ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲の作品情報・感想・評価・動画配信

「ホワイト・ゴッド 少女と犬の狂詩曲」に投稿された感想・評価

秀ポン

秀ポンの感想・評価

2.8
同監督の「ジュピターズ・ムーン」が、つまらないのにやけに印象に残っていたので、これも観てみた。これで決着をつけようという魂胆だった。(何の?)

これもつまらなかった。
だけど、犬が街を占拠するシーンはかなり面白かった。ハーメルンの笛吹きみたいだと思った。こっちはネズミじゃなくて犬だけれど。

解体される牛を映したファーストカットからも分かる通り、この映画の持っている問題意識は、物言わぬ他者に対して人間がする酷い仕打ちだろう。そして、それに対しての救いとして犬達の復讐というファンタジー要素を付け加えている。
厳しい社会問題と、それに対する救いとしてのファンタジー要素というのは、後の「ジュピターズ・ムーン」にも共通する構造だ(難民問題と飛ぶ少年)。
これがこの監督の作家性なんだろうなというのは何となくわかった。
そしてこの2作は、ラストシーンでの救いが、実のところ全く機能していないという点でも共通していた。

犬達と主人公達が同様に地に伏せるラストシーンは、なんか感動的な雰囲気になってたけど、犬たちが沈静化した=滞りなく殺処分されるということで、かなり切ない終わり方ではある。
この終わり方を観た上でジュピターズムーンの終わり方を思い出すと、結局何も解決していないのに神秘的な雰囲気だけで押し通そうとするあの終わり方のしょうもなさは、意図的なものだったんじゃないかという気もしてくる。(しょうもなさではなく無常感だった可能性が出てきている)
しかし、普通に演出をミスってるがゆえのしょうもなさも散見されて、どこまでが意図的なもので、どこからが下手さ故のものなのか判断に困る。

良かったのは、犬の映し方。
凡百の動物映画みたいに犬達のアテレコをしたりはしないぞ!という強い決意が見えた。この映画ではその判断は大正解だったと思う。
それなのに、セリフゼロの、犬だけのパートであっても何となくドラマが伝わってくるのはすごい。

結局この映画も「ジュピターズ・ムーン」同様につまらなかったんだけど、「ジュピターズ・ムーン」同様、観た後に奇妙な印象が残って、まだ監督との決着はついてない感じがした。(何の?)
またこの監督の映画を見ることになって、また似たような感想を抱くことになるんだろうなという予感がある。

──その他、細かい感想。

・意地悪な肉屋の店主として監督自身が出演していたけど、彼が画面に出ることによって変な読み取りが可能になっていた。
画面の中の彼は、犬を物のように扱った報復として彼らに食い殺されることになる。これによって「犬は人間に一方的に支配される存在じゃねーんだぞ!」ということを観客に知らしめる訳だけど、監督としての彼はちゃんと犬を制御しきってこの映画を撮っている訳で、そこはかとない自家撞着を感じる。
これは別に、だから悪いとかいうわけではない。
(この自家撞着は、乱雑な現実の素晴らしさを、完全に統御されたCG映像で表現し切った「ソウルフルワールド」に似てる。)

・最終盤の父親の、借りたカードが反応しなくて部屋を出られず、娘を助けに行けないよ〜!っていうサスペンス演出のしょうもなさに唖然とした。

・たかが犬2匹のために車2台も出して追いかけるか?

・バーゲンが保健所に連れて来られたときの「足を怪我してるから処分する」という話は完全になかったことにされていた。こういう細部の雑さが気になって仕方ない。

・バーゲン改めマックスのトレーニングシーンが面白かった。ガチで勝ちに行ってんな。

・ブラジル出身の友人曰く、サンパウロでは今もこんな感じの非合法な闘犬が行われているらしい。ひぇ〜〜すげ〜〜。
台風

台風の感想・評価

1.5
水曜日の午後、暗いキッズルームにて鑑賞 窓から差し込む光が又ここまで届かないので、明るくないのがちょうどいい
ここ最近ハイローくんの話しかしていないし、ハイローくんのことしか考えてない

