下世話なんだけど、どうも清廉とした外見で成瀬らしい佳作。
ただし、中身は非常にいやらしい。
老け役の過ぎる山村聰は諦観じみていて、嫁に対する視座は憐憫と幾重にもなる後ろめたさを感じさせる。そして、そ…
『めし』でも夫婦を演じた原節子と上原謙。同じく倦怠期の夫婦を描きながらも、その結末は正反対と言っても良い。会話もほぼ無く、並んで歩くことすらない夫婦の仲を憂うのは山村聰。絹子と邂逅するシーンが絶品で…
>>続きを読む川端康成、原節子 ということで(以前BSを録画したのを)視聴
昔(?)原作を読んだけど、こんな内容だったっけ?と思いました。
家族の愛情をとても感じました。
老夫婦の演技がめちゃめちゃ上手い……
このレビューはネタバレを含みます
初鑑賞です。
原作未読です。
掴みきれなかったのですが、胸にくる描写が多かったです。
①印象に残ったところ
・登場人物たち
「何だかなあ・・・」と思わされる場面が多かったです。
やるせな…
秘めた想いみたいなものを、最後まで秘めっぱなし。
ともすれば汚らしくなりそうなものを美しく描いていて、それが非常に文学的で良かった。
ミシンの糸とか、お面とか、新婚祝いのレコードとか、色々仄めかす…
登場人物の背景が深いし、物語全体の構成も複雑に組み合わされている。
会話の言葉もその人物にあった自然な感じでとてもうまい。川端康成のトップ3に入る作品とのことでしたが、本当に上手いと思いました。
監…
私的にはとても深く面白みを感じた作品だった。
老境に入った舅だが、息子も娘も結婚生活が上手く行かない。
それを無理やりどうこうしようとかではなく状況をよく考えて自分のできることをやろうとしている。
…
1954年につくられた成瀬巳喜男監督作品。鎌倉で息子夫婦と暮らす尾形信吾は老いゆえの寂しさを感じる日々を送っていた。息子の修一はほかに女がいて信吾は浮気に耐える修一の妻である菊子を不びんに思うのだけ…
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原作川端康成 脚本水木洋子 監督成瀬巳喜男。最終的にここで終わったけど、これで終わりでいいんですよね?笑
にしても、その終わりに至るまでの経過。誰がどういうふうに考えているか、どう感じているか、…
原作が原作なだけに、情報量の多いかなり興味深い作品になっている。原作の終了前に製作が始まっていたらしく、原作とは結末が違うらしいですね。でも映画版のこの終わり方は全く申し分無い出来になっていると思い…
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