ヴィタリナに投稿された感想・評価(★4.1 - 5.0)

『ヴィタリナ』に投稿された感想・評価

Juzo
4.8

ペドロ・コスタは、暗闇の中に浮かぶ顔や、壁、布、祈りの手を捉える。
その構図はまるでカラヴァッジョの宗教画のようであり、画面の一角だけが光に照らされることで、沈黙が彫刻のような質量を持つ。
ヴィタリ…

>>続きを読む

 旧宗主国のポルトガルにやってきても貧しく何の希望もない。故郷には明るい陽光があり、貧しいとはいえポルトガルにいるよりはましな、人間らしい暮らしが送れそうだ。それでも人々はポルトガルへやってくる。そ…

>>続きを読む

上映があるの知らなくてBlu-ray注文済みだった。映画館で見ても良かったかもしれないけど、ここまで徹底的に黒を、しかもわずかなグレインも許さないようなレベルで使う人なら、夜に部屋を真っ暗にしてデジ…

>>続きを読む
煙
4.6

擁壁に挟まれた暗く細い道。上には墓のような十字が見える。向こう側から緩慢な行進。杖をつく者二人。両脇を抱えられた白シャツの禿頭の男など。「早くしろ」「あのクソ野郎」。部屋に複数人が集まった場面は少し…

>>続きを読む
noelle
5.0

公開時にシネマリンで見たぶりに。今日の目当ては新作短編だったのだけど拍子抜けしてしまい(後述)、2回目見る予定のなかったこちらヴィタリナが再見したらめちゃくちゃ良かったという予想外の展開だった。

>>続きを読む
最近本を読んだばかりだったので気合い入れて行ったがちょっと寝ちゃった。どのシーン切り取ってもめちゃかっこよくてそれが狙ってそうしてるわけじゃなくて丁寧にすごい密度で映画を作った結果って感じがした。
gu
5.0
正直何度か寝そうになったのだが、陰影を用いた表現がすごかった。すべての画がキマっていた。
5.0

【人間を見つめる】

※スイス・ ロカルノ国際映画祭の2019年最高賞・金豹賞受賞作品。
ロカルノ国際映画祭は、濱口竜介監督の映画「ハッピーアワー」のアマチュア主演女優四人(川村りら、三原麻衣子、菊…

>>続きを読む
重くて切なくて、それでも残る光の証



——-
『火の娘たち』同時上映
上映後のペドロ・コスタ監督オンラインQ&A付き@ユーロスペース
Aki
4.5

喪失という名の牢獄は、人を暗闇の中に閉じ込める。その構造は朽ちていくも、出口がいっこうに見つからない。彷徨えど彷徨えど奥に進んでいくばかり。


ここまで痺れる映像はなかなか見ない。

画面の90%…

>>続きを読む

あなたにおすすめの記事