父と息子の口論シーンで典型的なイマジナリーラインの切り返しが起こるのだが、息子が距離をとっても父が追いかけて斜めの位置関係に戻る動線は会話劇すぎる。封建と革新の対立というか、世間体と貞操のせめぎ合い…
>>続きを読む唐突に身勝手な男の厭な話が始まる。妻を大事にしない息子と、息子をたしなめる父という構図が『山の音』に似ている。
婚約中に他の女性と結婚した男。しかし一年で妻が物足りなくなり、以前婚約していた女性と…
家族同士の話なのに又聞きしてきたような説話を頭に置いた長台詞が続くのも相当にマズいのだが、モノローグの間を持続させるディゾルブ?で影を落とす編集も心情を可視化するのみで、脚本に抵抗した結果台詞も画面…
>>続きを読む大佛次郎の原作を、成瀬が脚色したPCL作品。婚約者がいながら、移りげな気持ちの男。誠実な女性の気持ちに自身のことろが崩れるまで。モノローグになると、画面に紗が降りてくる手法が、ナダレではなくスダレだ…
>>続きを読む後年の「驟雨」に似た題材が既にここに。そしてヒッチコック「断崖」の様なスリリングな夫婦サスペンス。成瀬巳喜男監督は、新生東宝の看板女優千葉早智子と結婚した同年に心情を吐露したのか?許婚江戸川蘭子があ…
>>続きを読む世間を知り尽くした金持ちの父親とダメなどら息子。許嫁がいたにも関わらず一目惚れした相手と駆け落ちして結婚するもすぐに破綻。調停に乗り出す父親と薄っぺらい知識を繰り出し時代の違いを楯に反発する息子。未…
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