アンティゴネ~ソポクレスの《アンティゴネ》のヘルダーリン訳のブレヒトによる改訂版1948年に投稿された感想・評価(★4.1 - 5.0)

『アンティゴネ~ソポクレスの《アンティゴネ》のヘルダーリン訳のブレヒトによる改訂版1948年』に投稿された感想・評価

悠
5.0
これ以上なく簡潔で美しいリュミエール的ギリシャ神話
ただの朗読劇だが、人物のクローズアップが身体の動き以上のダイナミズムを感じさせる。
人間の美しさ、役者の美しさが十二分に発揮された作品。
4.5

観客に共闘を呼びかけるとともに、頑なに共犯を拒否する映画の態度に、イスメネに向けられたアンティゴネの拒絶を重ねる。ソフォクレスの原典への批判だが、イスメネはぬるっと退場させず、後半でも活躍させた方が…

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ストローブ=ユイレが如何に偉大であるのか。
その答えは本作にある。
映画という芸術媒体の形式上に落とし込まれたに過ぎないドラマトゥルギー。
まさに「映画的」な「演劇」だ。
全作品上映会にて鑑賞。
ブレヒトの異化の概念が映画を通して体感できる素晴らしい作品。
最後に差し込まれたブレヒトの言葉に胸を打たれる。
戦争の時代となってしまった現代にこそ見るべき作品。
煙
4.2

馴染みやすいストローブ=ユイレ。オープニングが不穏な音楽で始まるのがめずらしい。笑う演技(国王)がめずらしい。人物と人物をパンで繋ぐのがめずらしい。そのパンも早いのがめずらしい。セリフで物語を紡ぐの…

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ソポクレス〜ヘルダーリン〜ブレヒト〜ストローブ=ユイレ 〜 そして現代人へ。神さびた思考のバトンのリレーによって、普遍的警鐘が、文明や科学が過度に発展した現代社会の人類の性にも捧げられる。権力者、民…

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R.I.P.
背景の高速道路と謎のハモリが忘がたい
1番ポップなストローブ=ユイレ作品かも。

無観客ソーシャルディスタンス演劇。こんな話だっけと思いつつキレキレのパンチラインの続出にぼこぼこにされた。全為政者の課題図書。カメラが見下ろす位置からスッと動いて誰も人物のいないただの地面を捉えたま…

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30
4.4

パッケージにもなっているアンティゴネの横顔が、とにかく美しい映画。
絵替わりは全く無いのだが、それでも見ていられる、映像の素晴らしさ。
個人的に前半が素晴らしく、やや後半失速したように感じたが前半の…

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市原
4.2
最後のパンが好きすぎる。純粋に映像の快楽を与えてくれるタイプのストローブ=ユイレ作品。ブレヒトの異化効果。

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