ペルシャ猫を誰も知らないの作品情報・感想・評価

「ペルシャ猫を誰も知らない」に投稿された感想・評価

こい

こいの感想・評価

3.1
言ってしまえばよくある青春映画かもしれないし、インディーロック映画かもしれない。でも、それがイランという国のフィルターがかかった事で、(当たり前ではありますが)はじめて聞いた話のように感じられ、個人的な共感と新鮮さを感じました。なんとなく夜中に観る映画として最適。(一応、褒め言葉のつもりです)
芸術、殊に音楽。これを聴くこと、奏でること、生み出すことは、人間の最も崇高な活動の一つだと思うんですねえ。

如何なるものにも、この活動の自由を奪うことはできないはずなんですねえ。
bowzZ

bowzZの感想・評価

3.2
よく知らなかったけど、イランの現状というのも相当息苦しいものみたいだな。飼い犬を車に乗せることも出来ないとは。映画も音楽も西洋文化は一切が検閲・統制されている。それでも若者は西洋文化が大好き。監視の目をかいくぐってでも、国外へ逃げてでもやりたい音楽。
逆にいえば、中東のそういう国にまで浸透させる、そこまでの魅力を持つロックのような軽音楽はビートルズからなのだから、改めてビートルズは偉大だよなと思った。
PI

PIの感想・評価

3.8
ただ自由に歌いたいだけなのに。
厳しい環境の中で、若者たちが精一杯の想いをぶつけて歌う曲はどれも心に響くものがありました。
多くの才能が埋もれてしまっているのはとても残念な事。
無許可で撮影されたというテヘランの街も、辛い現実なんですね。
NOOO000ooo

NOOO000oooの感想・評価

4.0
イラン、アンダーグラウンド音楽シーン、ロック、ヒップホップ、ヘヴィメタル、シガーロス...。この辺のキーワードが引っかかる人にはオススメ。

人生タクシーでもイランの西洋文化の一切を禁止する厳格なイスラム国家が垣間見れたように、コンサートやCD発売はもちろん、好きな音楽を自由に演奏することもそれを撮影することもできず、この作品はは当局に無許可でゲリラ撮影が敢行され、結果この作品を撮影したことで監督以下イランにいられなくなったそう。

この作品ポスターのコピーに『いつだって音楽は自由の翼なんだ』とあるように、これこそが今作を表現する完璧な一文であり、プロットは音楽で自由を求め、海外でコンサートすることを夢見て、仲間作り(バンドメンバー探し)のために多数バンドの音楽を聞いていくだけのお話なのですが、当局の目をかいくぐり、逮捕と保釈を繰り返しながらのバンド活動は日本から見たら悲惨な現実だけど彼らにとっては普通の日常であり、音楽のクオリティーは驚くほど高くとってもクール!
(2009年、イラン) (2012/10/02 DVDで視聴) 初めてのイラン映画! 2009年の作品。作中では、ロックやラップなど様々な音楽を聴くことができ、中東にも西洋的な音楽が入っていることが少し意外だった。しかし、こういった音楽は政府に禁止されており、許可無しには演奏することさえままならない……。政府の統制による、表現の自由への侵害! 中国での日本漫画の発行制限や「東京都青少年の健全な育成に関する条例」もある。日本にとっても遠い問題とも言えないのかも。 
自由に音楽を演奏する、ただそれだけがこんなにも難しいのか。
様々なバンドの曲の背景で、イランの街並みや人々の映像がMVのように流れているのが印象的だった。
31, escape to freedom
自由に音楽ができないイランの青春映画。

音楽、素晴らしいかった。
映画もとてもよかった。

イランの内情をあまり良く知らなかったけど、冒頭で字幕を基にした話というのが出てきてたから見てて苦しかった。

こんな青春映画はなかなかないのではないだろうか…

青春映画でありがちな、バンドメンバー集めて、ライブに向けて練習したり曲作ったり、会場作ったりとするわけだけど…
この映画は終わりに向けて暗い湖の底に潜っていくような苦しさと恐怖があった。
同時に花火のような輝きもあって…

見終わったあと、タイトルが沁みる。

このレビューはネタバレを含みます

西洋文化の規制の厳しいイランで、インディ・ロックを愛する若者達の姿を描いた作品。
冒頭から「実在の事件 場所 人物に基づく」の一文。
そしてすぐにこの映画の概要をメタ的に解説してくれるシーンが印象的でした。

「人生タクシー」という同じくイラン映画を観た経緯もあり、本当に不自由な国だなと心底思います。
主役を演じるは実際に逮捕歴のあるミュージシャンのネガルとアシュカン。
表現の自由が許されないこの国でバンドを組んでコンサートし、その後に海外に脱出するという筋書きです。

実話ということもありドキュメンタリータッチ、ハンディカム映像好きには堪らない内容となっています。
なんといっても魅力は音楽。
挿入歌として様々なジャンルの曲を堪能できてしまうんです✨✨
一番のお気に入りは後半のラップ。
ペルシャ語とラップの相性が好すぎて何回も聴いてしまいました😋

音楽の歌詞や、色んな場面で挟み込まれるイランの現状。
この映画を観ていて、「法(ルール)は破るためにある」という言葉が頭に浮かぶ。
抑えようとしていたものが結局のところ抑圧できずに膨らんでしまい、文化も音楽もこの作品すらも、形を成して背反しているだけなんじゃないかと。
17日間の無許可ゲリラ撮影が敢行され、主役ふたりは撮影終了4時間後に国外に脱出、監督もイランを離れたそうな。

そんなリスクを犯して産み出された作品によって法律が変わることは無いのでしょうが、それでも何かを起点に少しずつでもイランの不自由さが緩和されればいいなと心から願います。
国を出ようとするもの。ありのまま、闘おうとするもの。
伸びやかな歌声が、大地と世界を揺らしてゆく。

激しい熱、みたいなものがただただすごいな。
何かとただひたすらに戦っていた時。ロックだったあの頃。
興奮したし、思い出した。わたしの一部はまだ死んでなかったのか。
"大人"でいなくちゃってことと、情熱を失うってことはまた別。楽な方に逃げていただけ。

なにかを探して、時には自由を求めて鳴く仔猫たち。
キツくったって、笑ってた。
暗い夜空に咲く花火の刹那の華やかさのように。
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