また…
>>続きを読む完璧な映画だった。そう言いたい作品だった。
本作の映像群は恐らく、内容やメッセージを訴えることを目的にしていなくて、その場その場で完璧な構図を組み、ただ美しく撮られたもの(にすぎない)。映像の目的…