相当むごい場面も見たはずだけど、終わってみると荒んだ印象がどこへやら。確かに"許せて"しまう。時間の流れがそうさせるというより、ラストカットで吹いていたフランスの風に流されていってしまったよう。
>>続きを読むこれが弱冠26歳の長編デビュー作というミア監督、恐るべし。どんな人生を歩めばこんな話が生まれるのか…。酒タバコ浮気にドラッグとクズ役満の父に振り回される妻子。互いに愛はあるが、一緒に暮らすと上手くい…
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不在により浮き立つ存在感について。時間を逆行していくからこそ持てる柔らかさと、時間を共に進んでいく身だからこそ強いられる苦痛が母娘を使い分け描写される。何かをやり残したまま親になるということ、"許…
ミア・ハンセン=ラヴの演出する静けさは『グッバイ・ファーストラブ』でも思ったけど異質すぎる。ただその場から音を排してハイ完成ではなく、静けさ自体を一から丹念に作っている趣が強くて狂気を感じる。怖いの…
>>続きを読むダメだった人間のことも、過去を許せていない人間のことも誰のことも断罪しようとしないところが優しい。でも同時にタイトルの通り(時が経てばいつかは)すべてが許される、と言い切るような強さもあったりして、…
>>続きを読む家族との離別や繋がりの苦しみは時ぐすり
でしか癒されない…
父、母、娘、立場の違いから生まれるそれぞれの苦悩。
人生の苦さに触れて、持って行き場のない複雑な気持ちが宙に漂うような切なく儚い余韻。…
酒とドラッグによって堕落する父親、長い年月を経て人間としての尊厳を取り戻した父と関係を戻していく娘、その関係が完全に回復する前に父親の死が訪れる。ので、「すべてが許された」ではない。
横顔の美しさ、…