映像の美しさはもちろんの事、物語自体も美しく悲しいお話でした
モノクロでもわかるほど質の良い美しいお着物を着て女、子どもだけで旅をしている冒頭、案の定目をつけられて騙された母子は別々の所へ売られて…
哀れでどうしようもない物語なのに、読後感をひとことで云うと、近いうちにまた見返したいという気持ちだ。関白の家来たちの扮装や所作もずっと見ていて飽きないし、ひとつひとつの場面が宝物のようだ。あー、また…
>>続きを読む完璧な映画だった。そう言いたい作品だった。
本作の映像群は恐らく、内容やメッセージを訴えることを目的にしていなくて、その場その場で完璧な構図を組み、ただ美しく撮られたもの(にすぎない)。映像の目的…
小津?──non.
黒澤?──non.
溝口?──oui.
って感じなんだけど、溝口の空間把握能力の異常さはもう語るまでもなく、その映像美が「地獄巡り」である点を褒め称えたい。雨月がマジックなら本…
このレビューはネタバレを含みます
あまりにも洗練された大作。
最初若干退屈だったけど、それすらも計算されていたように感じる。突如始まる家族の別れと暴力によって、疲れかけた頭を大きく殴られたような感覚になって、そこからは映画のペース…