多感な少女リリは13歳にして自分を取り巻く世界に疑問を抱いていた。両親は離婚し、学校で所属するオーケストラでは問題児扱いされている。 どこにも居場所がないリリの心のよりどころは賢くて素直な飼い犬のハーゲンだけだった。
そんなある日、リリは数日間、折り合いの悪い父親のもとに預けられることになった。久々に対面したこの日も、 父親はアパートに連れ込んだハーゲンのことが煩わしくてしょうがない。最近、この国では雑種犬の飼い主に重い税を課す新たな法律が施行されていた。
当局からの税金の催促と、リリの反抗的な態度に怒った父親は、高架下にハーゲンを置き去りにしてしまう。 「必ず迎えに来るから!」と涙するリリ。これが少女と犬の長く壮絶な受難の日々の始まりだった。
リリはいっそう孤立感に打ちひしがれ、必死にハーゲンを捜し続けていた。途方に暮れて犬の保護施設をも訪れるが見つけられない。 ハーゲンは執拗な野犬狩りを行う当局に追われ迷い込んだ路地でホームレスに拾われ、野犬ブローカーに売り飛ばされてしまう。 安全な場所で穏やかに育ってきたハーゲンにとって、行く手に広がるのは恐ろしいほど無秩序な世界だった。 流浪の果てに裏社会の闘犬場へと駆り出され、獰猛な野生に目覚める。
やがてハーゲンは、虐げられてきた犬の群れを率いて人類への反乱を引き起こすのだった……。

わんちゃんめっちゃ死んでまう……😭
捨てられたわんこたちの大群、トランペット
少女とわんこの2人で戦う感は全然ないのと、2時間はちょっと長尺だったかな、という印象かな😳✨
わんちゃんがエリちゃんともう30分弱くらいで別れを経験してしまうのであとは別々になんだりかんだりなのだけれどあまり引き付けられる画がなくて、少し冗長に感じてしまったのはあるかもしれない😳!
最後のわんこの大群襲来はもっとパンチがあっても良かった 戻ってしまった野性に恐ポイントがあんまり感じられない

タンホイザー
かす

かすの感想・評価

3.2
猿の惑星 創世記の犬版みたいな…?
殺処分される予定だった犬を引き取って調教したそうだけど、ワンちゃん達の演技がとにかく迫真で本編以上にメイキングの方が気になる
ハンガリーのブタペストが舞台
雑種犬に重税が課せられる法律の施行と両親の離婚の影響で13歳の少女と離ればなれになった犬が、人間に虐げられ保護施設に入れられた犬たちを従えて人間たちに反乱を起こす

犬の大群が街を疾走する映像は、迫力と恐怖を感じる
惹かれる内容だったけどあんまり面白くなかった
オチがナニコレすぎる
犬がただただ可愛い
それだけ見れてよかった
犬の演技もすごすぎる
CGじゃないのがすごい
ハーゲン可愛すぎ
犬見るのにもっかい観たい
飼い主の少女リリの父親に捨てられてしまった雑種犬ハーゲンが、虐待され、挙句闘犬にされてしまった後、収容された犬たちを率いて人間に復讐する。

犬たちの演技がすごくて、ハーゲン役はじめよくぞまあこんなに沢山の犬を統率できたものだと感心する。人間に牙を剥いた姿はめちゃくちゃ怖い。

犬たちが凶暴化しているのを聞いてリリがなぜ自分のせいだと思ったのか、など進行が強引な箇所があるが人間の傲慢さに対する警鐘を鳴らした力作。

牛の解体作業で内臓を取り出したり、ハーゲンが喉を喰い千切るなど目を背けたくなるシーンも多く、観る時間帯は要注意。
よく調べずにモフモフ映画♪と思って観たため大変なことになった
pluvia

pluviaの感想・評価

3.7
圧巻のイヌ演技。人間の愚かさと暴力性が招いた惨劇。

犬への痛々しさが思いのほか長く辛さもありましたが、一見の価値ありでした。

人類とて地球上の生物の一つに過ぎないのに、人間の利己的な身勝手さは、他の動物よりも偉いと錯覚しているかのようで苛立たされます。それに対して、人間よりも命の尊厳を理解しているような犬たちが思慮のある復讐を展開するスペクタルがカタルシスを誘います。
犬を何かのメタファーと考えることで、いくつかの捉え方ができると思いました。
初めてのハーゲンを置き去りにするあたりには説得力がないし、話が唐突だったり、突っ込み所が沢山だが、最後まで観てしまった。
ジュピターズムーンの監督であったということ、あとはワンちゃんたちの演技?のためだろう。
あれだけたくさんのワンチャンが一緒に走っているのを見るのは初めてだな。
犬が演技に見えなくて本物みたいでただただ凄い。
喜怒哀楽は犬にも確実に存在している。
安心して人間を信頼してるときの顔、威嚇して人間に敵対心を持ってるときの顔は全く違う。
人間の身勝手な行動や卑劣な行為を犬はきちんと理解してるのだろ。
犬だけじゃなくても動物を大切に扱う社会になってほしい。
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