若尾文子映画祭2本目。手代の男と駆け落ちした商家の娘が女郎屋に売り飛ばされ、その美貌と器量で男を破滅させる悪女に堕ちていく。白く美しい肌に女郎蜘蛛の刺青を彫り込まれた、若尾文子の妖艶さが際立っている…
>>続きを読む質屋の娘の若尾文子は、手代の長谷川明男と駆け落ちするが…。
カットを割った作品だけど、普通のカット割とは違って、場面ごとにすごくメリハリを効かせてある。しかも一つ一つの場面がかっこよくて、圧倒され…
若尾文子、なぜあの男好きなの?って最初から感じたけど、
蜘蛛と共に清々しいほど悪女になっていくから、まあいいか。いやでも…
あ、若尾文子のような王道の美しさじゃなくて、ちょっと個性的な、人によ…
クソつまらない説明セリフを補って余りある宮川の画面造形
若尾文子が暗がりからスルッと白い顔を出してくるシーンが数回あるがどれもめちゃくちゃ怖い!
増村の演出も負けず劣らずグイグイ迫ってテンションを上…
構図、照明などはもちろん女の激情に身を任せたような進行など増村を見るにあたって非常に丁度いい秀作。まなざしの誘導がかなり意識されており、画面の半分を遮蔽物でぶった切ってしまう構図や、覗きの構図などが…
>>続きを読むこのレビューはネタバレを含みます
1 悪い予感を抱きながら、駆け落ちの成り行きを見守る。
2 刺青が入れられてからは、
お艶が腹の底に何を秘めて行動しているのかに興味を持って見る。
3、お艶が、新助に一人二人と殺させだしてからは…
谷崎潤一郎の原作。新藤兼人の脚本。宮川一夫のカメラ。増村保造が監督。傑作になりそうな要素がいっぱいだ。原作小説で背中に女郎蜘蛛の刺青を彫られた”女”のその後を描く。女郎を演じた若尾文子のはすっぱな物…
>>続きを読む女郎蜘蛛の刺青によって女の妖気が開眼し、周りの男どもを次々と狂わせる。
焦らしといじらしさ、強さと気高さなど若尾文子のファムファタールぶりが遺憾なく発揮してる。それに反して男側の何と短絡で女々しい…