川端康成の原作を、水木洋子が脚色した成瀬の名作。中古智の美術、玉井正夫の撮影が素晴らしい。原節子の夫に上原謙。父親に山村聰。このキャスティングが話題になったことがある。上原は1909年生まれ、山村聰…
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『キクコ』は、夫、『シュウイチ』から、離れられなかったが、理由は、『シュウイチ』を、愛していたからではなく、『シュウイチ』の父、『オガタ』を、愛していたから。それ故、『オガタ』への対応は、恋する少女…
>>続きを読む一見平和な上?中流家庭なのだが、中身はどろどろ。しかし、それをみんな内に留めていてなんとか成り立っている。山村と原のやり取りは親密さと気持ち悪さの間をうまい具合に揺れ動いていて目が離せない。山村の呼…
>>続きを読む再見。ほとんどが室内撮影で、いっけん地味にもみえる作品だが、的確な構図と静謐なモノクロ映像が極度に美しい。この抑制されたモノクロームの映像世界でこそ、原節子の、あのただならぬエロティシズムが際立つと…
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「お父様お帰りなさいませ」から始まる鎌倉物語。綺麗なおうち。鎌倉行きたい。
太陽みたいな明るいお嫁さん、お義父さんが好きになるのも仕方ない。お互い優しい心遣いで大切にしてくれるから大切にする。お義母…
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原作ではリス・ゴーティの「巴里祭」のレコードに合わせて歌っていたはずだが、本作で息子の妻・菊子を演じる原節子が土砂降りの雨の中かけていたのは、リストの「ラ・カンパネラ」である。リスゴーティの曲も、同…
>>続きを読む嫁(原節子)を可愛がる義父(山村聡)だが、頭が痛いのは息子(上原謙)が外に女を作っていること。
更に、娘が夫婦喧嘩の果てに子供たちを連れて実家に転がり込んできた。
嫌みの多い小姑だが、嫁は子供がいな…