ムーンライトの作品情報・感想・評価 - 790ページ目

ムーンライト2016年製作の映画)

Moonlight

上映日:2017年03月31日

製作国:

上映時間:111分

ジャンル:

3.6

あらすじ

「ムーンライト」に投稿された感想・評価

aki

akiの感想・評価

4.1
「自分の道は自分で決めろよ、
周りに決めさせるな」
emedia

emediaの感想・評価

4.0
心細いリトルの肩を照らすのも
閉じこもるシャロンの背中を押すのも
ブラックと呼ばれる強さへの導きも
隔たりのない月灯りがあるから

信じている
愛している
寄り添っている
解っている
解り合っている
この連鎖で人は生きている

自分の道は自分で選ぶもの
誰を責めても貶しても
月灯りの元で呼吸するのは自分


シャロンを取り巻く環境
自らを重ね想うフアンを初め
心根の優しい人々が支える
麻薬に溺れる母親さえも
自分の置かれた状況とは別に
確かに「愛している」のである
自分であることを
一途に守り徹すために必要な
「愛されている」という実感
純粋なラブ・ストーリーである


ナオミ・ハリスがいいですね
n0701

n0701の感想・評価

3.3

このレビューはネタバレを含みます

「オカマ」と呼ばれた一人の少年。
彼は左足が先天的に悪く、歩くと内側に曲がってしまう。同級生に追いかけられては集団でイジメられる。

家に帰ると客を取り、麻薬に溺れる母親が待っている。最低の生活を送る少年。

ある日同級生に追いかけられているところを一人の麻薬の売人に保護される。

少年は彼に心を開かない。
もはや彼の心は疑心暗鬼と不安の中に閉じこもり、意固地になっていた。

そんな彼を救ったのは、売人の男とその彼女の女、そして彼と同じように身体の小さい少年だけだった。

リトルと呼ばれた少年は、やがて高校生になる。しかし、彼は相変わらず同級生にイジメられ、母親は麻薬と売春に溺れ、自分の居場所を見失う。

そのときにはすでに世話をしてくれた売人は死んでいて、その彼女だった女だけが彼を献身的に支えてくれた。

ある日、唯一友人として付き合ってくれた青年と月夜に照らされた浜辺で一度きりの関係を持つ。

しかし、学校の悪ガキが友人をたぶらかし青年を殴りつける。青年は友人を思って警察にも学校にも告発しなかった。

そしてその怒りを友人に指示した悪ガキにぶつけ、逮捕される。

彼は成人となる。

立派な金歯に腕時計、ネックレスをつけ、まるでいつかの売人のように。そして、やはり彼は売人として成り上がっていた。
高級車に乗り、爆音をかけ、若手をいびっていた。

ある夜、母の電話と共に忘れかけた人からの電話がかかってくる。

かつて自分を刑務所送りにした唯一の友人からだ。彼は今は飲食店を運営していると言う。謝りたいから飯を食べに来いよと、彼は言う。

翌日、彼は母親に会いに行くと、これまでの自分の行いを悔やみ、謝りたいと懇願され、売人を止めるように諭される。

そしてその夜、彼はかつての友人が営むダイナーに向かう。そこで慣れないワインと友人の作るディナーを食べる。

彼らはぎこちなく、過去のこと、そして現在のことを打ち明ける。

友人は愛称を込めてブラックあるいはニガーと呼ぶ。ニガーと呼ばれた男はうつむき加減に呟く。「俺はあれ以来一度もない」と。

二人はベッドに横たわる。



愛に飢え、愛を知らず、常に人格を傷つけられ続けた男は、歪んだ愛の末に本当の愛を友人に見つける。
hiromi

hiromiの感想・評価

3.3

このレビューはネタバレを含みます

いじめ、ドラッグ、セクシャルマイノリティ主人公の世界はいろんな辛いことが山積みで、見ていていたたまれなくなるが、このような家庭は世界中にたくさんいるんだろうと思いながら鑑賞した。
辛いシャロンの世界に少しの光を照らしてくれるドラッグ売人とその彼女、思いをよせる同級生。
ドラッグ売人がシャロンに泳ぎを教えるシーンや同級生との海辺のシーン。青い光がとても効果的で綺麗な映像だった。いろんな所で青色を取り入れていて、またカメラワークがそこにいるかのように撮られていて、引き込まれた。

