愛のあしあとの作品情報・感想・評価

「愛のあしあと」に投稿された感想・評価

クリストフ・オノレ特集

オープニングは大好き。リュディヴィーヌパートはファッションが本当にかわいい。アンナ・カリーナの『女と男のいる舗道』のオマージュ?というシーンも。

カトリーヌとキアラ母娘が母娘役を初めてやった作品かな?似てないようで似てる、似てるようで似てない感じが作品のキャラにあってる。
みずか

みずかの感想・評価

3.7
アンスティチュ・フランセのオノレ監督特集で。ヒロインの母親マドレーヌの若き日を演じるリュディヴィーヌ・サニエが何とも魅力的だ。靴屋の店員なのだが、靴をスカートに隠して持ち帰る姿も、娼婦と思われて値段を持ち出され、同意してしまうときの笑顔も、見ているだけで楽しくなる。明るい色彩に溢れた画面に、軽やかな唄は、60年代を舞台にしていることもあって、トリュフォーやドゥミを思わせる。時代が下り、90年代に入り、母親をドヌーブが、そして娘ヴェラをキアラ・マストロヤンニが演じるようになると、映画の雰囲気は一転重くなる。ヴェラがゲイのミュージシャンを追いかける物語は悪くはないが、悲劇的な最後には、映画の最初が幸福感に溢れていただけあって、戸惑いを覚えた。
くり

くりの感想・評価

3.7
最後五分がなければめちゃくちゃいい作品だったと思います。それこそ、往年のフレンチミュージカルの流れもくみつつ。

けど、やっぱり最後五分のシーンがオノレで、とても残念でした。
ほんとこの人こういうことやりたがるよね。
どうしてこんなに舞台思考なのだろうか。
socz64

socz64の感想・評価

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やっぱり観てしまうカトリーヌドヌーヴ。ミュージカル度は低かったけれど、女優さんたちがキレイだし、男と女に関する名言が沢山だし、恋と愛に生きるフランスカルチャーが気を楽にさせてくれる作品です。笑
akrutm

akrutmの感想・評価

4.0
運命の男性に出会いながらも、自由奔放に他の男性との恋愛を謳歌する女性マドレーヌとその娘ヴェラの人生を、ミュージカル的要素を取り入れながら描いた恋愛映画。60,70年代の若い頃のマドレーヌをリュディヴィーヌ・サニエ、1990,2000年代のマドレーヌをカトリーヌ・ドヌーヴ、その娘ヴェラをカトリーヌ・ドヌーヴの実の娘でもあるキアラ・マストロヤンニがそれぞれ演じるなど、出演者は豪華である。

ストーリーとしては、それほど深みがあるわけではなくやや表層的な感じもするし、舞台がパリ、プラハ、ロンドン、モントリオールと次々と移っていくので、じっくり観ていないと取り残されてしまうが、映像はなかなかお洒落であるとともに、所々で3人の女優たちが歌うシーンが映画の雰囲気にマッチしていて印象的である。個人的に一番印象に残ったのは、若き日のマドレーヌを演じたリュディヴィーヌ・サニエ。まだ保守的な考え方が色濃く残っている時代に、娼婦のように自由奔放に生きる女性を見事に演じきっている。娘のヴェラを演じたキアラ・マストロヤンニも素敵だったが、彼女の醸し出す落ち着いた雰囲気が誠実な女性をイメージさせる部分があり、本映画の役としてはややそぐわない気もした。なお、カトリーヌ・ドヌーヴはそれほど出番が多くない。男性陣では、ヴェラの古くからの恋人でありながら、ヴェラに他の男性に向かれてしまう男性クレマンを演じたルイ・ガレルが印象に残った。
犬

犬の感想・評価

3.3
感染

1960年代のパリ
売春婦のアルバイトをしていたマドレーヌは、チェコ出身の医師ヤロミルと恋に落ちる
2人はプラハへ行き、やがて娘のヴェラが生まれる
やがて美しい女性へと成長し、クレモンという優しい恋人のいるヴェラだったが、ロンドンで知り合ったヘンダーソンと激しい恋に落ちてしまい……

フランス人の母と娘が2代にわたって繰り広げる愛やセックスにまつわる人間模様を、ミュージカル場面も交えて描いたドラマ

いろんな愛が

複雑な関係
なんとも言えません

ミュージカルの歌は良かった

雰囲気もある

リュディヴィーヌ・サニエが可愛らしい
ミロス・フォアマンも出演してます
母と娘それぞれの恋愛の軌跡。

事前情報無しで観たためまさかミュージカル風だとは思わず、ちょっとビックリした😅

母娘2代の恋愛物語という感じ。

母マドレーヌをカトリーヌドヌーヴが演じ、娘ヴェラをドヌーヴの実娘キアラマストロヤンニが演じる親子共演。
マドレーヌの若き日をリュディヴィーヌサニエ。

さすが親子というか、結婚したり、恋人同士になったりしても不安定な関係が続く。こういう話なので陰鬱な感じがするかと思ったけど、ミュージカル風映画で陰はありながらもちょっと明るく感じられる、とっても不思議な感覚でした。

邦題「愛のあしあと」ってぱっとしないじゃんとか思ったけど、この母子のそれぞれの愛の軌跡を描いてるということで見終わってみれば、内容にピッタリマッチしてたのね!と思った。

