大阪の大きな薬屋のこいさん春琴(山本富士子)は幼い頃に失明し、甘やかされてきたせいか気が強くワガママ娘
奉公人の佐助(本郷功次郎)は春琴に気に入られ、身の回りの世話を任されている
春琴が打ち込む琴の…
私の原作を読んだ個人的イメージはもっと、常識人には到底理解できない変態的師弟関係にある閉塞感にまみれた二人を思い描いていた。原作の春琴からは、山本富士子のようなある種のか弱さや脆さは一切感じられず、…
>>続きを読む「春琴抄」は谷崎の中でも特に好きなので粗筋だけで涙ぐんでしまう。それだけでなく、引きの画を基本としていかに切り返さない/切り返すかの選択(盲目の切り返しという身振り)、手で触れることへの意識(爪を切…
>>続きを読む谷崎潤一郎「春琴抄」の三度目の映画化。島津版お琴観たいが、フィルセンでかかるのはいつになるのやら。にしても香川京子といい司葉子といい鷲っぱなにブスはいないのか、絶世の美女こいさんこと山本富士子と、実…
>>続きを読む角川シネマ新宿にて。≪大映女優祭≫の一本。サド・マゾの関係を芸道に昇華させた谷崎文学の映像化。戦前の田中絹江、戦後に京マチ子、ぐっと下って百恵ちゃんなども演じているが、やはり山本お琴が一番しっくりく…
>>続きを読む何度も映画化されている「春琴抄」。その3番目、衣笠貞之助監督(61年)版。山本富士子のお琴は柔和すぎる気がするし、本郷功次郎の佐助は芯が強すぎる気がする。佐助が針で自分の目を突くシーンも、監督の美意…
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