いじめを受け、母親はドラッグ漬けの主人公、生活のためにドラッグを売る売人、またそれを見て育った為、売人になる主人公、母親の育児放棄、イジメをする側の家庭事情。辛い状況の中、シャロンを受け入れてくれる同級生に少しホッとする。でも、なぜあんなに簡単にシャロンを受け入れることが出来たのか、その辺りの同級生のバックボーンを見たかった。
YutoTanaka

YutoTanakaの感想・評価

3.9
あー!映画観たー!っていう感情。見応えのある映画でした。
主人公はとてもピュアで、それ故に感情の抑圧と解放の様が分かりやすくて、切ない。
夜の海と、月明かりのシーンがとても印象的。
前情報を全く入れずに行ってしまったのが後悔。(ストーリーのアウトラインを理解するのに時間がかかった)予告だけでも観とけばよかったなぁと。
仕事おわり 雨の日に

もっと事前情報知らなければよかったな、と
Kentaro

Kentaroの感想・評価

4.0
脚本 3.5
演出 3.9
主演 4.5
助演 3.7
映像 4
楽曲 3.8
享楽

享楽の感想・評価

4.8
アカデミー賞やトランプ政権の件も重なり社会的問題が意識されながら今作が多方面から色々な調子で語られているが、私は多人種国家アメリカ及びその国の人達とは直接的関係のない人間である。それを念頭に置いた上で今作の必然性なるものを見出すならば、ワードとしては人種差別や格差社会などの差異を強調するよりも、まず人間であることの類似性や普遍的な愛に必然性を見出した方がベターな感じがする。
今作の物語では人間間の、お互いが他者であることはその日常的な描写から感じられない。類似性から発展する愛しかない。
劇中直接的な描写はなかったが、リトルのパートにおけるフアンはそもそもなぜシャロンを快く厚遇したのだろうか。ブラックのパートでシャロンはなぜ母親を苦しめた麻薬の売人となったのか。ここには父子関係の円環があるように思われる。フアン=シャロン。鑑賞後にこの図式を見れば直ぐに納得いくと思われるが、おそらくフアンもシャロンと似たような環境で育ったことは間違えない筈だ。
まず我々に提示されたのはシャロンの幼少期であるリトル。この時点で彼の象徴的な父は実父ではなくフアンであることは容易に見て取れるだろう。そして象徴的な母はそれを100として、実母50テレサ50といったところで、つらい葛藤分裂を抱えていただろうなぁと容易に察しがつく。

・黒人の肌色と感情を顕す色彩感
赤=怒りや絶望 青=安堵や幽玄的希望 黄色=和解 共感
という円環構造をグルグルと廻る個人(特にシャロンを重点に)の感情が見て取れた。肌に付着する血の赤 月の予定に照らされた夜の青い海 友情を確かめ合い抱き合う彼らを照らす陽光…
色彩とそれに伴う表情から感じ取れるその感情。肌の色の違いで何かが変わるのだろうか。

・長廻し撮影で個人をクローズアップし背景をぼかした撮影
今作には二度ほど、二人の人物を中心に焦点を当て円を描くようにカメラを速く回すシーンがある。一度目はリトルパートでのフアンとその仲間の友情の強調 二度目はシャロンパートでのシャロンとケヴィンが対峙して友情に亀裂が入る。ストリートというコミュニティにおいて、2人の関係性には緊迫感があって、いつでも第三者に揺らがされてもおかしくないような、そういう脆弱さを示唆しているように思えた。
注目されている価値が充分に理解でき、多くの人にお勧めしたい。
yh

yhの感想・評価

4.2
マイノリティのマイノリティによるマイノリティのための映画。でも普遍的。

黒人やゲイのアイデンティティの拠り所について、現実を美化することなく、微かで力強い希望を示した作品。

表面的な強さへの依拠と、マジョリティからの理解を排した結末に、マイノリティが持つ「自分が認められない存在であること」に対する葛藤が、紛いなく反映されているようでした。

特に場面転換による省略など、行間の作り方が上手いと感じました。

論破シーンが印象的。
maya

mayaの感想・評価

-
光の入らない真っ暗な劇場で、大きなスクリーンで観るべき映画。取り沙汰されてるのは人種や性、ネグレクト等についてだけど、根底にあるのは普遍的なものかと。そしてとても純粋。興醒めするような大袈裟な演出はなく静かに淡々と進むけど、心に爪痕を残すような強い思いが走り続けていたように感じた。説明的な台詞はなく、印象的な色使いや役者の表情等、映像でそれを語られる。じわじわと込み上げてくるものがあり、後に残ったのは深い余韻とThe Middle of the Worldの感情的なストリングスの音色だった。