ぼくを葬る(おくる)の作品情報・感想・評価

「ぼくを葬る(おくる)」に投稿された感想・評価

波の音が耳から離れない。乾いた心に潮がゆっくりと満ちて、眠るように海になる。麗しいゲイカップル、家族との拗れた関係、食卓の痴話喧嘩、おまけにメルヴィルプポーと来たらドランを想起せずにはいられなかった。けれどこちらはもっとずっと静謐で、完璧な状態で保存された標本を眺めているような気持ちになった。透き通った悲しみがホルマリン液のようにすべてを優しく浸している。

肌の匂いまでわかりそうな距離で、何の誇張も装飾もない感情が剥き出しにされる。生命を震わせながらどんどん研ぎ澄まされていくロマンから目が離せない。ファインダー越しに眠る恋人、封筒に書かれた置き手紙、枯れていく花と見返す事のない写真、お腹に置いた手と砂に塗れた足先。青い森の夜を泳ぐ赤いセーターが息を呑むほど美しかった。
すい

すいの感想・評価

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180420

家族と見ていたらセックスシーン(ゲイカップルと3P)が多くて気まずかったのでメモ
祖母役のジャンヌ・モローはカッコよかったし 主人公とふたりで過ごすシーンはとても良かった

ひとりで観たら良かったナ
Canape

Canapeの感想・評価

3.4
記録 余命。命。海。どんどん痩せていく。静かに時が来るのを待つようなラストが印象的。
mtmt

mtmtの感想・評価

3.7
脚本も書いているオゾン監督が自分の内面を晒してる、勝負してると強く感じる。そして監督への興味が増した。祖母との関係や、不安に直面しての焦燥感は普通に共感できるし、ゲイに関する描写や姉との葛藤も理解できる。映像的にも3人の胸のみのショットなどハッとするものがあった。
美しい。

映像も内容も主演俳優のお顔もとにかく綺麗。

フランソワ・オゾン作品、あんまり好んで観ないけどコレは好き。
MaedaAyumi

MaedaAyumiの感想・評価

3.6
グッとくるシーンがたくさんあったけど どれもこれもできすぎていて あまり入り込めなかった

限られた時間をどう過ごすか、というストレートなテーマはもちろん、歳を重ねるごとに薄れていく感覚や 愛のかたちについても考えさせられる作品だった

途中で 静止画が効果的に使われていたり 映像作品としてはとても好き

何年かたって観なおしたら感覚がかわっていそうでたのしみ いい感覚をもらえました
is

isの感想・評価

3.9
「ぼくを葬る」までを丁寧に描いた、すごく美しい作品

静かに傷つきながら観た
海ずるいな〜〜

このレビューはネタバレを含みます

これもラストシーンが素晴らしい。

やはり最期は子供を作りたいと思うのかもしれない。
何か主人公の何処にもいない感じ、自分にも共通する部分があったり...
(2018年DVD32本目)
(2018年通算69本目)
Andrew

Andrewの感想・評価

3.1
この映画を観て寝たら、
ゲイが3Pか4Pをしてる夢を見てしまった...。
しかも暴力的で、違う映画でそんなシーン見たような気がするなあ。

主人公に監督が自分を投影しているのだとすると、オゾンは自分は孤独だと言いたいのだろうか。
家族も、恋人も、秘密を打ち明けるほどの絆はない。

自分はどうだと考えてみた。
まず祖母には会わないだろう。
家族にも言わないと思う。
おそらく遠方の恋人のところに転がり込むだろう。
たぶん、人は死ぬとわかったら、今いる場所から、少し離れたところにいる人に会いたくなるのではないかと思う。

この映画では、主人公の望んだタイミングで死が訪れるけど、現実そんなに合わないだろうなーと思う。
よしここで死のう!と思って、そこで静かに死ねる、って、とても幸運なことだ。
そういう意味で、とても理想的でファンタジックなラストだった。
「VOGUE」等のファッション雑誌のカメラマンでゲイでもあるロマンが、余命3ヶ月の宣告をされ、病魔との闘い、病気との葛藤の中で死ぬまでに自分を見つめ直し、どう生きていくか?を描いた作品です。

癌の転移が見つかり落ち込んでしまったロマンが、家族と恋人である彼氏にひどい仕打ちをしてしまいます。
家族と彼氏に病気のことであたる気持ちや苛立つのは分かるのですが、ここまで言わなくてもいいのにと思いました。
でも、あばあちゃんにだけ病気と自分の気持ちを伝えることができ、分かり合える唯一の人です。おばあちゃんのセリフと2人の姿が、とても素敵で感動しました。おばあちゃんとのシーンが、この作品の中で1番良かったシーンです。
ラストシーンは、とても映像が綺麗で美しい終わり方でした。

主人公ロマン役を演じたメルヴィル・プポーは、素晴らしい演技と美しさ、かっこよさがありました。
おばあちゃん役を演じたジャンヌ・モローは、脇役ながら、この作品を良く魅せていて素晴らしい素敵なお祖母さんでした。

生と死のことを描いた作品は、この作品だけではなく数多くあります。
数多くある作品の中のこの作品は、単に生と死のことを描かれているのではなく、美しさある映像の中で死を迎える主人公を描いていました。
死ぬまでの主人公の生き様には共感できなく、ストーリーの流れは淡々としていましたが、美しい・素晴らしい・感動の余韻が残りました。
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