名作を撮った名監督という意味を超えて、完璧なショットとは、どういうものであるのかを教えてくれる映画監督のうちの1人として、『雨月物語』(1953年)を通過したのち、溝口健二は胸に刻まれることになった…
>>続きを読む自身が決して恵まれてはいない家庭環境で育ち、喰うや喰わずの状態なども体験した溝口健二が、その作品において、芸姑や娼婦を始め謂わば社会の下層部で生きる人々の姿を数多く描いたのは、或る意味必然だったとも…
>>続きを読むススキの間をぬう道や、竹林、身を沈める川のアングル、引きの画がずっと美しい
救って欲しくて観ていたのに最後は底の底まで行ってじんわり暖かい悲しさで終わる
いい方向へ行ってフランク・キャプラみたいにな…
このレビューはネタバレを含みます
初鑑賞です。
題名しか知らない状態で鑑賞しました。
目を背けたくなる場面が多かったです。
落ち着いた空気感の中、どんどん展開が積み重ねられていきました。
苦しい場面が多いものの、映画とし…
溝口健二らしくない感動の時代劇絵巻。無駄なシーンがなく最後まで一定のペースで観られる。
映像はどう作り込むのかと期待したが、ローコントラストで暖かい、温度感のある画っていう印象。夜のシーンでも画面…
地獄はたしかにそこにある。あった。
完璧なショットの数々はもはや言うまでもない。驚いたのは精緻な作劇性だ。
いかにこの平安時代が狂気の時代であったか。
それでも父は人間の平等を謳い続けた。
しかし…