世界の作品情報・感想・評価

「世界」に投稿された感想・評価

ジャにしては、というより青の稲妻よりは生々しさがないかわりに丁寧に撮られているところが良い。だが、長江哀歌と比べるとそれら2作品の良いとこ取りなので弱く感じる。途中のアニメーションや東京物語のテーマだったり好きなものを入れてるのはわかるが、空回りしてる気がする
ysm

ysmの感想・評価

4.0
剥がれかけた壁。ブルース・リーのストラップ。タイタニックのポスター。CAの夢。不信、友情、若者。
面白いシーンはいくつかあるけど単純に好みじゃなかったなぁ、てか人がいっぱいで誰が誰かわからんかった…

2004年の中国、北京を感じられるのはいい。中国の映画ってあまり見れないからな〜もっと街の様子とか映画に出して欲しい、中国の大量の人が交通機関とか観光地に集まる様子見てるだけで楽しい(のは私だけ?)

中国人の日本に観光に来るおばちゃんたち主人公にしてコメディ映画とか作って欲しいな笑笑
日本の映画には期待していないから、日本の偉い人はアジアの有望な人に金をぶんまわし続けて欲しい。
Tyga

Tygaの感想・評価

4.5
「1日あれば、世界を見せてあげる」

本物と摸倣の「世界」のお話。

北京の世界公園にはミニチュアにされた世界の名所がある。
ワールドトレードセンター、ビッグ・ベン、ピサの斜塔etc
しかし、そうした建造物は摸倣でしかないし、さらに言えば名所であり、決して「住空間」ではない。

そこで生活する従業員たちは狭い部屋に複数人で住み、そこで寝食をし、時には痴話喧嘩もする。
彼女(彼)たちの住空間はミニチュアの「世界」の端に追いやられている。

その端で彼女たちは現実の世界を自由自在に飛び回る空想を膨らませている。
彼女たちの「本物の世界」は、アニメーションで表現される。

雪や火、空、動物は本物。
うわべだけの煌びやかな世界
方向喪失の感覚
都市って乾燥してるよなぁと昨日渋谷から表参道あたりを歩いていて思った。ミニチュア化された世界にはリアルの世界のあらゆる乾きが凝縮されて集うのかもしれない。出て行こうにも、どこへ出ていけばいいのやら??
変わる中国社会に対して不安を抱きつつもまだ希望が見えた『プラットホーム』とは違って、閉塞感に溢れる作品。

山西省から「世界」を見るためにかけおち的に北京にやってきたカップルは、「世界」なんか見えないで「世界公園」の中のミニチュアのニセ世界ばかり見ている。

カップルの周りの人たちはみんな、狭い世界の中で生きがいを見つけるか北京から逃げ出して外の世界に行くのに、当のカップルだけが煮え切らず、宙吊りになったまま、広い世界を諦めきれない。

活動の拠点を山西省から北京に移したジャジャンクーが感じた絶望がひしひしと伝わってくる大傑作。
1000

1000の感想・評価

4.1
「北京世界公園」とか言う北京に実在するテーマパークと、そこではたらく人たち。10分の1スケールで創られた世界各地の名所。空前絶後のハイパーリアル大国・中国を象徴するかのような施設に、冒頭から脳汁がすんごい。
虚構に囲まれた生活が、静かに、だが着実に、ダメになっていく。ロクでもないヤツばっかりだが、みんな生きるのに精一杯なんだよな。人生とは、つまるところ妥協に次ぐ妥協と現状維持なのか。やるせないね
20代の頃私も味わった若さ特有の将来への焦燥という普遍的なものに共感しかなかった。私もあの頃色々出来たのにどれも選択しないで燻って(くすぶって)居たから。
やりたい事、本当に大切な人、そもそもどこで生活するか、将来は…?? 自分の親世代は(特に地方は)まだ今みたいに豊かな時代でなくて、だからやりたい事かどうかではなくただひたすらに頑張って生活してきてそれは苦労しただろう。現代は選択肢が多くてもちろんありがたいけれど、だからこそ不安になるんだよな。
ラストは意外で暗い。でも20代というのは紙一重で、あの結婚したカップルもひとつ違えば悲劇にも負にもなったと思う。
「THE WORLD」というタイトルがいい。
ロラン

ロランの感想・評価

5.0

このレビューはネタバレを含みます

「北京から世界が見える」。グローバリズムの波の中で息ができない人々。この感覚は痛いほど分かる。

ユー・リクウァイの撮影はもちろん、ワンカット内での人物の出入り、視点のスイッチ、画面外の演出が冴え渡る。エモーショナルなカメラの動き、現実と空想を往来する演出など、アンゲロプロスに通じるものがある。

チャオ・タオが「ここではないどこかへ行きたい」と願った時にインサートされる「移動」を描くアニメーション。彼女の結婚後は、噴水が湧き上がるのを合図に、ウェディングドレスを着た舞台上に雪が降る。

彼女が知り合ったロシア人労働者との交流、言葉の通じない二人が同じ歌を口ずさみ、ふと再会して涙を流す。そのシークエンスでの廊下や遠景で飛行機が横切る屋上のショットも忘れ難い。嫉妬深い男が恋人の前で服に火を点ける場面は、リヴェットの『狂気の愛』でジャン=ピエール・カルフォンが服を切り裂く場面を思い出した。

チャオ・タオは北京という都会を「信じている」人物として描写されるけど、ロシア人の友人と再会して以後、表情が空ろになる。作品を貫くスコアといい、映画自体にもその根底に悲しみがあると思う。だからこそ、文字通り呼吸を失うラストには、画面の暗さも相まって何とも言い難い気持ちになる。このラストの台詞は、北野武の『キッズ・リターン』と同じだけど、最終的に死が横たわる本作には希望が見えない。
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