若き日のマドレーヌが靴屋で働いてたこともあり
序盤は女性の靴がたくさん出てきます。
カラフルで素敵な靴が。
aymie

aymieの感想・評価

3.8
カトリーヌ・ドヌーヴ様親子共演ということで話題になっていたので、WOWOWにて先行放送を鑑賞。

60年代から現代までミュージカルを交えながら描かれています。
母、娘、親子... イロイロ凄かった。汗
音楽も俳優陣も、アンニュイな雰囲気も素敵でした。

あなたへの愛なしでは生きられない...
ルイ・ガレル氏が良かった。
フランス映画らしいトーンは嫌いじゃないが、いい大人がべたべたいちゃいちゃと、それしか考えること無いのか?と私の中のPTAが嫌悪感を露にしてた。
tak

takの感想・評価

3.3
WOWOWの番組「W座からの招待」が、日本未公開作を地方のミニシアターで無料上映する企画「旅するW座」。わが街北九州で開催されたので金曜日の夜、行ってきた。単館系のヨーロッパ映画が北九州の映画館にかかるのは少ないので貴重な機会。おフランス映画好きな僕としては見逃せない。

ひとくちに言ってしまえば、主人公マドレーヌとその娘ヴェラの親子二代に渡る愛と性をめぐる物語。映画はフランス・ギャル?あたりのポップスとともに軽やかに始まる。靴屋の店員をしていた主人公マドレーヌ(リュディヴィーヌ・サニエ)はこっそり売春のアルバイトを始める。彼女が壁にもたれて立っている素敵な構図。それはジャン・リュック・ゴダールの「女と男のいる舗道」を思わせる。髪型もアンナ・カリーナを思わせるじゃない。やがて彼女は客として知り合ったチェコ出身の医師ヤミロフと愛し合うようになる。結婚して一時はプラハに住んだが、ソ連軍の介入、夫の浮気から子供を連れてパリに戻ってくることになる。マドレーヌはその後再婚したが、ヤミロフとの関係は続いた。再び一緒に暮らすことを口にするヤミロフに、彼女は再び体を重ねてしまう。しかし残される二人。ここまでの前半は、奔放なマドレーヌの印象から軽い映画の印象を受けたが最後はやや重い幕切れで前半が終わる。

後半はキャストが変わり、美しく成長した娘ヴェラ(キアラ・マストロヤンニ)と母親(カトリーヌ・ドヌーヴ)。ヴェラが旅行先のロンドンのクラブで踊る場面から始まる。彼女はそこでドラムを演奏していた男性(ポール・シュナイダー)に心惹かれる。彼の家で楽しく過ごした後、彼にゲイだと告げられ、ショックを受ける。しかしお互い近づきたい気持ちは変わらず、ヴェラはつきあっていた彼氏のいる前で彼と抱き合う。その後も彼を忘れられないヴェラ。一方で母マドレーヌとヤミロフとの関係は、年をとった今でも続いていた。突然家に押しかけて現在の夫にマドレーヌと別れろと迫ったり、マドレーヌとパリで密会をしたり。ところがヤミロフはふとした事故が原因で亡くなってしまう。そして、ヴェラはゲイの彼の子供を産みたいと告白するが・・・。

貞操観念という感覚がないの?と思えるくらいのマドレーヌの行動。この映画が日本未公開なのもわかる気がする。アジア人的な貞操観念からすれば「ありえねー」とも思えるのだけれど、"浮気癖"という言葉が、マドレーヌが二人の男性に抱いていた気持ちを表現できているとは思えない。かつて見た「倦怠」というフランス映画で二人の男性の間で揺れるヒロインが、あっけらかんと言い放った一言が頭をよぎった。それは「感じのいい人だから寝ただけ。二人とも仲良くなればいいのに。」・・・マドレーヌはこそこそ元夫と会っていた訳で「倦怠」のヒロインみたいな尻軽ではない。遠慮もあれば罪悪感だってあっただろう。でも二人との関係を保っていきたいという気持ちだけは共通のもの。一方、娘ヴェラはゲイの男性の子供を宿したい。映画のクライマックス、3人の男女が交わる性愛シーン。同様な3人が登場する青春映画「スリーサム」を思い出す(ララ・フリン・ボイルがきれいだった)。ヴェラはその直後に致死量のクスリを服用して死んでしまう。その行動についての説明はなにも語られない。前半の軽いタッチから、落差の大きな結末。僕ら観客はエンドクレジットが流れる暗闇に、「どうして」という気持ちを抱えたまま放り出される。その喪失感に浸りながら、その人の気持ちなんて誰にもわからない。これも愛のひとつのかたちなのだ、とそのまま受け止めるだけ。

ところどころミュージカル仕立てとなる演出が出てくるが、これは工夫だなと思った。「恋するシャンソン」の例もあるけれど、あれは既製曲の歌詞を台詞としてあてはめた面白さだった。本作では登場人物それぞれの心情を歌詞にのせて表現している。台詞では過剰な感情表現になったり、逆に台詞なしで観客に想像させ行間を読ませたりするのとは違って、観ている側には伝わりやすい(セザール賞では音楽賞にノミネートされている)。この歌があるから、登場人物たちの心情や考え方を銀幕のこちら側で受け止めてあげられたのだと思うのだ。決して楽しい映画ではないけれど、"愛することのどうしようもなさ"を感じることができる2時間。

愛することは甘いチョコレートの味わい。だけど、その裏側にはビターな味が隠れている。そのビターを感じさせてくれるのは、人間を見つめるフランス映画の懐の深さなんだろう。
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